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偏西風はなぜ西から東に、しかも南北に蛇行しながら吹くのでしょうか?

A 回答 (2件)

赤道近くの空気が、温められて上昇し、上空で南北に向かい、中緯度地方で冷えて下降し、そこから地表近くで再び赤道方面に戻るものと極方向に向かうものに分かれるのは #1 さんの書かれているとおりです。


そこで突然「コリオリの力」というのが出てきて、「???」になっていると思います。

>偏西風はなぜ西から東に

赤道付近の空気は、地面との「摩擦」で地球の自転に引っ張られて、自転方向(東向き)の勢い(慣性)をもって地面と一緒に動いています。これが、赤道から南北に移動すると、地球の自転の半径が小さくなるので(南極、北極では自転の半径はゼロになる)、地面の自転の速さ(地面の速さ)が「空気」の「東向き」の勢い(慣性)より小さくなってしまいます。なので、空気は「真北」よりも「東」に進もうとします。北半球では北に向かって「右向き」、南半球では南に向かって「左向き」に空気がそれて行こうとするのです。

赤道方向に向かう空気は、これと逆のことが起こります。緯度の高い場所(北極、南極に近い方)に移動して、上のように地球からのブレーキがかかった空気は、地面の「自転の速さ」が小さいので、東向きの勢い(慣性)が小さくなっています。これが赤道方向に移動すると、今度は赤道付近の地面の速さが速いので付いていけず、遅れ方向(西方向)に置いてけぼりになります。つまり、北半球では南に向かって「右向き」、南半球では北に向かって「左向き」に空気がそれて行こうとするのです。

このように、赤道から離れるときも、赤道に近づくときも、空気は北半球では「右向き」、南半球では「左向き」に曲がろうとすることになります。それが「高気圧」や「低気圧」、台風の渦の回転方向になります。(低気圧、台風では「中心に向かう風」が右に曲がるので反時計回り、高気圧では「中心から外に向かい風」が右に曲がるので時計回りの渦ができる)

このようにして、中緯度以上で極方向に向かう風は「偏西風」(西からの風)になります。
逆に、中緯度より赤道側で赤道方向に向かう風は、東から西への「貿易風」になります。

>しかも南北に蛇行しながら吹くのでしょうか?

南北の蛇行は、上空の「極方向に向かう流れ」がどこで地上に降りてくるか(下降気流、高気圧)になるかによるのでしょう。それには地上(海上)の温度や上空の温度が関係するのでしょう。
「海上の温度」には、海水の循環(水平方向、水深方向の3次元の動き)も関係します。エルニーニョだのラニーニャだの、海水の動きが大気の動きにも影響するわけです。
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赤道付近は温度が高い。

気温が上がれば空気は軽くなるから上昇します。
一番上は対流圏界面ですから、そこで頭が抑えられ、北に向かいます。
北緯30度付近で今度は下降します。南の熱を北に運んでいるのです。

下降した空気は地表付近にぶつかると今度は北風で、南へ戻ります。(ハドレー循環)
地球自転によるコリオリ力が進行方向の右にそらします。重要事項です。

南に向かった風はコリオリで西へそれます。つまり貿易風=偏東風です。年中、東風です。

一方、我が国のような中緯度ではどうでしょうか。
ここを支配するのはフェレル循環です。
これは地表付近で気流は北に向かいます。
右にそれて西風になります。
これが偏西風です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます!

お礼日時:2017/08/05 11:48

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