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子どもより重症化する危険も……。大人の「おたふく風邪」にご用心!

子どもより重症化する危険も……。大人の「おたふく風邪」にご用心!あなたは子どもの頃、「おたふく風邪」にかかったことがあるだろうか? もし分からないなら親に尋ねてみた方が良いかもしれない。なぜなら、大人のおたふく風邪には危険がいっぱい! 最悪の場合命にも関わるというこの病気について、医師を直撃してみた。
「教えて!goo」「おたふく風邪の症状について」という質問には、「あなたは女性でしょうか? 男性が大人になってから罹ると症状が酷くなると言われています」(gadovoaさん)、「おたふく風邪の症状は、耳下のリンパ腺の所が腫れて痛みを伴います。(中略)…髄膜炎、髄膜脳炎、卵巣炎、膵炎、この様な合併症が上げられますので注意が必要です」(miyo3254さん)などの回答が投稿されている。

おたふく風邪という名称が一般的に使われているが、正しくは「流行性耳下腺炎(じかせんえん)」という。では、具体的にどのような症状が出るのだろうか。話を伺ったのは、大西内科ハートクリニックの大西勝也院長だ。

■医師に聞いた。おたふく風邪になると何が危険なの?


「流行性耳下腺炎は、ウイルス感染後約2~3週間後から発熱が始まり、片側あるいは両側の唾液腺(耳下腺)が痛みを伴い腫れることを特徴とする感染症です。その腫れ方が、『おたふく』のようであり、通称『おたふく風邪』と呼ばれています。患者の約60%を占めるのは3~6歳で、通常1~2 週間で治りますが、重症例では髄膜炎を起こすことがあります」(大西院長)

髄膜炎(ずいまくえん)は頭痛や発熱、意識障害などが現れる脳の病気。髄膜炎を起こすと、命に関わることもあるそうだ。さらに、大人になってから感染した場合、さまざまなリスクがあるのだという。

「成人が感染すると症状が重くなる傾向があります。思春期以降に感染すると、男性では約20~30%の人が睾丸炎を起こし、女性では約7%の人が卵巣炎を起こします。睾丸炎後に精子数が減少しますが、不妊となることは多くはありません」(大西院長)

女性の場合もおたふく風邪の合併症で起こる卵巣炎になっても、その影響で不妊になることは多くないとのこと。おたふく風邪自体が危険というよりも、おたふく風邪にかかることで、他の様々な病気を誘発する危険性があるため、注意が必要だ。しかしながら、

「はしか(麻疹)では、はしかにかかっている人と接触した時期がはっきりしている場合には、72時間以内に麻疹ワクチンを接種すると自然麻疹の発症を防ぐことが可能なこともあるといわれています。しかし、おたふく風邪の場合は早期に接種しても、発症を防止できません」(大西院長)

とのこと。つまり、発症を防ぐためには、感染する前に予防することが大切というわけだ。

■予防接種が唯一の防御策


では、どのような予防法があるのだろうか?

「効果的に予防するにはワクチンが唯一の方法です。ワクチンにより97~99%予防できます。普通、1回目は1歳になったらできるだけ早く、2回目は5歳以上7歳未満で接種することが推奨されています。2回打ちしている患者においては、さらなる追加投与はいりません。大人になってからワクチンを接種しても、抗体のでき方は同じと言われていますので、重症化を防ぐためにもワクチンを接種することが大切です」(大西院長)

だが、自分が過去にワクチン接種や発症をしたかどうかが分からない場合、どうしたら良いのだろうか。

「抗体がある人にワクチン接種しても、問題となる副反応が生じることはないと考えられています。おたふく風邪ワクチン接種をしたかどうかわからない場合は、抗体検査を行ってもいいですし、かかっていないと仮定してワクチン接種をしても良いと考えられます」(大西院長)

不安な人は一度検査を受けてみても良いかもしれない。ちなみにおたふく風邪ワクチン接種は任意のため保険適用外。費用は病院によるが、数千円で受けられる。しかし、妊婦はワクチンの接種を避けた方がいいそうだ。

●専門家プロフィール:大西 勝也(おおにし かつや)
大西内科ハートクリニック院長。専門である心不全治療を中心に、循環器系、呼吸器系などの病気の診察を行う。『「息切れ」を極める!:Dr.大西が教える心不全とCOPDの治療の法則』など、著書多数。

(酒井理恵)

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