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はじめまして、宜しくお願いします。

相談とかではないのですが、少し疑問に思った事を質問させて下さい。
掲示板上での名誉毀損罪や侮辱罪については「被害者側の個人情報を掲示されていない限り、法的措置は極めて困難」というイメージが私にはありました。
しかし、ヤフーのあるカテゴリーのトピックにおいて、この様な論議で訴訟を起こそうという方がおられます。

「確かに個人情報が出ていないので侮辱罪は適応されないと思われがちだが、○○○というハンドルと存在は3年以上に渡り、掲示板で使われてきて、もはや一人の存在として少なくとも他のHNよりは知られている。」

原文を少し引用させていただきましたが・・・3年以上使われてきたHNには、個人情報と同じ価値があるのでしょうか?

※この方が投稿されている掲示板は結構荒れてますし、この方自身もかなりの誹謗中傷を受けておられます。
※この方の告訴される内容は侮辱罪です。
※この方が3年以上使ってこられたHNは、現在は削除されて別のHNを使っておられます。
※以前のHNを消した理由は侮辱行為とは関係ないと思われます。
※HNを変えた現在においても、知っている方は知っているという、掲示板では中々、顔の広い方です。

今まで、民事訴訟でHNが個人情報に値する、した、とした例はあるのでしょうか?
ちなみに、この方は相手を口頭弁論まで持込むのは確実で、200万近い慰謝料・裁判費用を相手側に請求できる可能性は十分だと豪語されておられるのですが・・・

どんな意見でもかまいませんので、ご返答の方宜しくお願い致します。

A 回答 (8件)

まず、掲示板のHNに対する名誉毀損が認められた先例はないという前提があります。


先例がなく、法律解釈もあいまいで確立されていない本件のような事例については、実際に訴訟が提起されれば社会通念も照らし合わせて判断されることになるでしょう。

掲示板ではなく、ネットオークションなどの場合、個人情報が開示されていなくても、事実とは異なる誹謗中傷がなされれば損害賠償請求の対象となりうるという意見を出している弁護士がいるのを以前に見かけました。これは、オークションでビジネスをしている人もいるので、匿名であってもその実績によっては誹謗中傷により金銭的な被害が生じることもあるからという理由なのでしょう。

同様に考えると、掲示板のHNに対する誹謗中傷は、オークションサイトとは異なり直接的な金銭的被害は生じないものの、そのHNが相当に確立されたもので、かつ被害者によって誹謗中傷によりそのHNをやめざるを得ない状況が生じ、それにより相当な精神的苦痛を受けることを、誹謗中傷された人が立証できた場合には、民事上の損害賠償が認められない可能性がまったくないとまでは言い切れません。

但し、匿名ベースの誹謗中傷に対して、裁判所が実名を開示させることになるIP情報開示命令を出すとは思えないですから、被害者は(もし削除要請がなされてそれに対する対応がなかった場合の)2ちゃんねるに対して損害賠償請求できる可能性があるにとどまるのではないかと思います。その場合でも匿名で、しかも金銭的被害もないですからせいぜい10-30万程度の慰謝料しか認められないでしょう。(あくまで私見ですが)

裁判費用というのは弁護士費用は含みません。(現行法の話ですので、現在弁護士費用の敗訴者負担の議論がなされていますので、今後はどうなるかわかりません。)現在のところ、裁判費用に含まれるのは、訴訟を提起するのに裁判所に収める印紙代とか、裁判所のコピー費用とか、そういったものだけですので、それほど高額になるわけではありません。
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この回答へのお礼

とても参考になります。
ご丁寧なお返事ありがとうございました。

お礼日時:2004/11/07 15:03

#6です。

補足です。
私も質問者さんの説明を見るかぎりにおいては、これまでの訴訟実務も踏まえて、訴訟が提起されても、慰謝料請求が認められる可能性はほとんどないと思います。ただ、先例というのはあくまでも先例にすぎず、法律に明文規定があるか、最高裁判例でもないかぎり、その裁判を担当する裁判官が必ずしも先例に倣わなきゃなんないというものではないですね(もちろん裁判官という人種は前に倣え的な人が非常に多いんですが)。あくまでその裁判官の価値判断で決められるわけです。

ちょっと話がそれてしまいますが、例えば、獣医さんのミスでペットが死んでしまった場合、従来は慰謝料なんてほとんど認められなかったのですが、わりと最近の事例で、ペットであってもわが子のように可愛がっていて、そのペットが死んだことによりPSTDのような症状が飼い主に発生している場合に従来よりもかなり高額の慰謝料が認められたケースもあります。
要するに、法律解釈は時代により変わりえるものだということです。

職場での上司による部下に対するいじめなんかも、訴訟提起する人がたまにいますが、(1)業務上の指揮命令の範囲内である、(2)上司として適切かどうかには疑念があるが、民法上の不法行為を形成するとまではいえない、(3)○万円を限度として慰謝料の支払いを命ずる、の3種類のうち、どれが判決で言われるかは「程度」問題の話です。但し、滅多に民法上の不法行為とまでは認められず、慰謝料請求が棄却される場合が多いですね。

要するに、この手の裁判は、価値判断に関するものですから、「程度」の問題であり、ケースバイケースで判断されるものなんですね。だから、私は事情をよく存じ上げないので、ご質問の事例に関して、民法上の不法行為として慰謝料の請求が認められる可能性が「まったくゼロ」ではないと申し上げたまでなのです。

なんだか余計に話をわかりにくくさせていましたら、すみません。
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この回答へのお礼

ご説明の方、良く分かりました。
度々、お返事ありがとうございました。

お礼日時:2004/11/08 06:06

最初に申し上げておきますが、以下の回答はネット社会でのマナー違反を擁護するものではありません。



>掲示板上での名誉毀損罪や侮辱罪については「被害者側の個人情報を掲示されていない限り、法的措置は極めて困難」というイメージが私にはありました。

現実もそのイメージどおりです。正しい認識ですよ。刑法上も民法上も両方ともです。

そもそもこれらの法律は、実生活の中で暮らす上で重視される社会的な価値、信用を保護するために制定されているものです。架空名で議論するネット掲示板上での紛争を解決するためのものではありません。少なくとも過去から現在に限っては。

>今まで、民事訴訟でHNが個人情報に値する、した、とした例はあるのでしょうか?

ありません。
掲示板上での誹謗中傷を理由として罪あるいは賠償責任の存在が認められた例は、いずれも被害にあった側の実社会における地位あるいは信用が失墜せしめられたと認められた上で、その失墜と掲示板に書き込まれた誹謗中傷との間に因果関係があると認められた場合に限定されています。

>ちなみに、この方は相手を口頭弁論まで持込むのは確実で、200万近い慰謝料・裁判費用を相手側に請求できる可能性は十分だと豪語されておられるのですが・・

確かに訴えを起こすのは自由です。でも到底認められるものではありませんし、逆に名誉毀損で訴えられるのが落ちです。それに多くの場合は加害者をどうやって同定するのかも非常に大きな困難となります。

ご存知だと思いますが、平成13年8月27日東京地裁での判決文中でも示されたとおり、「言論による侵害には言論で対抗することが、表現の自由の基本原理」とみなされています。掲示板上での名誉毀損、誹謗中傷に対して法的に争うためには、反論できたかどうかも重要な争点になります。

時間があれば、上記とは別のニフティ裁判の平成13年9月5日の東京高裁判決のほか、参考になる裁判例をネット検索でも見つけられると思います。

余談になりますが、「名誉毀損」と「名誉感情の侵害」を混同している方が沢山いるようです。ヤフーで訴訟を起こそうとしている方も混同している一人でしょう。

ご参考まで。

この回答への補足

>それに多くの場合は加害者をどうやって同定するのかも非常に大きな困難となります

仰るとおりです。個人情報には触れないHN同士の論争から始まった訴訟で、プロバイターが相手方の個人情報を開示するとは思えないですね。責任法とやらがそんなに安易なものなら問題ですよね。

suzycatさんも言っておられましが、HN自体がなにやら利益を得る存在の一つなら、訴訟は十分成り立つのでしょうが、彼は今も昔も掲示板で使用してるHNでオークションとかはやっていないですね。

正直な所、色々と意見を頂いて、訴訟発言は相手方に対する彼の威嚇行為なのかな?と考えましたが、嘘をつく様な人ではないんですよね・・・

補足日時:2004/11/07 15:05
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この回答へのお礼

とても参考になりました。
ご丁寧なご意見ありがとうございます。

お礼日時:2004/11/07 15:37

#1です。

訂正です。

失礼しました、ご指摘の通りです。
請求できないのは「弁護士費用」でした。(現在は議論がありますが)
申し訳ございませんでした。
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 まず、刑事事件と民事事件は分けて考えないといけないと言うことに注意する必要があります。

刑事事件になるのは、ある行為が犯罪である必要があります。この場合ですと、名誉毀損罪あるいは侮辱罪ですが(両罪の区別については説明を省略します)、両罪とも人の外部的名誉(人の価値に対して社会的に与えられる価値判断)の保護を目的としています。ここで言う人とは、特定の人(法人でもよい)を指します。HNを何年使用しようがしまいが、HN自体は人ではありませんから、HNからその人を特定できるかどうかが問題になります。たとえば、オフ会などでの顔見知り同士で、その人がそのHNを使用していることが周知の事実であるような場合ならば、HNからその人を特定できると言うことになるでしょう。
 一方、民事事件は相手方にどのような請求権を有しているかが問題となります。慰謝料でしたら、相手方の行為が不法行為に当たるかどうかが問題となります。名誉毀損罪や侮辱罪が成立するかどうかは関係がありません。犯罪が成立しなくても、不法行為になることはあります。例えば、そのHNを使用して書き込みをするたびに誹謗中傷する内容の書き込みをされて、その書き込みが社会通念上、逸脱した行為であり、それによって書き込みを断念せざるを得ないほど精神的苦痛を受けたとすれば、不法行為に基づく損害賠償請求できる可能性はあると思います。(200万という根拠は分かりませんが。)

この回答への補足

可能性の範囲とはいえ、慰謝料を請求できることは有りえるという事ですね。
ただ、私も200万という金額はどうかと・・・?

補足日時:2004/11/07 14:50
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この回答へのお礼

ご丁寧なお返事ありがとうございました。

お礼日時:2004/11/07 14:52

大半の法律は実在する人間に対してのみが保護の対象となります。


今回の場合、実在の人間に対する被害の立証が難しい(実在の人間が社会的な名誉を失っているとは思えない)ため、裁判で勝つのは難しいと思われます。

この回答への補足

はい、私もその様に思っております。
この訴訟に関しては何が目的なのか理解しかねますね。

補足日時:2004/11/07 14:46
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この回答へのお礼

お返事ありがとうございました。

お礼日時:2004/11/07 14:48

#1さんの回答の件ですが


裁判費用=訴訟費用は敗訴者負担が通例ではないでしょうか?

この回答への補足

>裁判費用=訴訟費用は敗訴者負担が通例ではないでしょうか?

そうですよね。民事裁判については僕自身無知な所があるので理解しかねましたが・・・

と、言う事は訴えた方は勝訴するのを確信していると判断してよいのでしょうか?

再度、申し上げますが、HN=個人情報という方程式は裁判の上で成り立つのでしょうか???

補足日時:2004/11/07 02:27
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一般人が名誉毀損罪を主張するのは難しいです。

「名誉」の有無が問われることがありました。
侮辱罪のケースが多いと思いますが、金額は多くならないと思われます。通常の裁判では「裁判費用」を請求することはできません。
主張されてる方の言い分はわからないでもないですが、すべてを受け入れられるとは考えられません。

HNの有用性(?)はわかりかねます。

この回答への補足

迅速なご返答ありがとうございます。

>通常の裁判では「裁判費用」を請求することはできません。

少しばかり、勉強になりました。ところで、裁判費用を請求できる要件とはどの様なものなのでしょうか?
詳しい方、度々すいませんが、宜しくお願いします。

>HNの有用性(?)はわかりかねます。

これについては、僕も読めないです(苦笑)
判例事態が少なそうなので・・・

詳しい方、再度、宜しくお願い申し上げます。

補足日時:2004/11/07 02:14
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この回答へのお礼

お返事ありがとうございました。

お礼日時:2004/11/07 14:45

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