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ニッケルについて、ニッケルは通常では、常温常圧では水素を吸蔵もしくは吸着しない。吸蔵させるには常温で4000気圧くらい必要だと聞きます。しかし、硝酸ニッケルなどを、熱分解した後、水素気流中で還元すれば、活性な還元ニッケル触媒となって、そのまま空気中に曝すと赤熱した点がたくさん見られるそうです。普通のニッケルと還元ニッケル触媒とは、一体なにが違うのでしょうか。文献なんかを見ると、普通ニッケルは面心立法格子の構造ですが、高温低圧下では稠密六法格子も見られ、低圧下で常温まで温度を下げると、稠密六法格子の状態が残り、水素を吸蔵できると書いてありました。結晶構造の違いなんでしょうか。また、赤熱するのは、水素を吸蔵した還元ニッケル触媒が、酸化するからなのでしょうか。

A 回答 (1件)

ここには触媒屋さんがおいでなので、素人は素人なりのお答えをします。

まず金属を入手した段階では純金でさえ表面は酸化物になっています。ですからこの酸化物層が水素と容易に反応する金属以外は高温高圧で無理遣り酸化物層を除かねばなりません。ご存知の様に水素吸蔵合金が流行ったのは既に三十年も前、その時大問題になったのが、この合金が水素を放出すると非結晶金属合金が出来てしまう、それもほとんど結晶になっていない、そのため空間がほとんど無くなる、だから再度水素と触れさせると吸蔵合金質量当りの発熱が発散できず、おっしゃる通り、赤熱してしまい場合によっては熔ける、すると表面積が非常に小さくなり水素吸収速度が何桁も小さくなる。水素と反応したあとの吸蔵合金の結晶系は単純では無くなり定義不能な状態になります。一度水素と結合し水素と離れたあとの金属には表面酸化物層が無いので、酸素分子と激しい反応を起こします。この金属の表面酸化物層を除く手法はアルカリ金属などでは大昔から知られており、アルミナやシリカを赤熱して水を除きアルゴンか高純度窒素下に置いて熔融金属と激しく攪拌する、すると内部が金属酸化物、表面が裸の金属という活性金属を得る事が出来る、この際反応を穏やかにするため、有機溶媒中で処理します、この様にして得られた活性化アルカリ金属は通常反応しない有機化合物特にハロゲン化物から有機金属をつくるのに使われました、現在はほとんどお目にかかりませんが、金属断面の様にキラキラ輝くそうです。地球上では酸素と水から逃れる事は出来ないので、様々な手法で裸の金属を作る事になります。
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この回答へのお礼

早速の御回答有難うございます。初めて投稿したものですから、要領がわからず、また勤務の時間が8時45分から18時10分まで拘束されるものですから、お礼が遅れました。いろいろと知らないことを教えて頂き、大変参考になりました。ただ、酸化ニッケルは150℃くらいから還元され、金属ニッケルを300℃くらいで十数気圧水素圧をかけても、吸蔵されません。還元ニッケル触媒は、無結晶の可能性もあるんですかね。詳しく教えて頂き誠にありがとうございました。

お礼日時:2016/10/07 07:46

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