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ミクロ経済学を独学で学んでまして、よくわからないことが出てきました。

供給曲線と限界費用曲線が同じ曲線で表されるのですが、例えば、

供給曲線がp=xと表されるときに、限界費用曲線もp=xだと思ったので、これを積分したら総費用曲線TC=(1/2)x^2となるのですが、供給曲線はp=xなので、商品を仕入れる費用はpx=x^2かかるので、総費用<費用となり矛盾していて、どこか考え方にミスがあると思うのですが、どこがおかしいのでしょうか?

分かりにくいところがあればすみません。教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

いくつかコメントがあります。


まず、なぜ限界費用曲線が(競争企業の)供給曲線に一致するのかを考えてみましょう。利潤をΠと書くと、C(x)を総費用関数として
Π = px - C(x)
となる。競争企業(プライステイカー)は価格pを所与として利潤Πを最大化するxを選択するので、利潤最大化の一階の条件は
0 = dΠ/dx = p - C'(x)
よって、
p = C'(x)              (*)
となる。ただし、C'(x)は供給量xを生産するときの限界費用。つまり、競争企業は市場で与えられた価格pに対して、p=限界費用となるようにxを選択するとき、その企業の利潤は最大化される。(*)は供給曲線と呼ばれる。(より正確には、供給関数は(*)をxについて解いた x = C'^-1(p)で、(*)のようにあらわされた関数を逆供給曲線と呼ぶ。)
限界費用C'(x)を与えられたとき、総費用曲線C(x)をリカバーするためには、おっしゃるように、限界費用C'(x)をxについて積分し、

∫(0,x)C'(s)ds = C(x) - C(0)

を求める。よって

C(x) = ∫(0,x)C'(s)ds + C(0)

となる。しかし、限界費用関数を0からxまで積分した∫(0,x)C'(s)dsは総可変費用なので、総費用C(x)を求めるためには固定費用C(0)を付け加える必要がある。よって、あなたの問題の場合、限界費用C'(x)=xなので、総費用関数は

C(x)=∫(0,x)sds + C(0) =(1/2)x^2 + C(0)

であり、(1/2)x^2の部分は総可変費用を表わしている。
それが一つ。それから、固定費用があるときは、一般的には、限界費用曲線と供給曲線は一致するわけではありません。供給曲線は

p = C'(x)   p ≧ minAVCのとき

となる。ここで、minAVCとは平均可変費用の最小値。つまり、一般的には、供給曲線は限界費用曲線全体ではなく、平均可変費用の上方に位置する限界費用曲線の部分であるということ。価格がminAVC以下に下がると生産をゼロにする(操業を停止する)のが最適ということになる。minAVCはAVC曲線と限界費用曲線が交わる点で起こる(操業停止点と呼ぶ)ので、あなたの問題の場合はAVC = (1/2)x^2/x = (1/2)x、MC=xであるから操業停止点は

(1/2)x = x

の解

x=0

で与えられ、操業停止価格minAVC=(1/2)×0=0で与えられる。
つまり、あなたの問題の場合はすべてのp≧0に対して

p=x

が供給曲線をあらわしている。

最後に、冒頭の利潤の定義式

Π = px - C(x)

を見てください。pxはこの企業にとってのxだけ生産しそれを販売した時の代金、収入(売上金額)を表わしているのであって、商品を仕入れる費用ではありません。商品を仕入れる費用というより当該財を生産する費用はあくまでもC(x)であって、あなたの場合C(x)=(1/2)x^2+C(0)となる。xで表わしたときの収入(売上代金)は、あなたが計算したようにpx = x・x=x^2であるからこの企業の利潤Πはxの関数で表わすと

Π=x^2 - ((1/2)x^2 + C(0)) = (1/2)x^2 - C(0)

となる。利潤が正となるかどうかは固定費用C(0)の大きさによる。C(0)≧0を与えられたとして、利潤が正となるのは
x>√2C(0)
つまり市場価格pが
p>√2C(0)
のとき、かつそのに限る。p=√2C(0)を損益分岐点価格という。
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この回答へのお礼

丁寧なご説明をありがとうございます。

あなたが最後にしてくれたご説明こそ、私が知りたかったところです。

これで理解できました。

お礼日時:2017/09/28 18:22

あなたは経済学の初学者でしたね!回答No1に疑問の箇所があったら、遠慮なく質問してください。

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