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 現在卒論で酵素の遺伝子構造解析をやっています。テーマの目標はその酵素が他の生物の同一酵素と比べより広い基質認識能力を持っているのは何故かということです。その目標に向けて遺伝子構造解析はどのような役割をになっているのでしょうか?アミノ酸配列が分かっただけではなんの解決にもならないように思うのですがいかがでしょう?

A 回答 (3件)

構造生物屋のryumuです。



>アミノ酸配列が分かっただけではなんの解決にもならない・・

それだけでは情報はすくな過ぎますが、配列情報がないと分からないことの方が多くなります。そもそも蛋白質の構造決定にもアミノ酸配列情報をフルに活用しています。

しかも蛋白質の場合、構造が決定されても、やはりそれだけで問題が解決されるわけではありません。
これまで多くの水溶性蛋白質、いくつかの膜蛋白質の構造が決定されていますが、活性の分子機構が完全に解明されているものはまだ一つもないのです。
しかも分子認識などになると、分子の組成、高次構造、そして分子の”動的変化”まで関与しているため、解析が非常に困難になります。

このような手探りの状態では、むしろ必要でない情報を選択する方が難しいのではないかと思います。ただ、地味で忍耐の必要な作業が多いのも事実ですけどね^^;
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アミノ酸配列がわかっただけでとありますが、何も無いよりははるかにましです。


アミノ酸配列が種ごとにわかれば、違いをそこに見出せるからです。
もちろんその違いに意味があるかどうか見つけていかなければなりませんが、手がかりになります。キャタリッティクは相同性が高いが、レギュレタリーは低いとなればそこに注目して解析をすることになるでしょう。

機能・構造解析にはいろいろなアプローチがあると思います。NMRで立体構造を解析するなんてのもあるでしょう。でもお手軽さからいけば、アミノ酸配列解析ではないでしょうか?ある程度読めばライブラリーから全塩基配列を取り出せますしね。
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あなたの疑問はもっともな所があります。確かに「アミノ酸配列が分かっただけではなんの解決にもならない」です。

しかし,アミノ酸配列も分からない状態(対象としている酵素の構造もわからない状態)で何が分かるのでしょうか。構造も分からないのですから,得られたデ-タが本当にその酵素が示したデ-タなのか不純物のデ-タなのかを判断することもできません。

構造が分かれば,特異抗体を作製して様々な事ができます。対応する cDNA を作って大量に発現させることも出来ます。そうなると,ポイントミュ-テ-ションやキメラ大の作製,阻害剤の使用,などなどの方法で酵素の基質認識部位の同定やその反応機構を推定することが可能となります。

酵素が大量に(それも純度良く)得られるようになると,結晶化が検討できます。あるいはラベル体を作って NMR 解析が可能になります。これらのデ-タからは酵素の高次構造が決定できます。

他にもたくさんあります。まづ相手(対象酵素の構造や性質)を知り,己(使える手法や機器)を知る事が研究においては重要です。

 
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