アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

例えば、「その本は50年以上前に書かれた」という場合、50年以上だから、100年でも、1000年でもいいわけですよね。すると、この言い方はかなり大まかというか、ほとんど意味がないことになりませんか。ふつうは、このように言われたら、50年か、まあ60年前に書かれたのだな、と解釈するものだと思うのですが、それはなぜなのでしょうか? 字義どおりには解釈しないものなのでしょうか?

A 回答 (6件)

これは言語学の中の語用論と呼ばれる分野の話になります。


ちょっとした入門でも本一冊になってしまうし、それを読めば「50年以上」の疑問が解決するというわけでもないので、難しいのですが、頑張ってみましょう。

Paul Grice という人がいました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC …
この人の「会話の含意」理論によれば、人は何でもかんでもすべて言うわけではないし、文字通りの解釈だけするわけでもない。
たとえば、
A:すみません、○○に行きたいんですが。
B:そこの角を曲がったところに交番があります。

Bさんは質問には答えておらず、文字通りには会話になっていません。
でも、Aさんは満足するはずです。

人は求められているだけの「意味のある情報」を、伝えようとしているはずだという大前提があるからです。
もちろん、必ずしもこの大前提が守られるわけではなく、そこがまた人間のコミュニケーションの面白いところと言うか、醍醐味なのですが、ここでは横道にそれるので我慢しましょう。

つまり、「その本は50年以上前に書かれた」という言葉を読んだり聞いたりしたら、読み手・聞き手は「50年以上だから、100年でも、1000年でもいい」とは思いません。なぜなら、おっしゃるとおり、それでは「ほとんど意味がない」からです。

ひとは必ず「意味のある情報」を伝えようとしているという大前提がある限り、「50年以上だから、100年でも、1000年でもいい」とは解釈しないのです。


一度、『語用論入門』というタイトルの本(たくさんあります)を一冊お読みなることをおすすめします。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。たしか語用論の本はもっていたので、さがして読んでみます。

お礼日時:2018/01/11 19:43

>50年以上だから、100年でも、1000年でもいい



たしかにそのとおりです。
では逆に、なぜ、100年以上前、1000年以上前とは言わなかったのか?
と考えればわかりやすいでしょう。
話者は無意識的に以下のようなことを考えたはずです。
『本当は正確な年数を言いたいのだが、あまり細かな年数まで言うと煩雑な印象を与えるのでキリの良い年数を言うことにしたい。むろん嘘を言うわけにはいかないので、可能な限り実際の年数に近い範囲内でキリの良い年数を言うことにしよう。』
大雑把に言う場合でも、人には本来、「本当は正確な年数を言いたい」という欲求が本質的に備わっているということなのだと思います。
    • good
    • 0

近似値の考え方です


具体的な数値が出ている場合は「50年前」を基準にそこからそうかけ離れていない
数値を想像しなさいという表現だと解釈するのが妥当です
もちろん1秒以上前を、1億年前と解釈するのは個人の感性の問題なので
間違いではないですが、そういう考え方をする人とはおそらく会話がなりたちません。
    • good
    • 0

「50年以上」といった概数を示す場合、それと大きく違わないという前提があります。

少なくとも2倍もの差は考えないでしょう。
平安時代の書物を「50年以上前」とか「100年以上前」とはふつう言いません。概数として意味がない。古生代の地層から発掘された化石を「千年以上前」というのも無意味です。
「戦前」といえば昭和以降第2次大戦の終わりまでと解釈するのが一般的でしょう。応仁の乱より前という解釈はふつうではありません。

字義より、一般的・常識的な範囲の解釈が優先するのだと思います。暗黙の了解というか。
    • good
    • 0

「五十年以上前」という人は、どんなに近く考えても50年前よりは古い時代という意味で使っています。

    • good
    • 0

数学的な「以上」の意味の他に「期待以上の大活躍」や「君以上の実力がある」などの用法があります。

果てしなく「以上」、となるのではなくそこを基準にいくばくか上である意味でしょう。「50年」という数値の場合であっても、場合によって上記用法は通用されるものと思います。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!