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No.9
- 回答日時:
科学は「この世界(宇宙を含む)がどのような法則に則り運行されているか」を知ろうとする学問であり,これは中世までは神学(神はいかにして世界を作ったか)が担当する分野だったからというのは,一因としてあると思います。
だから「自然哲学」と呼ばれることもありますし,例えば「博士」の称号は「Philosophiae Doctor(ラテン語で「哲学博士」,略してPh.D)」というところにも,その名残はあります。そして,科学の発展に天文学が果たした役割が非常に大きいことも要因として挙げられるかもしれません。万有引力の法則,微積分の発明,地動説,相対性理論など。
科学の発展と神の話云々に関しては,科学者の伝記を読むと色々と書いてあります。例えば,ビッグバンはアインシュタインの一般相対性理論に基づき発展しましたが,当のアインシュタイン本人はこの「宇宙が膨張する」という説を信じていなかったそうですし(量子力学の研究者に対する「神はサイコロを振らない」というセリフも有名ですね)。
また,現代の宇宙の話というのは光学観測が主体であり(光学望遠鏡からX線望遠鏡などにシフトしてきてはいるものの,広い意味ではどちらも「光」の一種),光速よりも速いという説が唱えられている最外縁部の宇宙の膨張の話や,光を放出しない/地球まで到達できないもの(ブラックホールなど)は,実証されるまではあくまで「仮説」にすぎないので,哲学的な話のようになるのでしょう。
物理学は理論がかなり先行し,実験・観測が後で追いつく事例が非常に多い分野です。
近年のミューオン観測や重力波の観測,あるいは黒体輻射の背景放射の研究など,観測機器の技術的進歩などにより,ようやく理論が実証されました。
宇宙の創世という点では,例えば十年ほど前の小林・益川理論に対するノーベル賞の授与も,ビッグバン直後の素粒子(クォーク)の対称性の破れは,当時発見されていた3種類ではなく,6種類のクォークがあれば説明できるということが,1970年代には理論的には提唱されていましたが(これが小林・益川理論),未発見だった残り3種類が発見されたのが1995年,そしてその後の実験で小林・益川理論の検証が行われて,ノーベル賞の授与が2008年です。
見つかっていないものを前提に理論を組み立てたのですから,当時としては「それは本当にあるのか,無いのか」という哲学的な話になったでしょう。
No.8
- 回答日時:
あなたは哲学がいかに高等知性なのか分からない。
哲学者のほぼ全員が偽者だから当然である。
科学では追いつけないレベルに達した科学。
ほぼ全員が偽者だからこの宇宙がビックバンから始まったと信じられる。
No.6
- 回答日時:
理由ですか、それは「宇宙の研究をしている欧米の科学者のほとんどがキリスト教徒だから」です。
ちょっと何言ってるか分からないでしょ(笑)まあ説明を見てください
科学者の前に、欧米に居るキリスト教徒というのは、この2千年間ずっと「神は居るのか?」という研究をしてきました。この研究の中から生まれた論理的な考え方を「神学(スコラ哲学)」と呼ぶのですが、スコラ哲学とは「神が存在することを証明するためにアリストテレス哲学を利用する」という形で発展してきました。
アリストテレス哲学というのはギリシャのアリストテレスが提唱した哲学でこの当時のギリシャは多神教だったので、神の存在とアリストテレス哲学は何の関係もないのですが、中世ヨーロッパの神学がアリストテレス哲学と融合してスコラ哲学となり、その後ルネッサンスが起きて、近代科学が生まれ、一応「近代科学と神学は関係ない」ということになっているのですが、実はルネッサンス期の科学者自身の研究動機が「神が存在することを科学的に証明したい」と考えていたから、あれほど科学が発展することになったのです。
この視点から見ると、なぜガリレオが宗教裁判にかけられても「それでも地球は回っている」と頑なに主張したか理解することができます。
ガリレオは当時の科学者たちと同様に「科学によって神の存在を証明する」という考え方でしたから、自分の宗教心に基けば「誰が何と言おうと(たとえ宗教裁判をする偉い神学者たちがなにを言おうと)、私が神の存在を証明できる」と考えていて、だからこそ死刑になっても「正しいこと=神の御心に沿うこと」を発言するのやめなかったのです。
このような動機(神の存在を証明するため)に科学者になった人は欧米人には数多くいて、たとえばケプラー、コペルニクス、ニュートン、パスカルもその一人でしたし、ニュートンに至っては科学的な著作よりも神学的な著作のほうが多いぐらいです。(この辺りのことを日本人はほとんど知らないし、日本人はキリスト教社会ではないので学校でも教えないです。)
現代の科学者でも欧米人ならかなりの人が「科学で神の存在を証明する」という認識を持っていて、たとえば物理学者でイギリス国教会司祭のジョン・ポーキングホーンは『「科学か宗教か」ではなく「科学も宗教も」で、「真実の探究」という目的において一致し、両者は共に「世界を正しく理解するために必要なもの」である』と著書に書いています。
特にポーキングホーンは若いころに科学者になったころにはそれほど強い信仰心を持っていなかったのですが、物理学を理解すればするほど「これほど緻密で必然性に満ちた世界は、誰か(神)が作ったに違いない」と考えるようになり、キリスト教を改めて勉強し、科学者であり司祭という立場になりました。
彼に限らず、本人は意識していなくても、キリスト教という土壌で育った欧米の科学者は、たとえば宇宙論の奥深さを知れば知るほど「たった0.0001度違うだけで今の宇宙にはならなかった。今ような宇宙の姿になったのは『誰かの意思』があるのだろう」と考える癖が強いのです。
だからご質問のように「宇宙の話になったら、結果的に哲学的になる」なるので、結局ものすごく奥深い知識になると欧米の科学者たちは科学=神学=哲学になってしまうからです。
日本人や中国人などの一神教に毒されていない文化だけで科学を構成するなら、こうはならないです。
No.4
- 回答日時:
人間は言語を発明したことで、
色々な物事を言語で説明できるようになりました。
それをより厳格にすることによって科学が成り立っています。
(数式や論理式も言語です)
一方で、この世界の全てを言語で表現することは不可能です。
言葉はそんなに万能ではありません。
科学は言語を使うという限界があります。
一方で哲学は言語の外にあるものの理解・説明をしようとしてきました。
質問にある「宇宙」の話に限らないとは思いますが、
物理学の最先端では言語で説明ができない(記述しきれない)領域に触れつつあり、
それは、もともと哲学者が言語外の領域で言わんとしていることと同じようなことである
ということが起こります。
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