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菜園で連作障害についての質問です、
どなたか知ってる方教えて下さい。

「ゼオライト」が連作障害を軽減する、と袋に
表示がありましたが、効果が有るのでしょうか、あるとすれば
その、使用方法なども教えていただけませんでしょうか。

よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

1.「いんちき・いかさま資材」と言われていたことも!?



肥料に比べて、土壌改良資材には施用効果がいまいち判然としないものが多く、そのひとつがゼオライトである。
「連作障害や塩類濃度障害に有効」「ケイ酸やミネラルが効く」などと“魔法の石”としてもてはやされたが、
施してみてもそれらの効果が現れないため、「いんちき・いかさま資材」になり果てた時期もあった。

筆者は、ちょうどその時期(1970年代後半~)にゼオライトの魅力にとりつかれ、
今日までその特性を活かした農業利用法を研究してきた。
ゼオライトとは火山活動が活発だった2000万年ほど前の海底に堆積した火山灰が、
続成作用と呼ばれる地殻変動により変質してできた鉱物で、ケイ酸とアルミナを主成分とする。
海底にできたゼオライトは、その後に隆起して、現在では福島県や山形県などで露天掘りされ、
日本国内の埋蔵量は無尽蔵といわれている。また、その品質は世界最高級である。
成分組成は土壌中の粘土鉱物のなかでも優良粘土といわれるモンモリロナイトによく似ている。
また、どちらも土の胃袋にたとえられるCEC(陽イオン交換容量)が大きく、保肥力を高める効果がある。
しかし、構造はまったく異なる。

モンモリロナイトは3枚のトタン板を重ねたような板状構造だが、ゼオライトは公園のジャングルジムのような三次元の網目状構造で、
岩石を構成する造岩鉱物のなかで最も風化しにくい石英に似ている。
たいへん頑丈で、土壌中でもほぼ永久にその構造は変化しない。
一方、モンモリロナイトは土壌中で徐々に変質してCECが減少するため、
土壌の保肥力改善にはモンモリロナイトよりゼオライトのほうが優れる。
ただし、モンモリロナイトは土壌中で変質する際にケイ酸が遊離するので、その一部が水稲やウリ科野菜に吸収・利用されるが、
ゼオライト中のケイ酸は頑固なジャングルジムの構成成分なので、作物には有効ではない。
ゼオライトのジャングルジムのなかにある空間はアンモニウムイオンとカリウムイオンとちょうど同じ大きさなので、
肥料として施した窒素とカリを貯金箱のように貯め込むことができる。

2.有機質肥料とも相性が良い

CECが10以下の土壌にゼオライトを10a当たり数t単位で施用すれば、保肥力が改善される。
しかし、CECが20以上の土壌では大量のゼオライトを施用しても増収には結びつかないことが多い。
ゼオライトの施用効果は、保肥力改善より窒素やカリ肥料の貯金箱としての働きのほうが大きい。
とくに有機物とのコンビネーションが最大の効果を発揮する。
増収効果のメカニズムを説明しよう。窒素肥料として硫安を畑に施用すると、
アンモニウムイオンが一部水溶性アンモニウムイオンとして土壌水中に留まり、
硝酸化成細菌と呼ばれる土壌微生物の作用により硝酸イオンに変わる。
この硝酸イオンが畑作物の養分になり、根から吸収される。
この硝酸化成細菌の作用がゼオライト施用の有無で異なるのだ。
ゼオライトを施用しない土壌では、硝酸イオンが陰イオンであるため土壌には吸着されにくく、降雨や潅水により下層に流れてしまう。

一方、ゼオライトを施用した土壌では、硫安を施用するとアンモニウムイオンがゼオライトの結晶構造のなかに入り込み、
交換性アンモニウムイオンとして吸着される。
吸着されなかったものが水溶性アンモニウムイオンとなり、土壌中の硝酸化成細菌により硝酸イオンに変化する。
土壌中では一定のイオンバランス(化学平衡)が保たれているので、水溶性アンモニウムイオン濃度が下がると、
ゼオライトに吸着されていた交換性アンモニウムイオンが放出され、水溶性アンモニウムイオンに変わる。
土壌中の粘土鉱物や腐植にも陽イオンを吸着する能力があるが、
ゼオライトに劣るため、アンモニウムイオンが硝酸イオンに変わる速度が速まる。
つまり、ゼオライトを施用した土壌では交換性アンモニウムイオンとして留まる時間が長くなるため窒素肥料としての肥効が持続し、
それが収量アップにつながるのだ。
窒素肥料には硫安などの化学肥料と、油かすなどの有機質肥料がある。
畑に有機質肥料を施すと、土壌中の糸状菌(カビ)などの微生物により分解され、アンモニウムイオンが放出される。
それらはいったん土壌に吸着されてから硝酸化成作用を受けるが、
ゼオライトを施用した土壌ではアンモニウムイオンが保持され、硝酸イオンへの変化を遅らせる。
そのため、有機質肥料の単独施用より窒素の肥効を高めることができる。
ゼオライトは有機質肥料との相性もよく、併用効果は堆肥や緑肥などの有機物でも同様に保肥力改善に有効だ。

3.賢いゼオライトの使い方

野菜の苗を育てるための床土は農家が自ら作るものと相場が決まっていた80年代に、
筆者らは砂状のゼオライトを主原料とする園芸用育苗培土を開発した。
副原料として保水性・透水性を高めるためのピートモスとバーミキュライト、パーライトを混合し、
肥料源としてリン安や塩安などの水溶性化学肥料、そのほかに硝酸化成細菌を添加した。
肥料以外の原料は100%土壌改良資材なので、作った苗を本圃に定植すれば、徐々にではあるが、土壌改良効果が発揮される。
この育苗培土の最大の特長は、窒素の肥効が長く続くことで、ネギなど育苗期間の長い野菜でも追肥がいらないことである。

もう一つの上手な使い方が、堆肥やぼかし肥への混合だ。
家畜ふん堆肥を作る際に、この粉状のゼオライトを10%程度混ぜると、
家畜ふんが分解して発生するアンモニアをゼオライトが吸着して、悪臭を抑えることができ、水分調節材にもなる。
「ゼオライト堆肥」に吸着されたアンモニウムイオンは、施用後真っ先に速効性窒素肥料としてはたらく。

ぼかし肥の一般的な原料といえば、油かす・魚かす・骨粉などだが、写真2のように大豆油かすとゼオライトを混ぜ、
枯草菌を添加して10日から2週間ほどぼかすと「ゼオライトぼかし」ができる。
従来のぼかし肥に比べて、窒素主体でリン酸含有率が低いため、園芸ハウスのようなリン酸過剰土壌にピッタリの肥料だ。
全量を施用しないで一部を残しておき、次のぼかし製造時に種菌源として使うと、毎回枯草菌を購入せずに済む。
なお、添加する枯草菌を選べばフザリウムなどの土壌病害に対する拮抗性も期待できる。
また、基肥を溝施用する際に肥料と同量程度のゼオライトを併用すれば、肥料中の窒素とカリの肥効率を高めることができる。
まさにゼオライトは「土づくりの助っ人」だ。

https://agri-biz.jp/item/detail/4513
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この回答へのお礼

遅くなってすみませんでした。出張してましたので・・・
色々詳しくありがとうございました。
ちょっと難しいですが要するに連作障害にはあまり期待できないようですね、輪作するなど考えてみます。おおきにです。

お礼日時:2018/07/30 13:33

ゼオライトの効能より、連作障害のあるのもを栽培する方が難しくないですか?今の種、苗は連作障害を最低限に押さえ込んでいるのがほとんどですので、特別に連作障害がある物を除けば、ほぼ大丈夫ですよ。


特に農業としての野菜作りなら、ある年に連作障害が出たなどはほぼ考えなくてもいいようです。

むしろ、趣味の園芸とか、古い伝統野菜を市場などに出荷する面積で栽培しようとしたときなど、出るかも知れませんが、それは特別な事象でしょう。
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この回答へのお礼

早々とありがとうございました。留守をしてまして遅くなりました。
今は、種や苗にも連作障害を押さえ込んでるとは全く知りませんでした
冬場はアブラナ科がどうしても多いので困りますねぇ、おおきに。

お礼日時:2018/07/30 13:42

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