話題の出来事のQ&Aをウォッチ(観察)しながら、コラム形式で皆様に紹介していくサイト

温泉水でフグを養殖!?温泉トラフグって何?

温泉水でフグを養殖!?温泉トラフグって何?高級魚として有名なフグは、漁で水揚げされるものだけではなく、海上養殖も盛んに行われている。そして自然のフグも養殖のフグも、皆さん、海で捕れると思っていないだろうか。だがしかし、この考えを覆すフグがいる。なんと内陸の山間部で温泉水を使って養殖されているフグがいるというのだ!

なんとも稀有な養殖フグがいるのは、栃木県那珂川町。町おこしをきっかけに誕生し、その名は「温泉トラフグ」という。なんでも塩分が含まれる地元の温泉を利用して養殖されているのだとか。しかも地元で廃校となった小学校や元スイミングスクールのプールなどを養殖施設として使っており、低コストでトラフグの養殖を行っているところがウリの一つである。
廃校を活用するなんて実にナイスアイデア!

今回は本日2月9日がフグの日であることから、この珍しい「温泉トラフグ」について、温泉水による海産魚類養殖に取り組んでいる株式会社環境生物化学研究所の野口さんに話を聞いてみることにした。

■実はフグ以外も養殖されていた!


開口一番野口さんは驚きの情報を教えてくれた。

「実はトラフグ以外にヒラメ、カワハギ、サクラマスを試験飼育しました。ヒラメ、カワハギは、魚価が低く非採算になるため断念し、トラフグとサクラマスの養殖を継続しています」(野口さん)

なんと温泉水でヒラメやカワハギ、そしてサクラマスまで養殖が可能とは……! 驚きである。

「温泉トラフグは、海水塩分濃度の1/4(0.9%)で飼育することにより、カロリー消費が少なく、その分成長が早いのが利点です。また、水温を冬でも20℃程度に保つことができるため、給餌量に変化がありません」(野口さん)

養殖に利用する温泉水の塩分が魚を含む生物の体液の濃度に似ているので、浸透圧調整のためのエネルギー消費が少なくて済むとのこと。かつ海上での養殖は、海水温度の低下する冬季にトラフグの活動レベルが下がり飼料効率が低くなって体重が停滞するが、温泉水養殖の場合、体重停滞期がなく成長を続けてくれるという。しかも海上養殖よりも早く出荷サイズになるというから、良いこと尽くめである。

しかし、気になるのはやはり味だろう。海上養殖と比べ、味に違いはあるのだろうか?

■温泉トラフグの味の特徴は……


「温泉トラフグは、海上養殖と比較し、旨み成分(遊離アミノ酸量)が約20%多く、おいしいです」(野口さん)

なんと、味は海上養殖より上とのこと。続いて、おすすめの食べ方も聞いてみた。

「おすすめは、一般的ですがテッサ(刺身)、てっちり(鍋)、ふぐ雑炊、空揚げ、幽庵焼きなどです」(野口さん)

陸上で育てたフグだからとあなどるなかれ。旨みをしっかり含んだおいしいフグは、定番のフグ料理にももってこいの味なのだ。興味のある人は、観光などで立ち寄った際に、ぜひ山の中で振る舞われるこの「温泉トラフグ」を堪能してみてはいかがだろうか。

「教えて!goo」では、「ふぐのおいしい食べ方といえば?」ということでみんなの意見を募集中だ。

●専門家プロフィール:株式会社環境生物化学研究所
環境計量証明事業等をはじめ、環境についての調査・研究・開発業務等を行う。温泉水(塩化物泉質)利用によるトラフグ養殖事業の可能性試験を実施。

教えて!goo 教えて!gooで質問する

人気記事ランキング

人気のコンテンツ

更新情報をチェック

カテゴリ