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シュレディンガー方程式 - Wikibooks
https://ja.m.wikibooks.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83% …
というのを見ました。

これによると唯一解けるとされる水素原子のシュレディンガー方程式は多数の数学的不正により解けた嘘の主張が広められていると読めます。

私は現在,理工学系の大学生ですが仲間内でも話題になっています。

量子力学は正しいのですか?

A 回答 (4件)

当然、デタラメで正しくないですよ。

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この回答へのお礼

やっぱり、そうですか。ありがとうございました。

お礼日時:2019/03/06 01:35

私の印象では、このWikibooksのサイトを書いた方は量子力学に関して色々な教科書を勉強したのでしょうが、しかし研究者として、誰にも答えがわかっていない未知な現象に対して、ご自分でシュレディンガー方程式を解いたことがないのではないかと思えます。



水素ラジカルとして存在する単独水素原子は不安定といってもその寿命は数μsあります。一方、2s状態に励起された単独水素内の電子が光を放出して基底状態に遷移する時間はそれより1千倍短い10のマイナス9秒ほどです。その遷移時間と比べれば、水素ラジカルの寿命は途轍なく長いので、単独水素原子の分光学による光のスペクトルは十分な精度で観測できます。

ですから、単独水素原子の分光学による上に紹介されたWikibooksの主張の

*水素原子が単独分離できないことや励起状態の存在は未確認であることは、化学関係の書物や化学者により客観的に証明可能である。

は間違いです。また、宇宙空間で十分真空に近い領域で単独水素から出てくる光のスペクトルが観測されています。

また、このWikibooksのサイトを書いた方は、「時間に依存しないシュレディンガー方程式」の役割を誤解しています。もちろん力学の問題を解くと言うのは、時間微分を含む「時間に依存したシュレディンガー方程式」を解くことを意味しています。しかし、その解き方には密接には関係しているが数学的には独立な2通りの方法があります。

その一つは
A)時間に依存した解き方です。それは、時間に依存したシュレディンガー方程式を時間の初期値問題として直接時間積分して解く方法です。物理学では多くの場合、それをダイソン方程式という積分方程式の形式に書き直して解く方法が一般的です。あるいは、そのダイソン方程式のラプラス変換を施して、その結果現れるリゾルベント演算子やグリーン関数などを使いながら解きます。いわゆるファインマン・ダイアグラを使いながら解く方法は、この方法の一つです。

もう一つは、
B)時間に依存しない解き方です。それには、次の手順で行います:

(1)まず時間発展の生成演算子であるハミルトニアンの問題を解きます。時間に依存しないシュレディンガー方程式とは、この固有値問題のことを指します。

(2)さらに、その固有関数が波動関数が属するヒルベルト空間の中で完全直交系を張ることを確認します。

(3)そして、各々の固有関数を初期条件んに選ぶと、上記1)の時間に依存したシュレディンガー方程式がその特殊な初期条件では簡単に解けます。

(4)そこで、ヒルベルト空間内で完全系を張る固有状態をその空間を張る基底ベクトルに選んで、固有関数でない任意の波動関数の初期条件をその基底ベクトルの重ね合わせで書きます。

(5)そうすると、各固有状態を初期条件として選んだものは(3)の手続きですでに解けているので、任意の時間の波動関数をその基底状態で展開して得られた状態の重ね合わせでかけることになります。さらに、この基底ベクトルは完全直交系をなしているので、固有状態でない如何なる初期条件を持った波動関数の場合でも、その解がこの手続きで求められて、話が完結します。

ここでの本質は、波動関数はベクトルなので、重ね合わせの原理が成り立っている点にあります。

ですから、このサイトを書いた方の言ってるように、確かに、時間に依存しないシュレディンガー方程式は時間とは関係ないハミルトニアンの固有値問題を解くことなのですが、その固有関数が、ヒルベルト空間で完全直交系を張っていると言う事実から、任意の初期条件に対して、時間に依存したシュレディンガー方程式の解を作ることができるのです。

[物理の詳細に興味のある方のために、上記に補足を書き加えておきます。上記のA)の方法はB)方法よりも条件のゆるい解法です。実際、B)の方法では、基底ベクトルが完全直交系を張るかどうかの条件を必要します。そして、いわゆる共鳴特異性という力学の重要な特異性が解の中に現れてくると、基底ベクトルの一部がその特異性によって破壊されてしまうので、果たしてB)の方法で解けるのかという問題が出てきます。しかし、A)の方法にはそんなきつい条件がないので、共鳴特異性があろうが無かろうが、原理的にはこの方法で解けるのです。]

はじめにも述べましたが、このWikibooksのサイトを書いた方は、他の人が書いた多くの量子力学の教科書を勉強しただと思いますが、量子力学で記述される未知な現象を研究対象として、シュレディンガー方程式を解いたことがないのではないかと思えます。もちろん、その方は教科書に載っている量子力学の問題を解いたり、試験問題を解いたりはしたことがあるのでしょう。しかし、実際の研究で誰にもその答えが解らない現象に対してシュレディンガー方程式を解くことと、教科書の問題や試験問題でシュレディンガー方程式を解くことの間には、雲泥の差があります。誰にもその答えが解らない現象に対してシュレディンガー方程式を解くには、それを解くと言うことの意味や、そこで使われる数学的な技巧の意味について他人が言っていることをコピペできるようになっているだけではできません。失敗を繰り返しながら、身を以て体得しなくてはならないからです。
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量子力学理論は水素原子に限って正しい。

理論が正しいことは実験で確かめられて初めて認められます。
量子力学理論による水素原子のエネルギー順位(主量子数間)は太陽(水素原子でいっぱいです)の光を高精度で分光して水素原子のフラウンホーファー線と一致する事を確認している。
以上から、シュレディンガー方程式は正しいとされます。
https://ja.m.wikibooks.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83% …さんの主張は実験事実を無視し、数学上の矛盾点のみを指摘しています。
ポアンカレが示したように、自然現象全てを数学で表現出来ないこと位物理学者は知っています。だから、この分野はこのこの理論でとなるのです。物理理論はかどえきれないほどあります。アインシュタイン博士が統一場理論に挑戦しましたが、失敗に終わったのは数学自体に矛盾はないものの、数学はまだ自然現象全てを数式で表現出来るまで成長していないからです。
物理理論を責める前に、数学の未熟さを考えるべきでしょう。
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う~ん、全体を見る気は無いけど、


一旦方程式を極座標に変換した後、
z=cosθで置換積分しても、元のZと混同しない限り
なんの問題も無いぞ。
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