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以下、「雪のふる街」(本間昭南・著)292~293ページより

>とうとう母が美穂の部屋に入って来た。
>出窓に腰を掛けていた清太郎が、弾かれたように立ち上がった。
>母は呆然として息子を見た。半ば開いた口からはただ呻き声だけが洩れていた。突然彼女は悲鳴のように叫んだ。
>「清太郎、お前は!」
>そのあとの言葉が出てこなかった。
>出てこない言葉を、握った手で投げ付けるように彼女は、両の拳を胸の前で激しく振った。
>清太郎は金縛りにあったように立ち尽くしていた。美穂が入って来て母を戸口に押しやった。その時になって初めて、和江は低くしゃがれた声を出して言った。
>「謝りなさい。お父さんに謝りなさい」
>清太郎は何度も大きく頷いた。
>清太郎の話は美穂が予想した通りだった。
>家出を詫びたあと、彼は間を置かず話した。
>家を担保にして金を作り、あの二人に払ってほしい。借りた金は自分がここで父のあとを継いで、畳職人として働いて返済していく。
>身勝手ではあったが、彼はツボを心得ていた。
>聞き終わった清助は立ち上がると、息子の背後の襖を開けて言った。
>「思い上がりやがって。金は作れない。作る気もない。あと継ぎだと、ふざけるな。お前はかつてそれを俺の足下に放り投げ、後ろ足で泥をかけて出て行ったんだ。この俺が今更あと継ぎを欲しがると思っているのか。黙って出て行け。二度とお前の顔は見たくない」

質問1 このシーンでは、美穂、父の清助と母の和江、兄の清太郎の4人が登場しますが、登場人物の表記が一定していません。「母は」とある一方で「彼女は」「和江は」とあります。また、「清太郎は」とある一方で「彼は」とあります。この表記はおかしくないでしょうか。
質問2 「それを俺の足下に放り投げ」の「それ」は何を指すのでしょうか。「それ」が襖である場合、「後ろ足で泥をかけて出て行った」とはどういうことでしょうか。

(補足) 「家出を詫びた」とありますが、どういうふうに詫びたのかということが描写されていません。清助は、別の部屋で清太郎の話を聞いていました。ですので、ここは、次(あくまでも一例です)のように表記すべきではないでしょうか。

>清太郎は何度も大きく頷いた。
>そして、すぐに別室にいる父に(清助に)詫びに行った。
>清太郎の話は美穂が予想した通りだった。

質問者からの補足コメント

  • つらい・・・

    >「母は」とある一方で「彼女は」「和江は」とあります。また、「清太郎は」とある一方で「彼は」とあります。この表記はおかしくないでしょうか。

    「母は」を「彼女は」と表記する一方で「和江は」と表記することに如何なる理由(合理的な必要性)があるのでしょうか。

    No.1の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2016/09/29 19:26

A 回答 (1件)

1.おかしくはありません



2.金の事

>(補足) 「家出を詫びた」とありますが、どういうふうに詫びたのかということが描写されていません

謝罪の仕方なんか、ここでは別にどーでもいい事ですから、割愛しています。


>ように表記すべきではないでしょうか。

バツです

作者は、そう考えなかったのですから
この回答への補足あり
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この回答へのお礼

ステレンさん。回答ありがとうございます。

>謝罪の仕方なんか、ここでは別にどーでもいい事ですから、割愛しています。

清太郎にとってどういうふうに謝罪するかということは大きな課題であったはずです。ですので、どういうふうに謝罪したのかということは詳しく描写すべきです。

シーンが美穂の部屋から父がいた部屋に変わる訳ですが、その描写がないのは不自然です。私は、父が美穂の部屋に入って来たのかと最初は思っていました。読者が誤解することを避けるためにもシーンの変わり目にはその説明が必要だと、私は思います。

お礼日時:2016/09/29 19:20

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