先日、このカテで、神の存在理由についての回答で、Tanzou 2様がその一つとして次を挙げられました。
< .目的論的証明(自然神学的証明):世界が規則的かつ精巧なのは、神が世界を作ったからだ。
↑
アインシュタインは、宇宙の法則がキレイな方程式で表すことを目にして、宇宙には意思が感じられる
と言いました。>
私も<宇宙の法則がキレイ>と常に感じています。(特に、生物において、全てを進化論によっては難しい、と思います)
ところで、アインシュタイン達は、この<目的論的証明(自然神学的証明)>おいて、神の属性に関して、意思を持っている(<宇宙には意思が感じられる>)以外に、他にどのような属性を考えている(導き出される)を考えている、のでしょうか?
No.3
- 回答日時:
それは理と感。
神が作ったからと云うよりは、世界と云うものは規則的かつ精巧にならざるを得ない、と云う事でしょう。
で、なければ世界と云うものは存在し得ない、のではないでしょうか。
また、アインシュタインが宇宙の意志を感じた事にびっくりです。さすがアインシュタイン、と思いました。
視点を変えれば、真理がアインシュタインを導いた、アインシュタインは真理に導かれた、と云えます。
早速のご回答ありがとうございました。
世界が<存在>するためには、<規則的かつ精巧にならざるを得ない>ということですね。神を持ち出すほどのことではない、ようですね。
<びっくり>した件については、<規則的かつ精巧>なることが宇宙の<真理>であり、それをアインシュタインは自分の研究における思索を通して、実感し感動した、と読み解きました。
No.4
- 回答日時:
回答が少ないので再考(手直し)です。
宇宙の法則がキレイと云う表現からは、理性と云う言葉が浮かびます。
物理学者は法則の発見を通して、その法則の秩序立った事に感嘆し、だからそれを〈美〉と云ったのだと思います。
属性のもう一つは、感性(感覚)で良いと思います。
物質とは、互いに衝礙という物理的な反応を通して互いに認知する(現れる)と云えるのではないでしょうか。そしてその反応を感覚と云い、人間の心性に於いては感性ともなるのでしょう。
意、は思い。念ですね。その力を意志としました。
飛躍かもしれませんが、理性も感性も意に含まれていると云えます。
また、アインシュタインの云う意思は、宇宙(神)の意志の事だと思います。
そして意思を感じたのは、感性が働いたからでしょう。
山崎弁栄上人なら人に備わる霊性に依る、と云うかもしれません。
ただ、霊性は努力して開発しなければ現れないようです。
アインシュタインの場合は、研究に没頭する事で自然とその霊性は育っていったのだと思います。
再度のご回答ありがとうございました。
<属性のもう一つは、感性(感覚)>
なのですね。(おそらく、人間に関してですね、神でなく)
<物質とは、互いに衝礙という物理的な反応を通して互いに認知する(現れる)と云えるのではないでしょうか。そしてその反応を感覚と云い、人間の心性に於いては感性ともなるのでしょう。
私の頭では理解が難しいです。
<物理学者は法則の発見を通して、その法則の秩序立った事に感嘆し、だからそれを〈美〉と云った>のですね、いわゆるキレイと。これは、不肖私でさえ実感します。
No.5
- 回答日時:
>世界が<存在>するためには、<規則的かつ精巧にならざるを得ない>
と仰っていますが、この世界は永遠不変に<存在>しているものではなくて<変化>しているもんじゃないでしょうか。もし前もって変化する方向が決まっていたのなら、それは<変化>とは言えません。なぜなら、変化後の状態が陰に前もって存在していたので、それは永遠不変な決定論的な<存在>の一形態に過ぎなくなってしまうからです。
別な言い方をすると、<変化>の裏には、必然的に制御不能で予測不可能な(もちろん神の言えども予測不可能な)非決定論的、すなわち確率論的な事象が控えている。そして、与えられた系が安定的に、すなわち、ある長い時間スケールで如何にも決定論的に<存在>しているように見えるが、その長い時間スケールの間に徐々にこの世界のあらゆる系に本質的に内在する非決定論的な要素が溜まってくる。その結果、その非決定論的な要素の溜まりがある閾値を超えると、ある短い時間スケールで系が極度に不安定になり、全く予想不可能な方向に「分岐」を起こして<変化>が顕在化する。そしてその変化後に再び長い間の安定期に入り、またまた系に内在する非決定論的な要素が徐々に溜まって短い不安定期に入って、神と言えども予測具可能な方向に分岐して、、、と安定期と不安定期を交互に繰り返しながら、今のこの世界のあり方に至った。すなわち、この宇宙は決定論的な<存在>と非決定論的な<変化>を交互に繰り返しながら、無目的的に精緻で驚異的な多様性を手に入れてきた。これは、目的論的証明の主張とは正反対な事象です。そして、その多様性に我々は驚嘆し、さらにその精緻さに美を感じているのではないかしら。
要するに、この驚異的で多様な進化の根源は<存在>ではなくて、全く制御不可能で非決定論的な不安定性に起因する<変化>にあるのではないかしら。すなわち神の属性が<存在>であり、それに対して美として捉えれれる精緻な多様性が<変化>なのだと思います。
早速のご解答ありがとうございました。
この世界は、必然的な,予決定論的な面karaできているばかりでなく、非決定論的な<変化>によって成り立っているのですね。((私に理解すできることで、言い換えると、前者は因果移関係であり、後者は量子論的な面目、と捉えました。そして<無目的的><もちろん神の言えども予測不可能な><非決定論的な<変化><非決定論的>面も含め、世界は<精緻で驚異的な多様性を手に入れてきた>のですね、これがキレイに見えるのですね。
最後に、神の属性はこの<存在>であるが、世界は<変化>でも成り立っている、(と私は読み解き(でっち上げ?)ましたが、まるで見当外れかも)。難しい!
No.6
- 回答日時:
回答№5、cyototu氏の回答は“宇宙の理性”の内容を証しているように思います。
私は進化の根拠を、この回答に見出しました。
アインシュタインは、神の属性〈存在〉を美と捉えていますね。
でも。〈変化〉は、その意識内には入っていなかったでしょう。
理性的変化には行き詰まり?があるのかもしれません。
なぜならば、cyototu 氏が云うように、“変化”とは云えないからです。
アインシュタインの美は〈存在〉。
cyototu 氏の物理的美は〈変化〉。
cyototu 氏の変化とは、進化論的には突然変異に当たると思えます。
だから、この突然変異がアメーバーから植物へ、昆虫から、爬虫類に。そして哺乳類を産み出して人間を造りだした。
注目すべきは、氏の云うところの、非決定論的な要素が溜まってくる、と云うところですね。
私は、これが積もり積もって、進化となると思えました。
理性にはアンバランスがある、と云えるのではないでしょうか。
ご解答ありがとうございました。
難解の一言です。
<理性的変化には行き詰まり>なのですね。すなわち、決定論的な変化は行き詰りなのですね。もう一つすなわち、理性的変化は変化と言い難いのですね。
そして、<非決定論的な要素が溜まってくる>と、すなわち<積もり積もって、進化となる>ということですね。
自分で、何を書いているのか分からなくなりましたので、ここで筆を置かざるえません。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
#5のお礼に関連して。
その読み解きで、基本的には私が言いたかったことが伝わっています。でも、物理学の専門家でない方を混乱させる恐れはありますが、<変化>の根拠を量子論にありとするのは誤りです。確かに、量子論ではシュレーディンガー方程式に従う波動関数と呼ばれる物理系の状態を表す関数(すなわち状態関数)の絶対値の2乗が「確率」を表すと解釈されています。しかし、シュレーディンガー方程式は数学的には決定論的方程式と呼ばれる範疇に入り、数学の確率論で扱われる非決定論的方程式には属しません。
多分素人の方には煙に巻くような話に聞こえてしまいますが、以下に決定論と非決定論(すなわち確率論)の違いを詳細に説明しておきます。多分眠くなる話かも知れませんが、我慢して最後まで読んでくださったら、人間界の面白さが書いてあるので、ホッとするかも知れませんよ。(今いきなり下の方に飛んでもいいかも知れません):
さて、状態関数とは、ある変数がどのように分布していつのかを表している関数のことです。そして、量子論では、状態関数はシュレーディンガー方程式に従います。一方、ニュートン力学(古典力学とも呼ばれる)の状態関数の従う方程式はリウビル方程式と呼ばれています。状態関数は量子力学も古典力学も共に「偏微分方程式」に従います。偏微分方程式とは、「関数」が従う微分方程式のことです。
一方、数学では関数ではなくて、その関数を定義する「変数」自身の従う微分方程式がある。それを「常微分方程式」と呼びます。そして、量子力学も古典力学も、状態関数の従う方程式には必ず変数自身が従う相棒の運動方程式があります。その相棒の方程式は量子力学ではハイゼンベルグ方程式と呼ばれ、古典力学ではハミルトン方程式(ニュートン方程式を書き換えたもの)と呼ばれています。そして、その相棒の方程式は量子力学でも古典力学でも、共に常微分方程式で表されています。
数学では常微分方程式で表されている場合、その系は決定論的な方程式に従っていると理解されます。なぜなら、常微分方程式が与えられていると、現在の変数の値が与えられていると、その方程式を積分することによって、全未来と全過去の変数の値が完全に決まってしまうからです。
一方、決定論的な方程式とは全然違った非決定論的方程式というものが数学では知られています。その方程式は数学の確率論に現れる方程式で、変数は常微分方程式ではなくて、確率論的微分方程式(ストカスチック方程式とも呼ばれる)に従います。そして数学では常微分方程式に従う「変数」と区別するために、確率論的微分方程式に従う変数を「確率変数」と呼ぶこともあります。確率変数の最も大きな特徴は、その変数の現在の値が与えられていたとしても、その後の値が一意に定まらず、どの値を取るかの確率が定まるだけです。そこで、確率論的微分方程式にも、その確率変数の分布を表す状態関数を導入できる。その場合に確率論的微分方程式の相棒の方程式として、状態関数はやはり偏微分方程式で表されます。このストカスチック方程式の代表例は、ランジュバン方程式と呼ばれ、その相棒の偏微分方程式はフォッカー・プランク方程式と呼ばれています。
さらに、素人の皆さんを混乱させているものに、量子力学にはハイゼンベルグの「不確定性原理」と呼ばれている不等式が存在していることです。しかし上でも述べましたが、量子力学の基本方程式であるハイゼンベルグ方程式は決定論的な常微分方程式ですので、この原理は量子力学が非決定論的であることを表しているのではありません。そこで表されているのは次の事実です。すなわち、人類は今まで物理量は「数」あるいは「関数」であると思われていたのですが、それは間違いであり、物理量は微分演算子や積分演算子などの「演算子」すなわち、ある関数を別な関数に移し替える数学的実体であることを表しているのです。この認識は今までの人類の常識を完全に覆してしまったので、いまだに量子力学が素人の方には神秘的に感じられてしまうのです。
さて、結論です。量子力学も古典力学も共にその変数である物理量は決定論的な常微分方程式に従っている。従って、量子力学がこの世界を非決定論的な確率論的世界にしているのではない、ということです。
ついでに、エントロピーにも触れておきましょう。確率論的世界では、「エントロピー増大の法則」と呼ばれる法則があります。エントロピーとは系の乱雑さを数量的に表したものです。そして、非決定論的な世界ではエントロピーは時間と共に増大してゆき、最終的にはその最大値に留まる、というのがこの法則です。それに対して、決定論的な世界ではエントロピーは常に一定な値を持ち、変化することができないのです。そして、シュレーディンガー方程式から計算されたエントロピーは常に一定な値を保つことが証明できます。だから、量子力学がこの世界の非決定論的な振る舞いをする根拠にはなっていません。
我々が世界を認識しようとするときに、我々はそれを言葉で表現します。その場合、新しい概念の名付け方が拙いと、その後の発展に大きな障害になってしまうことがしばしば起こります。例えば、女の子に「太郎」と名付けたって、それは単なる符号なんだから、原理的には構いません。外国人だったらそれを聞いて違和感を感じないかもしれません。でも、その名付け方で混乱させられてしまう人はいっぱいいるでしょう。学問の世界にはそんな拙い命名法をしてしまった例がいっぱいありますので幾つか列挙しておきます:
*トウキョウトガリネズミは東京には住んでいません。北海道に住んでいます。でも昔、蝦夷を江戸と聞き間違い、それを東京と名付け替えられてしまったのです。でも生物学者はそれを今だに直そうとしません。
*日本の野鳥のコマドリとアカヒゲが和名と学名でひっくり返っているのも直そうとしません。
*数学の「虚数」も、決して虚な数ではないと解っているのに、直そうとしません。
*物理学の「不確定性原理」もその類の命名法です。
その結果、生物の世界でも数学の世界でも、物理学の世界でも、大混乱が起こっているのが現状です。でも、この大混乱が新しい発見の源になり、人間界を面白い世界にしているのかも知れませんね。
再度のご回答ありがとうございました。
<シュレーディンガー方程式は数学的には決定論的方程式と呼ばれる範疇に入り、数学の確率論で扱われる非決定論的方程式には属しません。>なのですね。私の知っていることでは、例のスリットを通る光子の一つひとつは、左右のどちらを通り抜けるかわかりませんが、多数の光子では、半々になるという決定論になる、ということになるでしょうね。
以下の丁寧なご説明は、私の頭の能力の範囲外です。(もったいなことです)
次のことは、何となく感じられる程度のことです。
<物理量は微分演算子や積分演算子などの「演算子」すなわち、ある関数を別な関数に移し替える数学的実体であることを表している>です。凡人にとっては、物理量は確乎たる実体を持つもの、として考えていましたから、そうでもないのか、と考え始めています。
<この大混乱が新しい発見の源になり、人間界を面白い世界にしているのかも知れませんね。> ただし、より凡人にとっては、思白いではなく、単なる躓く石のような存在である場合が多いです。
博識に活用して、細かく説明して頂きましたが、もったいないことでした。
No.10
- 回答日時:
№9に追加です。
〈空間〉と云うのは、物理的な空間の事ではなくて、物理の法則には空間的と云えるような部分(法則性?)があるのではないかと云う事です。
cyototu氏の回答からの想像解釈?です。
たとえれば、車のハンドルの〈遊び〉のようなものではないでしょうか。
・・・と、ここまで来たら、この〈遊び〉は法則とは云えないかも、なんて思いました。
そう思うと「法則」にも空間が〈用意〉されている、と云いたくなりますね。
度々のご解答ありがとうございました。
遊びは、非決定論的な世界・動き(象徴かな)・法則からの離脱を表し
遊び以外(何か言葉があるのでしょうね)は、決定論的な世界・動き(象徴かな)・法則を表している、と読み解きましが、如何。
遊びとは、拍手をしたくなる秀逸な表現ですね。
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