1. まづ 《ただしい》解釈は何か? 文化庁の解説がありました。
▲ (文化部国語課:「情けは人のためならず」の意味) ~~~~~~~~~
http://www.bunka.go.jp/pr/publish/bunkachou_gepp …
「人のためならず」の「ならず」は,〔断定の「なり」〕+〔打ち消しの「ず」〕
ですから,「である+ない=~でない」という意味になり,「人のためでない
(=自分のためである)」と読み取る必要があります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
☆ つまり 《「情けは人のため ≫に≪ ならず」ではない》のだと。
2. ただしアンケート(H.22)では ふたつの――まったく正反対の――解
釈が同じ割り合いを占めたそうです。
▲ (同上) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ア)
人に情けを掛けておくと,巡り巡って結局は自分のためになる・・・・・・・・・・・45.8%
(イ)
人に情けを掛けて助けてやることは,結局はその人のためにならない・・・・・45.7%
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
3. あらためて 文化庁の《答え》は 次のごとくです。
▲ 答: 「情けは人のためならず」とは,人に対して情けを掛けておけば,巡
り巡って自分に良い報いが返ってくるという意味の言葉です。
4. ほんまかいな? と思いました。おそらく表現では そのとおりの意味な
のでしょう。
5. けれども あまりにも打算的ではないですかね? 日本人は――たしかに
因果応報説には靡くようですが その――善因善果(楽果)にしても まさかそ
ろばんをはじいているというわけではないでしょう。
6. しっくりしません。
7. たとえば:
○ (ウ) 情けは人のためならず おのれのためならず。
☆ というのなら まだすくわれます。《もしあとでよい報いを享けるようなこ
とがあるなら それは やほよろづの神々からのめぐみである》というのならま
だわかります。
8. どうでしょう? 何かもっとしゃれた解釈あるいは哲学にふさわしい料理
の仕方がありませんか?
9. 質問者としてはいまほかにも同じ趣きの質問をかかげていて 《情け》は
《同情というナサケ》ぢゃだめなんだという考えを問うています。
10. つまりそれによれば (2)の(イ)については:
○ (イ) 人に《同情という情けを掛けて助けてやること》は,結局はその人
のためにならない
☆ という解釈が出て来ます。そのようにしてなら この(イ)も 成り立つの
ではないかと。
11. 焦点が発散したかも知れません。ですが 考えるところをいろいろおし
えてください。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
この諺は江戸時代からあって、江戸落語の”佃祭り”でその諺をざいざいにしています。
佃祭りを読んでみて下さい、文化庁の解釈が正しいのですよ。ご回答をありがとうございます。
★ 文化庁の解釈が正しいのですよ。
☆ ええ。文の表現から行けば 正解はひとつのようです。
★ この諺は江戸時代からあって、江戸落語の”佃祭り”でその諺を
ざいざいにしています。佃祭りを読んでみて下さい、
☆ 《在在》とは 村々・到るところ ですか。そういえば実家の
ことを 《在所》と言っていました。
▲ ヰキぺ:佃祭り
☆ を読みました。落語であり もとは中国の話だそうですね。
そして 因果応報説のようですが その因果のつながりが 思いが
けないところにあり なかなか実感があります。
ううーん。ただしわたしの場合は (7)のように受け留めると分
かりやすいようには感じます。そこは 人それぞれなのでしょうか。
あらためて ありがとう。
No.7
- 回答日時:
ご回答ありがとうございました。
1.自論ありき。
2.他者の意見を解釈。
3.相違点を自論で覆う。
そういう、遊びなんですよね。
まぁ、お互いに。貴殿にとっては私なんか足元にも、カモしれませんが、
どちらでもいいことですね。うん。
ありがとうございました。
質疑応答ということは 問う側にしても答える側にしても 特に哲学
の場合には 互いに互いよりも上の見方考え方を問い求めるように
対話をおこなっていくものと思います。
そして いづれの側にいるにしても 先の者があとになり 後の者が
先に成るといったことが起こるのではないかとも思います。
それに この質問では 江戸落語の《佃祭り》が――中国の故事から
引いて来て――このことわざを作り上げたことをおそわったり(№3)
あるいは 必ずしも《打算的》であるのではなく 《お互い様》とい
うふうに捉えるとよい(№1)とも知ることができました。
哲学のQ&Aは いろんな意味で お互い様だと思います。
ご回答をありがとうございます。
No.6
- 回答日時:
哲学は、モノを探求するという作業は、
「それをしなければいけない、という、体験」から始めなければ、概ね無駄です。
知識は所詮知識に終わり、知的好奇心は満足を得ません。
.
優れているのでも、劣っているのでもなく、
「それをしなければ、いられない程の、経験から来る感情」
.
そのような感情なくして、苦行をしたとしても、
おそらく「それ」に親しいところへ入り至ったとしても、気付くことなく過ぎるでしょう。
アンテナが立っていないのですから。
ご回答をありがとうございます。
★ 哲学は、モノを探求するという作業は、
「それをしなければいけない、という、体験」から始めなければ、概ね無駄です。
知識は所詮知識に終わり、知的好奇心は満足を得ません。
☆ それは 共生のための――社会生活としての秩序や安全のための――みんな
の心がけの問題です。
まづ 相手とシンライカンケイを築かなければなりません。その上で 互いに人
間性の発露として自由に同感したり なかんづく批判をしたりします。その批判
をとおして 哲学の普及をすすめます。そのことも 哲学です。
★ .
優れているのでも、劣っているのでもなく、
「それをしなければ、いられない程の、経験から来る感情」
☆ それは よき人の自己表現をとおして人びとがまなぶようになりましょう。
生活上の振る舞いや あるいは文章にして表現したものをとおしてです。
★ .
そのような感情なくして、苦行をしたとしても、
おそらく「それ」に親しいところへ入り至ったとしても、気付くことなく過ぎる
でしょう。
アンテナが立っていないのですから。
☆ 初心者に対しては アンテナの立つように――間接的にですが――みちびく
ことが のぞまれます。前項の問題です。
No.5
- 回答日時:
単純に、道徳を説いているのでしょう。
情けを掛けることを推奨するために。
打算的、と思われるそうですが、本当の情けを掛けられる、習慣化できる以前の、自然発生的なこの類の反応は仏性です。
思考以前の反応のそれは、仏性です。慈愛という言葉が好きです。
徳を積むという事が、修行でもあるのでしょう。
で、
私見での哲学としては、
これらを思考してしまう人間というものを探求するのだと思います。
善悪や、美醜を除いて、思考以前の自然発生的な感情。
これが起こるの、どして?
ちなみに、
情けでも、同情でも、共感でも、
自と他の区分けの作業は無意味です。
対象ありての反応は、対象の中に自分が在って、自分の中に対象が在る。
自他の区別の無いところに。
ご回答をありがとうございます。
★ 単純に、道徳を説いているのでしょう。
☆ 道徳だから よいことだという判断は 哲学はしないと思います。
★ 情けを掛けることを推奨するために。
☆ ナサケの中身を問うています。つまり その《つとめて気遣いを表現する》
という特徴についてです。
★ 打算的、と思われるそうですが、本当の情けを掛けられる、習慣化できる
以前の、自然発生的なこの類の反応は仏性です。
☆ 大野晋によると 《なさ←なす:つとめておこなう》+《け:ゲともいう
様子・かたちのこと》と分析できて 《そのうわべの思いやり あるいは そ
の素振り》が原義だと言います。
その上に 《相手のためだけではなく 自分のためだということを〈説いてい
る〉》わけです。うわべのつくろった善意で自分の得になることを求めること
になります。
つまり:
★ 自然発生的
☆ ではなく ましてや:
★ 仏性
☆ だとは――原義において――考えられません。
★ 本当の情け
☆ つまり 《本当の》という言葉は 哲学の定義にふさわしくありません。
(じゅうぶんではない)。
★ 思考以前の反応のそれは、仏性です。慈愛という言葉が好きです。
徳を積むという事が、修行でもあるのでしょう。
☆ そのことが ナサケという振る舞いには 当てはまらない場合が多いと
いう問題です。
★ 善悪や、美醜を除いて、思考以前の自然発生的な感情。
これが起こるの、どして?
☆ この定義では なお満足しません。なぜなら 《共感》という表出もお
よそそういう感情であるからです。
★ 情けでも、同情でも、共感でも、
自と他の区分けの作業は無意味です。
☆ 視点が別です。共感は 自然の感情としての発露です。
同情としてのナサケは よかれと思ったり得になると考えたりするのが 相
手のであったり自分のであったりすると説いているからには 自他の区別を
はっきりとしています。
★ 対象ありての反応は、対象の中に自分が在って、自分の中に対象が在る。
自他の区別の無いところに。
☆ その説明では 人によって異なるでしょうし たとえそういう考えを持
っていると言っても うわべの振る舞いである場合が容易に出て来ます。
No.4
- 回答日時:
再考もクソもない。
元ネタはコレっぽい。
5000円札の新渡戸稲造さん。
https://matome.naver.jp/odai/2150415201439941401
「ほどこせし 情けは人の為ならず 己がこころの 慰めと知れ」
「我ひとに かけし恵みは忘れども ひとの恩をば ながく忘るな」
言い出しっぺと違う意図での解釈は、当然ながら反則です。部分だけ切り出すのがアリなら、本来の意図とは違った解釈を付与するのは簡単だから、そういうこと、しないでね。
ご回答をありがとうございます。
★ 再考もクソもない。
☆ えっ?
★ 元ネタはコレっぽい。新渡戸稲造さん。
「ほどこせし 情けは人の為ならず 己がこころの 慰めと知れ」
「我ひとに かけし恵みは忘れども ひとの恩をば ながく忘るな」
☆ 違うよ。№3でおそわった。江戸落語の《佃祭り》。
しかもそれは 中国の物語(伝承)にあるということ。
新渡戸さんのうたは きれいにまとめられていますがね。
▲ 己がこころの 慰めと知れ
☆ これだと まだ打算的だと批難をあびるほどではないようです。
報いを何ら享けなくても なぐさめとするがよいと。
★ 言い出しっぺと違う意図での解釈は、当然ながら反則です。部
分だけ切り出すのがアリなら、本来の意図とは違った解釈を付与す
るのは簡単だから、そういうこと、しないでね。
☆ は 元ネタが何かという点では 見当違いのようですよ。
ヰキぺ:佃祭り をどうぞ。中国起源であることが分かります。
No.2
- 回答日時:
昔から言い伝えられている慣用句なので議論しても仕方ない事ではないかとは思うけど
でも、おもしろいですね
情けは人のためならず
「人のためならず」の対義として「自分のためになる」ですかね
同じように反対の意味に解釈されているのが多いのが
「流れに棹さす」ですかね
ご回答をありがとうございます。
★ 同じように反対の意味に解釈されているのが多いのが
「流れに棹さす」ですかね
☆ あぁ これは ありますね。その流れに入る・乗ってゆくという
意味が 棹差してこばむ・離れるといった意味に採られることがある
とか。
★ 昔から言い伝えられている慣用句なので議論しても仕方ない事で
はないかとは思うけど
でも、おもしろいですね
☆ と思いました。なにしろ 正反対の意味による解釈が 半々だと
いうところですね。
そのサイトによると 若い世代は (イ)のほうの――あやまった―
―解釈が多いそうです。
★ 情けは人のためならず
「人のためならず」の対義として「自分のためになる」ですかね
☆ なんだか 現金な考えですよね。・・・
No.1
- 回答日時:
このことわざで言う、情けは同情とは違う、という前提での回答です。
情けと同情はどう違うかという点は、話が複雑になるので脇に置きます。
このことわざについて、現在90代の方から聞いたことがあります。
40年位前です。
「最近の人は、相手の人の為にならないから、情けをかけない方がいいと解釈するらしい」と呆れていました。
その人の解釈では、「人には情けをかけなさい。人生には自分も人の情けが必要な時がある。だから恩着せがましい気持ちではなく、謙虚に、お互い様という気持ちですることです」ということでした。
大正生まれくらいの人ですから、戦前の教育を受けた人です。
テレビやインターネットが普及するまでは、言葉の意味の変化は今ほど早くはないです。
だから、おそらく、それが昔からの解釈ではないかと思います。
「人の為ではない、回り回って自分の為になる」というのは、打算的ということではなく、「世間はお互い様」という精神だと思います。
日本的な、田植え社会であればこその感覚かもしれません。
田植え、稲刈りは村総出の共同作業です。
人の田植えを手伝えば、自分の田植えも手伝ってもらえる。
そうやって1年が巡っていくのが、稲作文化の日本社会です。
道端で困っている人がいて、それがたとえ見知らぬ人であっても、もしかしたら、隣の人の親戚の息子の嫁さんの叔父さんかもしれない。
日本のことわざはそんな社会で生まれています。
だから、困っている人を知らんぷりして通り過ぎるな、と諺で教えたのだと思います。
単純な「打算」という発想とはちょっと違うと思うのです。
砂漠の遊牧民は、見知らぬ旅人にとても親切だそうです。
乾燥した砂漠で砂嵐に襲われたり、水を無くしたりすると命に係わる。
だから、見知らぬ旅人が困っていたら懸命に助けるという習慣があるそうです。
自分や自分の親兄弟もいつそんな困難に遭遇するかもしれない、という厳しい環境だから生まれた人助けの文化です。
これは、「情けは人の為ならず」と同じだと思います。
温帯農耕社会の日本とは正反対の乾燥気候遊牧民に、同じような精神文化があるのは興味深いです。
ご回答をありがとうございます。
★ このことわざで言う、情けは同情とは違う、という前提での回答です。
☆ はい。つまり 《情けをかけて助ける》ことは 《同情からそうする》
場合があるかとうたがいますが まづは おおせのとおりに承ります。
★ 現在90代の方から聞いたことがあります。
☆ 本来の(ア)説ですね。
★ 「人には情けをかけなさい。人生には自分も人の情けが必要な時があ
る。だから恩着せがましい気持ちではなく、謙虚に、お互い様という気持
ちですることです」
☆ なるほど。《お互い様》というところが 《打算》とは微妙に違いま
すね。
★ 「世間はお互い様」という精神・・・日本的な、田植え社会であれ
ばこその感覚かもしれません。
★ 田植え、稲刈りは村総出の共同作業です。
☆ ちょっと水を差すようですが この村での助け合いというのは おも
に水利の問題だと聞きます。
つまりあるいは ひとつの村の中での助け合いだけではなく ひとつの川
の上・中・下流それぞれの村のあいだでの協調が 問題であったと。つま
り 日照りがつづいて水不足になったときには じっさいにチカラ任せに
水を奪い合った事例もあるのだとか。
それゆえにも お互い様――ユヅリアヒ――は大事だったと。
ちょっと別な話をしましたが。
★ 困っている人を知らんぷりして通り過ぎるな、と諺で教えたのだと思
います。
単純な「打算」という発想とはちょっと違うと思うのです。
☆ あっ。これは 別の視点ですね。たしかにこの事例は よき隣人とし
てのサマリア人の話もありますし 助け合いの精神を言っているかと。重
要ですね。
あっ。ちょうど次にその聖書の話に似た話がありました。
★ 砂漠の遊牧民は、見知らぬ旅人にとても親切だそうです。
乾燥した砂漠で砂嵐に襲われたり、水を無くしたりすると命に係わる。
だから、見知らぬ旅人が困っていたら懸命に助けるという習慣があるそう
です。
★ 自分や自分の親兄弟もいつそんな困難に遭遇するかもしれない、とい
う厳しい環境だから生まれた人助けの文化です。
★ 温帯農耕社会の日本とは正反対の乾燥気候遊牧民に、同じような精神
文化があるのは興味深いです。
☆☆ 7.(ウ) 情けは人のためならず おのれのためのみならず。
☆ ですかね。
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