No.8ベストアンサー
- 回答日時:
>どのような元素が含まれているかご
触媒は今思いつく範囲では
Ni, Pt, Rb, Pb, V, Mo
その他重金属はほとんどすべて(4周期5周期)原油に入っています
濃度はppb(10の-9乗)-ppt(10の-12乗)程度で二-3桁。メーカーは不明。米国石油なんとか学会の総説のどこかで見たのですが.かなり前です。
>媒もガスとともに(粒子とともに?)排出されているのですか?
石油化学て使われている触媒は.大きな塊の場合(直径2-3cmの白金の棒等)と担体に固定されている場合(直径1cm・長さ1cmくらいの素焼きの棒(のようなもの。最近は巨大な筒になっているときもあり)に金属溶液をつけて軽く焼いて使う)があります。前者は1-3ヶ月でなくなってしまいます。後者は1-3ヶ月で割れて使えなくなってしまいます。
このときの化学反応の中間体として.有機金属が想定されています。有機金属(沸点は0度から80度ぐらい)のまま金属が外れて製品に混ざる場合です。ただし空気や水と反応して無機金属に変化します。結果として酸化金属か水酸化金属の粉末して製品に存在することになります。
ただし.ボイラー(石油コンピナートで売れない製品は燃料として使用する)エントツなどで燃焼熱で窒化物に変化する場合があります。
原油中の重金属の状態はおそらく水が大量に混ざっていますから.無機でしょう。脱硫装置で水(素)添(加)還元されて既に回答にあるような水銀などとしてまざってしまったものと考えられます。
粉末状態である場合もありますが.チオール等の錯体としてとけている場合もあります。
酸化金属の場合には粒子ですが.錯体の場合には液体でとけています。水銀が問題になったのも.製品に混ざっていた金属水銀が配管に蓄積して廃刊が割れる原因になったためであり.有機金属やチオール錯体として存在するのであれば.配管に蓄積することなく燃料として使われてしまったでしょう。
ありがとうございました。非常に参考になりました。
この場を借りて、edogawaranpoさんをはじめ、みなさまにお礼申し上げます。m(__)m
No.7
- 回答日時:
A4,A5です。
A6さんのご指摘に基づき、石油中に存在する水銀について調べてきました。
原油やLNG(天然ガス)中には、産地によっては、数十wt.ppbの水銀が含まれていることがあるそうです。
(1wt.ppbは10^-9重量比)
無機水銀の沸点は357℃ですから、理論上石油化学原料であるナフサ(ガソリンよりちょっと重い留分)
から、灯・軽油留分に含まれる可能性があります。
また水銀化合物の形態によっては、更に軽い留分(ゴソリン、LPガス等)に含まれる可能性もあります。
石油化学では、ナフサを原料にしてエチレンを作りますが、このとき水銀があると、エチレン
製造装置内の深冷熱交の水銀腐食や貴金属触媒の被毒防止のため、スペックが定められているそうです。
また、平成14年に沖縄でLPGの中に水銀が含まれているということで問題が発生し、LPガスのスペックに水銀の項目が含まれることになったそうです。(人体被害でなく腐食防止の観点)
http://www.iwatani-igs.co.jp/horitsu/pdf/heisei1 …
原油中に水銀があることは知りませんでした。
A6様 有難うございました。
A7様
わたしの不躾な指摘にも関わらず、丁寧な書き込みをいただき、有難うございました。
内容了解しました。
質問者様
話があちこち飛びましたが、そういった次第です。
十分なご回答になってなく申し訳ないですが、あらましご了解いただけましたでしょうか?
参考URL:http://www.iwatani-igs.co.jp/horitsu/pdf/heisei1 …
はい、ありがとうございます。全体的には何となく分かりました。すごく丁寧に教えていただいたのに、素人なもんで、何となくの理解でしかないのが申し訳ないですが、非常に参考になりました。ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
>Vは触媒毒です。
こんなものが入ったら高価な白金触媒がイチコロでやられてしまいます。今は使っていないのですね。白金触媒では活性が強すぎる(分解して二酸化炭素と水にまでなってしまう)ので触媒毒を入れて活性を落とし.目的生成物の収率をあげるという方法です。
>れいったい何ですか?
ルチウムは20年か30年前に「最近は昔と違って3-5成分合金系触媒を使う」として使われると言われていた金属です。ただし.合金名か元素名(ルテニウムかルビジウムの聞き違い)か商標かはしりません。
>2.発ガン性のあるベンゼンを添加する・・・というのもあり得ない話です。
改質ガソリンで芳香族が主に生成する製法があったはずです。ベンゼンが3-5%.その他芳香族が10-20%.飽和か20-30%.ちょくさ不飽和が20-30%とれる方法です。この改質ガソリンを添加する方法です。
ベンゼンが混ざるとオクタン価がかなりあがりますから気温が低い地区を除くと有効な改質方法です。ただし「ベンゼン」とは書いていますがベンゼン誘導体もある程度含めています(当時の分析方法では一部分離できない成分がありますから)。
> 3.「テトラエチルプロンバム」って何ですか?わたしは聞いたこともありません。
四エチル鉛とかエチル液のアユパック名です。学術論文はアユパック名をかくので鉛を「プロンバム」と呼ぶはずです。ただし.私は耳から聞いた内容を覚えていますので.アユパック英語名を字訳して記載しなければならない正しいカタカナでの表記方法をしりません。
>ンジンで燃焼してしまえば無害になります。
プロンバムの主な毒性は神経毒で燃焼するとプロンバムとしての毒性はなくなります。しかし.酸化鉛・亜酸化鉛の微粒子を生成するために無機鉛としての毒性を持ちます。ですから.有機金属排気ガスは燃焼させて有機勤続としての機能をなくし.スクルバーで燃焼により生成した無機金属を除去するという二度手間になります(丸善の実験化学講座の有機金属関係の巻参照.ただしいつの発行かは覚えていません)。
エンジン燃焼有機鉛が世界各国における道路沿線における鉛中毒を発生させたことは周知の事実。
1970年代のNational academy of sciences national research council の報告を参照のこと。
石油精製では「蒸留塔」を使っています。(分留塔の段を分けている部品の名称を忘却)を使っている関係で.飛まつ同伴を0にできないのです。結果として.反応器から消えた触媒が結構混ざるのです。条件にょっては有機金属化しているような気もします(該当反応中間体として有機金属が存在する)。こうなると蒸留塔では除けません。固体金属として残っているならば飛まつ同伴で製品に混ざり.有機金属になってしまえばまず回収は無理でしょう。
飛まつ同伴や有機金属の存在はぶっしょうの計算よる。
No.5
- 回答日時:
#5様へ
実際ガソリン中には殆ど含まれないと思いますが、石化用ナフサのアジアでの取引の基準となっているOPEN SPEC NAPHTAのSPECには水銀の上限値があります。
また、下記URLのような水銀除去プロセスが存在すると言うことは、少なくともストレートランナフサには水銀が含まれる可能性があり、これがガソリンに入り込む可能性がある・・・かな?
という程度の話です。
参考URL:http://www.jgc.co.jp/jp/04tech/01gas/mrcryrmv.html
No.4
- 回答日時:
ガソリン、灯油、軽油には重金属は含まれていません。
理由は、原油を精製する過程で「蒸留」という、「沸点の違いによって分離する方法」をとっているからです。
金属は蒸発しないので(当たり前のことですが・・・(^_^;))、留出油(ガソリン、灯油、軽油のこと)
に金属は含まれません。
原油中に含まれていた、V(バナジウム)、Ni(ニッケル)は、従って濃縮されて重油の中に含まれます。
分析結果の一例ですが、アラビヤ原油から得られた重油中の分析で、V:6.0wt.ppm, Ni:1.9wt.ppm
という結果があります。(1wt.ppmは100万分の1-重量比)
昔はガソリンのオクタン価を上げるために、四エチル鉛(Tetra Ethyl Lead)を加えていました。
この薬品自体は猛毒ですが、エンジンで燃焼してしまえば無害になります。
しかし、その取り扱いに危険が伴うため、使用が禁止され、現在は全く使われていません。
現在はオクタン価を上げるために「接触改質装置」を通します。
これによって、オクタン価の高いベンゼン、トルエン、キシレンといった成分が豊富になります。
ただし、ベンゼンはオクタン価は高いのですが、有害物質であるため、これを除去する装置を
通し、混入量1%以下とします。
その他、ガソリンには酸化防止剤、清浄剤、腐食防止剤等種々の添加剤が加えられますが、
すべて有機化合物ばかりで、金属は含まれていません。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/macchann/hiro …
・・・ということで、質問者さんへのご回答はよろしいでしょうか?
念のため、このような分析を行ったサイトがないかと検索してみたのですが見つかりませんでした。
しかし、考えてみれば、「ないと分かっているもの」を分析するひとなど当然いないでしょうね。
1.改質触媒には、Pt,Mo,Cr等が使われます。
Vは触媒毒です。こんなものが入ったら高価な白金触媒がイチコロでやられてしまいます。
2.発ガン性のあるベンゼンを添加する・・・というのもあり得ない話です。
精製過程でベンゼンが含まれてくることはあります。
しかし、これは上記のように最終的には除去しなければならなくなります。
「添加」するなどもってのほかです。
参考URL:http://web.kyoto-inet.or.jp/people/macchann/hiro …
ありがとうございます。
>しかし、考えてみれば、「ないと分かっているもの」を分析するひとなど当然いないでしょうね。
たしかにそうですね。定量が不可能なところまでいくと「(ほぼ)ない」ということになるんでしょうし、原理的にも基本的にはないということなんですね。ありがとうございます。
参考URLまでありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
ガソリン中に含まれる重金属は、原油に含まれる重金属のうち、原油を蒸留する過程でナフサ留分と同じカット温度に現れる有機鉛と水銀だと思います。
ここで言う有機鉛は、過去日本で用いられ、現在でも一部の国で用いられるオクタン価向上剤としての四エチル鉛由来ではありません。
但し、含有量はごく微量なので実際は#1の回答の通り「含まれない」という認識で良いかと思います。
#2の回答のマンガン系オクタン価向上剤は、私の会社と取引のある国内石油会社のエンジニアによると、環境に対する評価が定まっていないためその会社では使用していない、と聞いたことがありますが、法規制があるわけではないので全メーカーが使っていないかどうかは知りません。
触媒に含まれる重金属のうち石油製品に混入する可能性のあるものは、粉末の触媒を油中に混入して重油を分解するFCCという装置のシリカアルミナですが、これはその後の分留工程で重油に集約されガソリンや灯油軽油には入り込みません。
それ以外の触媒は粉末状ではないため、基本的には製品中に溶け込むことは殆どないと思います。
ありがとうございます。
>同じカット温度に現れる有機鉛と水銀だと思います。
ということは、一応、鉛と水銀が「含まれていない」という認識で問題ない程度でしか含まれていないということなんですね。
>それ以外の触媒は粉末状ではないため、基本的には製品中に溶け込むことは殆どないと思います。
なるほど。上のコメントと合わせて、下に書いた質問2つとも、解決した気がします。ありがとうございます。
No.2
- 回答日時:
基本的にガソリンの場合には.程度の差はあれ重金属が含まれています。
「無鉛ガソリン」というのは.「エチル液・メチル液と呼ばれてテトラエチルプロンバム(プロンバムと書きますが.間違いの可能性あり。漢字の「鉛」と読みかえれば大きな間違いはないです)・テトラメチルプロンバムを加えていない」という意味であり.「入っていない」ということではありません。
オクタン価を上げるために最近はマンガン系有機物を添加している場合があります。私は有鉛ガソリン代用ガソリンを年30リットルほど使用する関係で年1回これを会に出かけます。一部企業では.マンガンの代わりに発ガン性のあるベンゼンや発ガン性がないとされているベンゼン誘導体を添加しています。
また.プラットフォーミングや改質の触媒として.白金・ルチウム・バナシ゛ウムが使われて.これがかなり.製品に溶け出しています。濃度はppt以下です。
C重油は.原油そのものなのでほとんどすべての重金属を含みます。濃度はパーミルからppm程度です。もともと天然物として含まれている重金属を取り除かないで販売しています。分析表を依然見ているのですが数値を覚えていません。
ありがとうございます。
>基本的にガソリンの場合には.程度の差はあれ重金属が含まれています。
やはり、結局、極めて低濃度ではあっても、多少なりとも含まれているのですね。どのような元素が含まれているかご存知でしたら、教えて下さい。濃度についてはメーカーによるのかもという気もしますので、詳細がなければ結構なのですが、もしご存知でしたら、どの程度含まれているか分かりましたら、教えて下さい。
>また.プラットフォーミングや改質の触媒として.白金・ルチウム・バナシ゛ウムが使われて.これがかなり.製品に溶け出しています。
触媒もガスとともに(粒子とともに?)排出されているのですか?
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