No.2ベストアンサー
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古典力学ではエネルギーが連続的に変化しますが、量子力学ではエネルギーが原子化されてとびとびの値を持ちます。
例えば、量子力学発見のきっかけとなった空洞輻射では、空洞の中の振動数νの光の持つエネルギーはE = nhν、n=0,1,2,... (hはプランク定数)
とhνの整数倍しかとることができません。これから温度Tのときの光のエネルギースペクトルの公式(Plankの公式)が得られるわけですが、これは
・νが小さいときは古典論の予想(Rayleigh-Jeansの公式)に一致し
・νが大きいときは量子効果が現れて古典論の予想から大きくずれる(古典論ではνの自乗に比例して増えるが、量子論ではνと共に減少してゼロに近づく)
という性質を持っています。これは、kT(kはボルツマン定数)に対して、hνが小さいときはエネルギーの飛びの間隔が無視できて古典論と同じ結果となり、kTに比べてhνが無視できなくなるとエネルギーが離散的であることからくる量子効果が顕著になるということを意味しています。この場合、hνが小さいときが古典論的で大きいときが量子論的であるわけでですが、その移行はhνの増大と共に連続的に起こり境目というものはありません。
これは、原子の大きさが無視できるマクロな物体は連続体と近似して良いが、小さなスケールで見てゆくと原子の大きさが無視できなくなるのと同じ事です。
この事については、朝永振一郎著「量子力学1」に詳しく書かれていますのでご覧になって下さい。
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