プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

日本語を勉強中の中国人です。日本の方は麺を食べる時、音を出して一気にすするようです。お伺いしたいのですが、喉に詰まったら危ないかと思うので、一旦噛み切って食べる方法もあるでしょうか。

また、質問文に不自然な日本語の表現がございましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

A 回答 (9件)

手軽においしく食べられることから、日本人だけでなく、訪日観光客にも人気の高い、蕎麦、うどん、ラーメンなどの麺類。


そんな麺類に関して昨年、ちょっとした騒動が日本で起こった。
食べる時に「ズルズル」と音を立ててすすることが、外国人に不快感を与える「ヌードル・ハラスメント(ヌーハラ)」だと、ツイッター上で訴えるアカウントが現れたのだ。
すぐに多くのユーザーがリツイートし、テレビ番組や新聞でも紹介され、すすることに対して肯定、否定の意見が多く出された。
このヌーハラ騒動は具体的な根拠のないものとされ、すぐに沈静化したが、実際「すする」という食べ方は日本独特なもの。
その光景を初めて目にした外国人の中には、驚く人や嫌悪感を持つ人もいる。
パスタや中華麺など世界には麺料理が数多くあるが、音を立てて食べることはマナー違反とされ、どこでもモグモグと静かに食べているからだ。
では、日本料理のマナーで、すすることが良しとされているかというと、そうではない。
正式なマナーとしては、やはり音を立てて食べることは良くないこととされているのだ。
では、なぜ日本人は麺類だけはすするのか? 
今回は私の専門分野「蕎麦」に焦点を当て考察したいと思い、200年以上続く老舗店であり、外国人客も多く訪れる麻布十番(東京都港区)の「総本家 更科堀井」の堀井良教(よしのり)さんに話を伺った。

「蕎麦の香りを楽しむために、すするようになったということでしょうね。
蕎麦はもともと鼻じゃなくて、口の中で香りを楽しむものですから。ワインのテイスティングの時、まずは鼻で香りを嗅いだ後に、口の中で転がして喉から鼻に抜ける香りを嗅ぎます。
確か、前者をオルソネーザル(鼻先香、立ち香)、後者をレトロネーザル(口中香、あと香)と言います。
そして、蕎麦は前者が弱いので、後者を楽しむもの。
特にもり蕎麦は冷たいから匂いも立ち昇らないし、鼻で嗅いでも分からない。
強くすすって、口の中に広がる香りを堪能するのが正しい食べ方なのです」
確かに、蕎麦はモグモグやっても味気ないものだ。
しかし、そのマナーを破った食べ方が、どのように日本中に広がっていったのか? 歴史資料や堀井さんの知見を基に、私なりに推論を立ててみたい。

栄養価が高く、コメなどに比べ短期間(2カ月半から3カ月位)で収穫できる蕎麦は、古くから日本各地で食べられていた。
最初のうちは粒のままでおかゆなどにして食べられていたが、そのうち粉にひいて練った「蕎麦がき」に変わり、やがて麺状にして食べるようになった。
そんな蕎麦が食事として定着したのは、江戸時代の初期。
1600年代の後半には、すでに多くの蕎麦店ができていた。
最初こそほとんどの店で蕎麦とうどんを併売していたのだが、やがて蕎麦の人気が高まってうどんを駆逐してしまい、江戸の名物となっていったのである。

「蕎麦は当初、セイロで蒸して食べていたので、蒸した時に漏れる蒸気から、蕎麦の香りに気づいたのでしょう。
それで、すすって食べてみたら、香りも楽しめておいしく食べられた。
そんな感じで、自然に身に付いた知恵だと思いますよ」(堀井さん)

蕎麦が人気となった理由としては、その味もさることながら、栄養価の高さもあったのだろう。
うどんの原料である小麦と比べると、蕎麦はタンパク価が高く、ビタミンB群も豊富。
当時は栄養価を調べることはできなかったかもしれないが、「体に良い」ということは体験的に分かっていたのではないか。
蕎麦を売る店は時代を経るにつれ増え続け、江戸時代後期の1800年代には、江戸に700軒ぐらいの蕎麦店があったとされている。これは、当時の飲食店で最も多かった居酒屋に次ぐ数字だ。

「当時の江戸は100万人都市だったと言われています。
世界でも有数の人があふれる街で生き抜くために、短時間に高栄養価の食事を取らねばならなかったことでしょう。
それが、関西はうどん文化なのに対して、江戸には蕎麦が根付いた原因の一つだと考えられます」(堀井さん)

堀井名物「さらしな」(930円)は、蕎麦の実の芯の粉で打った白くきめ細かい蕎麦。
すするたびにほのかに蕎麦の香りを楽しめる、まさに「すする」にはぴったりな一杯
気軽に食べられる屋台や、てんびん棒をかついで売り歩く「夜蕎麦売」が多かった。
武士など上流階級が食べに行く高級店もあったが、蕎麦はまさしく庶民の食べ物だったのである。
ちなみに、日本の名物となっている寿司や天ぷらも、そのルーツは江戸時代の屋台で、蕎麦と同じく庶民の間で大流行していた、手軽に食べられるファストフードだったのだ。
そんな江戸時代、日本にはすでに食事のマナー、礼法があった。
それは現代に通じているもので、音を立てて食べるということは、当然マナー違反。
しかし、堀井さんも「庶民の食べ物だったので、マナーを気にしなかったんでしょう」
と言う通り、そんな野暮なことを言い出す江戸っ子はいなかったはずだ。
また、屋台の食事は仕事の合間などに小腹を満たすもの。
立ったまま食べることがほとんどだったため、自然と急いでかき込まなければならなくなる。
そうなると、ごく自然に蕎麦を「ズルズル」と音を立てて食べていたのではないだろうか。
そして、その習慣がそのまま現代まで続き、ラーメンの食べ方などにも影響を与えているのではないか。

蕎麦を食べるための最も適した「すする」という方法。
せっかくだから、ヌーハラなどと言わず、どんどん世界に広めていきたいと思うのだが、実際に「総本家 更科堀井」では外国人客にどう教えているのだろうか?
「こちらから教えるということはないです。すすれない方は、みなさんモグモグ食べていますよ。
私はすすることにこだわるよりも、まずは蕎麦のおいしさ、栄養価の高さを分かってもらいたいですね。
モグモグ食べながら、そのうち“すするとおいしい”ということに気付いてもらえればいい。
あまり押しつけるようなことをしても、受け入れてもらえないですから。
すするのは、あくまで蕎麦の一つの食べ方。お客さんに喜んで食べてもらえれば、それが一番なんです」(堀井さん)

「すする」という行為は、江戸時代から続く日本の食文化。
それを押しつけたり、逆にハラスメントになるからと遠慮したりすることは、どちらも正しくはないだろう。
まずは食べ方にこだわらず、蕎麦を味わってもらうこと。
なによりも食事というものは、マナー以前においしく食べることが、最も重要だと堀井さんも言う。
ちなみに「総本家 更科堀井」では、日本人の常連客が外国人客にすすり方を教えていることが、時折あるそうだ。
近くに大使館が多い土地柄から、高齢でも英語を話せる方が多いため、仲良く話をしているうちに自然とそうなるらしい。
こうした形で、蕎麦のおいしさとすする食べ方が世界に広まればうれしい。

https://www.nippon.com/ja/views/b07501/
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この回答へのお礼

ご丁寧に教えていただき誠にありがとうございます。大変興味深く拝見しました。おかげさまで、理解できるようになりました。おっしゃるその蕎麦屋さんに行ってみたいですね。大変助かりました。

お礼日時:2018/12/09 21:27

普通に食べやすいようにかみ切ります。


麺類をかむ人って・・・・、なんて質門した人もいましたが、私にすればそんな質問する人って・・?と思いました。
あとで悲劇になりますって、回答した人もいましたが、スープ、汁があるものなら、底にとごった薬味をかき混ぜで浮かして汁を飲み干せば、何が悲劇か理解できませんでした、
麺は麺屋から、トッピングはトッピング屋から、料理人の腕の見せ所はスープ・汁だけ?、それをたっぷり残す人なら、悲劇になるのかもしれません。
料理人に対する心使い、飢えた餓鬼ならともかく、腹の足しにならずとも、おいしいものを、おいしく食するならスープ・汁も残しません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

お礼日時:2018/12/09 21:32

麺は長いので、一気に食べる事を競うのは「江戸前」の「蕎麦」だけ。

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この回答へのお礼

ありがとうございます。大変参考になりました。

お礼日時:2018/12/09 21:31

啜るのはラクをしようとか、そのまま飲み込もうとするためではなく


啜ることで空気を一緒に吸い込めるからです。

一度試してみれば分かりますが、
パスタのように口の中に押し込んだ食べ方とは味わいがまるで違います。
それを知ってしまうと、周りの迷惑も顧みずに汁を飛び散らしても啜りたくなるくらいです(笑)。

口の中に入れたあとは普通に噛んで食べればいいです。

音を出すのは、それくらい勢いをつけないと空気が入ってこないからです。

それと、啜って安全に食べるには、いちど麺をつまみ上げて
一度で啜れる量かどうかを確かめればいいです。多かったら少なくすればいいです。
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この回答へのお礼

ご親切に教えていただきありがとうございます。大変いい勉強になりました。

お礼日時:2018/12/09 21:29

麺が長い時や女性など、一旦噛み切って食べている人もいます。

その方法で問題ないと思います。

一部の人で、「麺は一気に全部すすらないといけない」という意見を持っている人もいますが、それはあくまでも個人の意見です。そのようなマナーや作法が存在しているわけではありません。


ちなみに、質問文の日本語ですが、とても自然な日本語です。
下手な日本人よりも、よほど丁寧で自然な日本語だと思いますよ。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。大変参考になりました。頑張ります。

お礼日時:2018/12/09 21:00

ふつうは噛み切りはしませんね。

すすってから口の中でかみます。さぬきうどんはそのまま飲む人もいるようですが。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございます。大変参考になりました。

お礼日時:2018/12/08 12:12

自分で体験して下さい。


すすって、その後噛んで、飲み込みます。
さほど難しくはありません。
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この回答へのお礼

ちょっと恥ずかしいですが、引き続きチャレンジしてみます。どうもありがとうございました。

お礼日時:2018/12/08 12:10

すする=喉に流し込むわけではありません


日本人は妖怪ではありませんのでさすがに20cmもあるものを噛み切らずに飲めばむせると思います
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この回答へのお礼

ありがとうございます。とても参考になりました^ - ^

お礼日時:2018/12/08 12:09

文化だよ^_^、君は学生さん?

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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。日本語を勉強中の社会人です^ - ^;

お礼日時:2018/12/08 12:07

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