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古典 読解 訳し方

伊勢武者の宿直してありけるに、
「かかることのあるぞ。人々渡りて、聞かむずるに、あなかしこ、鴬うちなんどして、やるな」
といひければ、この男、
①「なじかは遣はし候はむ」
といふ。輔親、
「とく夜の明けよかし」
と待ち明かして、いつしか起きて、寝殿の南面をとりしつらひて、営みえたり。
辰の時ばかりに、時の歌よみども集まり来て、いまや鴬鳴くと、うめき すめきしあひたるに、さきざきは巳の時ばかり、必ず鳴くが、午の刻の下がりまで見えねば、
「いかならむ」
と思ひて、この男を呼びて、
「いかに、鴬のまだ見えぬは。今朝はいまだ来ざりつるか」と問へば、
「鴬のやつは、さきざきよりもとく参りてはべりつるを、
②帰りげに候ひつるあひだ、
召しとどめて」といふ。
「召しとどむとは、いかん」と問へば、
「取りて参らむ」とて立ちぬ。
「心も得ぬことかな」
と思ふほどに、木の枝に鴬を結ひつけて、持て来たれり。おほかたあさましともいふはかりなし。
「こは、いかにかくはしたるぞ」と問へば、
「昨日の仰せに、鴬やるなと候ひしかば、
③いふかひなく逃し候ひなば、
弓箭(ゆみや)とる身に心憂くて、神頭をはげて、射落として侍り」
と申しければ、輔親も居集まれる人々も、あさましと思ひて、この男の顔を見れば、脇かいとりて、いきまへ、ひざまづきたり。祭主、
「とく立ちね」
といひけり。人々を
④かしかり
けれども、この男の気色におそれて、え笑はず。独り立ち、二人立ちて、みな帰りにけり。興さむるなどは、こともおろかなり。

①②③④をどうやって訳せばいいかわかりません。
解説文を見ると
①どうして逃したりしましょうか、いや、けっして逃しません
②帰りそうな様子でございましたので
③ふがいもなく逃しましまならば
④滑稽に
①はなじかは
③いふかひなし
と候ふが古語単語なのはわかるんですけどそれ以外は古語単語には見当たりません。
古語単語以外のところの訳し方がよくわからないです。
①は逃すということに関しては文脈で補ってるということですか?

また、古語単語以外のところがうまく訳せないことがよくあります。何か対処法はありますか?

A 回答 (1件)

あなたの質問の要点をまとめると、次のようになります。



①「<なじかは><遣はし>候はむ」
①どうして逃したりしましょうか、いや、けっして逃しません
①は逃すということに関しては文脈で補ってるということですか?

②帰りげに候ひつるあひだ、
②帰りそうな様子でございましたので

③いふかひなく逃し候ひなば、
③ふがいもなく逃しましまならば
③いふかひなしと候ふが古語単語なのはわかるんですけどそれ以外は古語単語には見当たりません。
古語単語以外のところの訳し方がよくわからないです。

④かしかり
④滑稽に

全体を通じて、最低でも「古語辞典」は持つべきです。「単語帳」がどの程度のものか分かりません。
①「<なじかは><遣はし>は古語辞典には出ています。「なじかは」反語の意を表す。どうして…か、(いや、…ない)
 「遣はす」行かせる→これは少し頭を使って「自由にさせる」「逃がす」を導き出す必要がありますが、話の進み具合からそう難しくはないはずです。
②「あひだ」「古語辞典」によれば、形式名詞として、接続助詞のように用いて原因・理由を示す。なので・だから
③「いふかひなし」→みじめで、ふがいない。
 >いふかひなしと候ふが古語単語なのはわかるんですけどそれ以外は古語単語には見当たりません。
 それ以外とは、「なば」だけではありませんか。これは勉強不足の人には分かりません。「な」は「ぬ」という助動詞(完了)の未然形。それに接続助詞「ば」がついて「仮定条件」を表します。「~たならば」
④かしかり 引用の間違いです。「をかしかり」意味は「滑稽で」で好いでしょう。
>また、古語単語以外のところがうまく訳せないことがよくあります。何か対処法はありますか?
古語辞典を持ち、しっかり活用することです。
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