No.3ベストアンサー
- 回答日時:
フェーザ図および、インピーダンス(アドミタンス)が電流と電圧の位相差に関係するという事を利用すれば複雑な計算をすることなく答えが求まります
(1)で書いたと思いますが、複素電圧の位相差には簡単に触れておきます
複素数表示で(フェザーで)
|・V1|=|・V2|=|・V3|
・V1=・V2+・V3
および、並列部分の合成インピーダンスとコイルのインピーダンスの位相角から
フェーザ図の・V2は・V1より60°位相が進んでいる(本来位相角はラジアンで示すべきだが、面倒なので°で示しました)
・V1は・V3より60°位相が進んでいる
・V2は・V3より120°位相が進んでいる
という事はすぐにわかります
本題!
オームの法則より
・V=(・Z)(・I)だから
インピーダンスの位相角(・Z=|・Z|e^jθにおけるθを位相角や偏角と呼ぶ)
が電流と電圧の位相差を表します・・・重要ポイント
重要ポイントを踏まえると、本問では上に示した(1で求めた)複素電圧の位相の関係により、
「・V2は・V3より120°位相が進んでいる ⇔・V3は・V2より120°位相が遅れている」から
(コイルのインピーダンスダンス)=j3=3ej^(π/2)
よりも
並列部分の合成インピーダンス(・Ztとする)は120°=2π/3だけ位相角がマイナスとなります
従って ・Zt=|・Zt|ej^(π/2-2π/3)=|・Zt|e^-jπ/6
また、jx1とZtは直列だからそれぞれには同じ電流ILが流れるので、
|・V2|=|・V3|⇔|(jX1)(・IL)|=|(・Zt)(・IL)|
⇔|(jX1)|=|(・Zt)|=3
ここで並列部分を考えるのでアドミタンスに変換です
・Yt=1/(・Zt)=1/{|・Zt|e^(-jπ/6)}=1/(3e^-jπ/6)=(1/3)e^j(π/6)
また、並列部分のインピーダンスの合成法は、2つのインピーダンスの逆数を取って
1/(・Zt)=(1/R)+(1/-jX2)ですから、これをアドミタンスで表わせば
・Yt=(1/R)+(1/-jX2)= (1/R)+j(1/X2)
以上の事からアドミタンスのベクトル図は下図のようになります
従ってこの図から
1/R=|・Y|cos(π/6)=(1/3)(√3/2)
⇔R=2√3 Ω
1/X2=(1/3)sin30°=(1/3)(1/2)
⇔X2=6Ω
フェーザ図からv1、v2、v3の関係を考えて、アドミタンスをもちいて計算すると、計算量を減らせることがわかり、とても参考になりました。回答ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
#3さんの方法がすばらしい!
整理すると、V₁を基準にV₂、V₃の偏角をθ₂、θ₃とすれば V₁=V₂+V₃ は
|V₁|=|V₂|exp(jθ₂)+|V₃|exp(jθ₃)
と表される。
|V₁|=|V₂|=|V₃| ・・・・・①
だから
1=exp(jθ₂)+exp(jθ₃) ⇒ 1=(cosθ₂+cosθ₂)+j(sinθ₂+sinθ₂)
cosθ₂+cosθ₂=1 , sinθ₂+sinθ₂=0
偏角を0~±π に限れば後者から θ₂=-θ₃ . これを前者に入れて、cosθ₂=1/2 となり
θ₂=π/3, θ₃=-π/3
を得る。
このことから、V₂、V₃の位相は 2π/3 進んているので、①を使って
V₂/V₃=|V₂/V₃|exp(j2π/3)=exp(j2π/3)=-1/2+j(√3)/2・・・・・②
となる。
IL=Ir+Ic ⇒ V₂/(jX₁)=V₃/R+V₃/(-jX₂)={1/R+1/(-jX₂)}V₃
⇒ V₂/V₃=-X₁/X₂+jX₁/R
②と比較して
X₁/X₂=1/2 , X₁/R=(√3)/2 ⇒ X₂=X₁ , R=(2/√3)X₁
を得る。
No.2
- 回答日時:
追加。
図において、V₁とV₃の位置関係がいかがわしく気になったので、検討した。(3)
|V₁|²=|V₂|²=|V₃|² の条件
X₂=2X₁ , R=X₁X₂/√(X₂²-X₁²)
において、R=2X₁²/√(4X₁²-X₁²)=2X₁/√3・・・(a)
(1)
また、この条件で、V₁、V₃を比較する。#1の⑧から
V₃=[RX₂²-jR²X₂]{1/(R²+X₂²)}IL・・・・・(b)
#1の①から
V₁=[{X₁X₂+jR(X₁-X₂)}/(R-jX₂)] IL
=[RX₁X₂-R(X₁-X₂)X₂+j{R²(X₁-X₂)+X₁X₂²}]{1/(R²+X₂²)}IL
=[RX₂²+j{R²(X₁-X₂)+X₁X₂²}]{1/(R²+X₂²)}IL・・・・(c)
したがって、V₁,V₂はそれぞれの分子の[]だけが異なり、他は同じである。そして、分子の[]内
の実数部は(b)のものと同じ、RX₂² になっている。
つぎに、(c)の[]内の虚数部は
R₂(X₁-X₂)+X₁X₂²=R²(X₂/2-X₂)+(X₂/2)X₂²=-R²X₂/2+(X₂/2)X₂²
=(X₂/2)(-R²+X₂²) ・・・・ ここで、(a)は R=2X₁/√3=X₂/√3 だから
=(X₂/2)(-R²+3R²)=X₂R²
となり、これは、(b)の分子の[]内の虚数部にマイナスを掛けたものに等しい。
つまり、図のように、V₁=V₃* となっている。
No.1
- 回答日時:
V₁={jX₁+1/(1/R+1/(-jX₂))}IL=[{X₁X₂+jR(X₁-X₂)}/(R-jX₂)]IL・・・①
V₂=jX₁IL・・・・・②
V₃=RIr=-jX₂Ic=-jX₂(IL-Ir)・・・③
③から、
Ir={-jX₂/(R-jX₂)}IL・・・・・・・・④
={X₂²/(R²+X₂²)-jRX₂/(R²+X₂²)}IL・・・⑤
Ic=RIr/(-jX₂)= j(R/X₂)Ir・・・・⑥
つぎの⑦⑧は参考として、
③④から
V₃=RIr={-jRX₂/(R-jX₂)}IL・・・・・・・・・⑦
={RX₂²/(R²+X₂²)-jR²X₂/(R²+X₂²)}IL・・・・⑧
(1)
ベクトル図はILを基準に取る。Irは⑤から、第4象限、Icは⑥からIrの+90゜の方向。
なお、IL=Ir+Icから、Ir+Icのベクトル和はILになる。
V₂は②からILから90゜の方向。V₃は⑥からIrと同じ方向。V₁は V₁=V₂+V₃から
V₂+V₃のベクトル和の方向。
(2)
➃から
arg(IL/Ir)=arg(1+jR/X₂)=arctan(R/X₂)
(3)
|V₁|²=|V₂|²=|V₃|² はILをはらって、①②⑦から
{(X₁X₂)²+R²(X₁-X₂)²}/(R²+X₂²)=X₁²=(RX₂)²/(R²+X₂²)
→ (X₁X₂)²+R²(X₁-X₂)²=X₁²(R²+X₂²)=(RX₂)²・・・・⑨
⑨の1,2式から X₂=2X₁=6[Ω]
⑨の2,3式から R=X₁X₂/√(X₂²-X₁²)=(2/√3)X₁=2√3[Ω]
細かい計算式ときれいなフェーザ図ありがとうございます。インピーダンスの大変な計算を練習する上でとても参考になりました。インピーダンスで計算するよりアドミタンスで計算する方法の方が計算過程が短く、簡単だったので、そちらをベストアンサーにしたいとおもいます。回答ありがとうございました。
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