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抗悪性腫瘍剤の中には免疫抑制作用を有するものがあると聞いています(例、ハイドレア)。一方腫瘍細胞を殺すには免疫力が必要であるという説明もあります。この矛盾についてスッキリしたいのですが。

A 回答 (4件)

少し専門的ですが、以下の参考URLサイトは参考になりますでしょうか?


「治療」
この中で特に
・がんの薬物療法
・免疫療法
を参考にしてください。

「ハイドレア」は化学療法剤の中で「代謝拮抗剤」に分類される薬剤です。

概略ですが、「抗悪性腫瘍剤」の中には上記のように
1.化学療法剤
2.免疫療法剤
があります。
化学療法剤投与により、副作用として白血球(リンパ球等)の減少等が出現しますので、効果とともに免疫抑制作用があります。
免疫療法剤は副作用は少ない(ゼロではない!)が、免疫状態を改善します。
免疫療法剤によってどの免疫細胞に作用するかは異なってきます。

補足お願いします。

参考URL:http://wwwinfo.ncc.go.jp/NCC-CIS/pub/index/0sj/t …
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この回答へのお礼

化学療法剤は主作用の延長として免疫抑制作用があるのですね。その効力比の差が大きければ薬として有用ということになるようですね。ちょっと混乱した頭を整理することができました。ありがとうございます。

お礼日時:2001/07/18 18:24

 


MiJun さんがご紹介のペ-ジの「癌の薬物療法」の「4.「抗がん剤」とは」をお読みいただくと分かりやすいかも知れません。

まづ,どんな「薬」にも,「効果」と「有害事象(副作用)」があります。通常は,効果が強く有害事象がほとんどないものを薬として用いますが,がん等の生きるか死ぬかの病気になると,多少の有害事象には目をつぶって用いられます(死ぬよりはましといった考え方です)。

抗悪性腫瘍剤の場合,大きく分けて2種類存在し,悪性腫瘍を攻撃して腫瘍細胞を殺すもの(多くの抗癌剤)と,悪性腫瘍を攻撃する免疫細胞を賦活して抗腫瘍作用を発揮させるもの(免疫賦活剤)とがあります。

前者の薬の場合,腫瘍細胞を攻撃するわけですが,腫瘍細胞とは言っても元は体細胞ですので正常細胞とそんなに大きな差はありません。ですので,正常細胞も攻撃してしまいます。

一方,腫瘍細胞は正常細胞に比べて増殖速度が非常に速くなっています。この違いが多くの抗癌薬で選択性の向上に利用されているのですが,正常細胞の中にも盛んに増殖している細胞があります。それが免疫細胞,毛母細胞,消化器系の粘膜細胞などです。そのため,これらの細胞は抗癌剤による影響が出やすく,免疫力低下,脱毛,胃腸障害(吐き気,食欲低下など)となって現れてきます。

いかがでしょうか。

 
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この回答へのお礼

免疫抑制作用は、正常細胞の中でも癌細胞に次いで増殖速度の速い免疫細胞への影響によるものとの明快なご回答有難うございました。頭の中が整理できました。抗腫瘍効果の高い薬剤は一般的に免疫抑制作用も強いのでいわゆる匙加減が必要ということですね。

お礼日時:2001/07/18 17:55

現在の癌治療では、可能な限り体から癌細胞を除去する(手術)、癌細胞を殺す(抗癌剤、放射線)ということに目標がおかれます。

これはなぜかというと、いわゆる免疫療法では、一般的に癌の進行を食い止めることが難しいからです。ただ、手術や抗癌剤などの治療ができないほど進行した癌や、全身状態が悪化している場合は、保存的な治療で体の免疫力を落とさないことも目標になります。疼痛の治療もそうですし、栄養療法もそうですが、できるだけ全身状態を良い状態に保つことがとても重要です。

抗癌剤について述べると、これは抗癌作用と同時に免疫抑制作用をもっています。
癌細胞と同時に正常の免疫機能を担っている細胞も殺すからです。一般的に、抗癌剤の治療は体の免疫能をある程度犠牲にして治療を進めます。
ですから、抗癌剤の投与が治療として成立するためには、癌細胞に対しては十分な抗腫瘍効果があるのと同時に、免疫抑制の副作用については、重大な感染症等の合併症ができるだけ少なく、短期間で回復可能という条件が必要です。抗癌作用にのみ目を向けていると、重大な副作用でかえって予後を悪くしてしまうこともあります。(もちろん、免疫抑制以外の副作用についても同様です。)
現実的には、100%癌細胞を殺し、副作用が全くない抗癌剤は存在しませんから、抗腫瘍効果と副作用の兼ね合いが重要になります。治療効果が得られ、なおかつ副作用に十分耐えられるだけの投与量というのが、慎重に決められるわけです。
一般的には、増殖速度の速い癌は、抗癌剤に対する感受性が高いことが多く、固形癌に比較すると血液の癌でも感受性が高いので、抗癌剤がよくもちいられます。
これに対し固形癌では、肝臓癌のようにあまり効かないものから、小細胞肺癌のように非常によく効くものまで様々です。
このように、抗癌剤は生体に負担を強いる治療ですし、抗腫瘍効果というのは癌の種類によってもまちまちですから、個々の癌について十分に検討して投与しなければならないことは言うまでもありません。
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この回答へのお礼

感染症で重篤な事態に陥らない程度の免疫抑制状態ならば是とするのが抗がん治療なのですね。大変丁寧な回答をしていただき有難うございます。理解を深めることができました。

お礼日時:2001/07/18 18:00

blackleon先生、rei00さんの回答でほぼご理解いただけたのではないかとおもいますが、追加(?)情報です。



化学療法剤での免疫抑制作用(たとえば、白血球減少)を防止あるいは完全するために、G-CSFのような白血球を増加せせる薬剤が投与されます。

ところで、「ハイドレア」という特殊な(?)薬剤を例示されたのはどうしてでしょうか(他にモット有名な薬剤がありましが・・・)?

補足お願いします。

この回答への補足

ハイドレアの適応は慢性骨髄性白血病とあるので、短期間に強い抗腫瘍効果を期待する薬剤と異なり、比較的長期間服薬する可能性があると思いまして、このような薬剤を長期間(添付文書によると1回30日分投薬が認められているとの記載があります)投与することで、免疫抑制作用が長期間持続され、却って原病を悪化させないかなと考えたのがそもそものきっかけです。この薬剤の場合は、副作用として感染症の増悪に注意するようにとの記載はありますが、他の強力な抗腫瘍薬に比して免疫抑制作用はかなり長期間服用しないと起こらないか、あるいは弱いかもしれないということではないかと思っております。この薬剤の場合にはG-CSFを併用しなければならない程の免疫低下状態は原病が悪化しなければ招来しないと思うので、質問としては丁度良いかなと思い例示してしまった次第です。

補足日時:2001/07/18 18:00
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