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転勤を断ったら会社をクビになるの?――弁護士が教える異動拒否のリスク

転勤を断ったら会社をクビになるの?――弁護士が教える異動拒否のリスク「君、明日から福岡へ転勤ね」、「ええっ、マジですか!?」――会社員なら誰でもその唐突な辞令を恐れる「転勤」「異動」「出向」。中には、マイホームを買ったばかりの人もいるだろう。子どもが受験で引っ越しができない人もいるかもしれない。あるいは、恋人と遠距離恋愛になってしまうことだってありうるはずだ。
けれども、辞令というのは、そんな個人の都合をおかまいなしにやってくる。ならば、「そんな辞令、断っちゃえ」という気にもなるだろう。「そうだ、断っちゃえ」と思ったあなた、本当にそれでいいのだろうか?

「教えて!goo」には、転勤になってしまいそうだという方から、「転勤を断った場合、会社を辞める選択肢も考える必要がありますか?」と、切実な相談が寄せられている。

この相談者が入社した当初は転勤のない会社だったらしいのだが、会社に支店ができ、管理職のうち誰かが転勤して行かざるを得ない状況になったそうだ。相談者は管理職だが、家庭の事情で転勤はしたくないという。しかし管理職で転勤を拒むと、会社を辞めなければならなくなるのではないかと心配しており、経験者の意見を聞きたいそうである。

■家庭の事情を相談しよう


この相談に対し、現実の経験や事例に基づいたものと思われる次のような具体的なアドバイスが寄せられた。

「役職者の一歩手前の業務をしていた人が海外赴任を拒否した際は、その点を人事評価で会社の現状を理解出来ていないと判断され、役職者への昇進が出来ない状況になりました」(xiao-zongさん)

「転勤命令の前に、行ってくれないかとの打診があり、転勤できない事情を上司に話して、転勤が取りやめになった例は少なからずあります。質問に戻って、会社の規則で定めていれば、転勤を拒んだらクビとか減俸とかの処分をすることが可能だと思います」(yucco_chanさん)

「まずは家庭の事情を上司に相談しましょう。客観的に正当な理由ならば通ると思いますよ。単身赴任が可能な状況だけど嫌だ、というのは通りません」(Koji5050さん)

やはり転勤を拒んだ場合には、クビあるいは昇進などに影響する場合はあるようだ。しかし一方で、家庭の事情を上司に相談することにより、その事情を会社が勘案して転勤せずに済むケースも見られるということである。まずは、会社に相談する姿勢が大切なのだろう。

■固執的拒否はクビの可能性も


ところで、先の回答の中に、「転勤を拒否した場合、解雇もありうる」との見解も見られているが、この点、実際にはどうなのだろうか。加塚法律事務所の加塚裕師弁護士に伺った。

「出向、転勤、配置転換それぞれについて、労働契約や就業規則等によりこれらをなし得る有効な規定が整備されており、なおかつ命令の発令にあたり、業務上の必要性、内容の相当性、人選の合理性、手続の相当性等が満たされていれば、これらの業務命令は有効であると考えられます」

まず、転勤などの異動命令が、そもそも妥当なものであるかどうかが問われるわけだ。この際、労働契約や就業規則などに転勤等について書いてあるかどうかもポイントとなる。では、それらを含めても正当な命令であった場合には、拒否したらクビになるのだろうか?

「業務命令が有効であったとしても、解雇は労働者を企業から放逐する過酷な処分であることから、解雇の有効性は厳格に判断されます。具体的には、労働者による命令拒否が固執的、反復継続的で是正の余地がなく、使用者に労働契約の継続を期待しがたいような事情がある場合に解雇が認められることになります」

なるほど。拒否したらすぐクビということでもないようだが、本人の個人的なこだわりが強くて拒否したり、繰り返し拒否を重ねているような社員の場合には、解雇となってもやむなしと判断される恐れもあるということである。

会社は、会社の業務をベストな状態に保つために、異動などの命令を出す。一方で、私たちも、私たち自身をベストな状態に保つために、家庭の事情を大切にする。どちらが崩れても、最高のパフォーマンスは出せないだろう。まずは、会社に相談してみることが賢明ではないだろうか。

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