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医師に聞いた。マイコプラズマ肺炎ってどんな病気?

医師に聞いた。マイコプラズマ肺炎ってどんな病気?全国的に感染が拡大しているというマイコプラズマ肺炎。そもそも、どんな症状なのだろうか?「教えて!goo」「マイコプラズマ肺炎の症状を教えてください!」という質問には、
「非定型肺炎の一部がマイコプラズマ肺炎です。症状や一般採血では判断は困難です」(USB99さん)、「10年以上前にかかったことが有りますが、入院を必要としないレベルの症状は『性質の悪い風邪』と大差は有りません。その為、発見が遅れて重症化するケースがあるのだと思います」(boketanukiさん)などの回答が。
もう少し詳しく知りたいと思い、医師に聞いてみることにした。

■医者泣かせ!? 普通の風邪と見分けがつきにくいマイコプラズマ肺炎


医療法人社団同友会春日クリニック副院長で予防医学を専門とする吉本貴宜先生によると、

「マイコプラズマ肺炎は、文字通りマイコプラズマという微生物が肺に感染する事によっておこる病気です。マイコプラズマは細菌の一種なのですが、細菌にもウイルスにもない性質を持つちょっと変わった生物です。肺炎というと高齢者がかかりやすいイメージがあると思いますが、高齢者の場合は肺炎球菌などが原因である事が多く、マイコプラズマによる肺炎は幼児期、学童期、青年期によく見られます」(吉本先生)

とのこと。元々は子どもに多い病気のようだ。では、マイコプラズマ肺炎にかかるとどのような症状が出るのだろうか?

「最初の症状は発熱、全身の倦怠感、頭痛、咳などです。一見すると普通の風邪と区別がつかないため、マイコプラズマ肺炎であることに気づいてない方もかなりいると思われます。咳は他の症状より数日遅れて始まる傾向があり、初期は痰を伴わない乾いた咳が特徴的ですが、長引きやすく、熱がおさまった後3~4週間咳が続く事もあります」(吉本先生)

他の肺炎と違って聴診器で呼吸音の異常が分かりにくく、採血でも白血球やCRP(炎症反応)といった数値は上がりにくい。確実に診断するには特殊な検査が必要で時間がかかることもあるそうだ。普通の風邪だと勘違いしやすい上、病院で確定診断に至るまでが困難だが、実は成人までに95%以上もの人が一度はマイコプラズマに感染したことがあると言われているのだとか!

「マイコプラズマの場合、肺炎になっても比較的元気で全身状態も悪くないと言われていますが、もともと喘息がある方は発作が引き起こされる事があります。また長い間放置すると重症の肺炎になる事もありますので、しつこい咳と頑固な発熱が続いて、風邪にしてはどうも治りにくいなと思ったら一度病院で診てもらった方がいいでしょう」(吉本先生)

■主な感染経路と対策とは?


主な感染経路としては、飛沫(ひまつ)または接触なのだそうだ。

「患者の咳を吸い込んでしまったり直接体に触れたりすることでうつります。少しすれ違っただけといった短時間の暴露では感染しにくく、友人や同僚間の濃厚接触がある学校や会社など狭い空間で集団生活している環境で広がりやすいとされています。普通は感染すると抵抗力(免疫)がつきますが、マイコプラズマの場合、せっかく免疫がついてもそれを長く維持しにくいのが特徴です」(吉本先生)

以前は約4年周期で秋から冬にかけて流行を繰り返し、ちょうどオリンピックの年だったため「オリンピック病(肺炎)」「オリンピック熱」とも言われてきたが、

「原因は分かっていないのですが1984年と88年に大流行を起こして以降はその周期が崩れ、今では大流行もないかわりに毎年、また一年を通じて見られるようになっています」(吉本先生)

とのこと。では、感染を防ぐにはどのようなことに気を付けたら良いのだろうか。

「マイコプラズマ肺炎だけに特別な対策というものはなく、インフルエンザや普通の風邪と同じように考えてください。まずは菌を体の中に入れないことが大切なので、何といってもこまめな手洗いやうがいを徹底することが基本。マスクも有用です。咳などによって排出された菌は直接口や鼻に入らなくても公共の場所、例えば電車のつり革や学校のドアなどを触り、そのままその手で食事をすると感染する場合もありますので注意が必要です。またもしかかってしまった場合は他の人にうつさないように、外出する際にはマナーとしてマスクを着用して、人混みや他人との濃厚な接触は出来るだけ避けて頂くようにお願いします」(吉本先生)

治療は抗生物質を使い、大体は外来治療で治るが、最近は薬の効きにくいマイコプラズマ肺炎が増えているそうだ。予防を心がけよう。

●専門家プロフィール:吉本 貴宜
医師に聞いた。マイコプラズマ肺炎ってどんな病気?医療法人社団同友会春日クリニック副院長・人間ドック健診センター長。京都大学医学部卒業。専門分野は消化器内科・予防医学。人間ドック健診専門医、日本内科学会認定内科医、日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本医師会認定産業医、検診マンモグラフィ読影認定医、医学博士。

(酒井理恵)

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