天皇陛下の政治発言を頑なに「肯定」される方がおられます。いくら、説明しても通じません。
回答者の皆様は、どのように感じられますか?
【 参 考 】
天皇陛下が「政治発言」が出来ない「根拠」を、二つ挙げておきます。参考になさってください。
(1)憲法上の制約・・・天皇の国事行為。
※日本国憲法第三条「天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ」。
※日本国憲法第七条「天皇は、内閣の上限と承認により、国民の為に、左の国事に関する行為を行ふ」。(一号から十号)。
(2)「国体護持」(天皇家の存続を守る)。
この考え方は、実は、戦前の明治憲法下(大日本帝国憲法)で考えられた、日本人の知恵でした。
確かに、大日本帝国憲法下では、天皇は「統帥権」を持っていましたし、「国家元首」でもありました。
しかし、天皇は「独裁者」ではありません。なぜなら、天皇が独裁者だとすれば「政治責任」が発生するからです。
明治憲法下で、日本人は考えました。天皇の尊厳を保ちつつ、どのようにすれば「政治責任」が発生しないようにするか?
そこで考えだされたのが、「天皇の裁可(=許可)」の制度です。
①「内閣」は、「天皇」に対して ⇒「承認」を求めます。
その後
②「天皇」は、「内閣」に対して ⇒「裁可(=許可)」を下すのです。
何故、こんな、回りくどい方法を執ったのか?それは、天皇を「国家元首」としつつも、「政治責任」を発生させない制度なんです。
戦前の大日本帝国憲法(明治憲法下)でも、大日本帝国憲法を改正した、戦後の「日本国憲法下」でも、
もし、この「承認」と「裁可」の制度がなければ、「天皇に政治責任が発生」するからです。
この考え方があったからこそ、1945年8月14日の「ポツダム宣言の受諾(無条件降伏)」。但し、「国体護持(天皇家の存族)」の一点のみ、連合国は承認しました。
1945年8月15日の終戦(敗戦)後も、天皇の戦争責任は、問われなかったのです。
したがって、「天皇の政治介入」どころか、「政治発言」自体、許さないのは、天皇を抑え込んでいるのではなく、逆に「天皇を守る」為の制度なのです。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 政治 確認しますが、現在、学校で子供たちに教えているのは「天皇機関説」ですよね? 4 2023/01/28 11:36
- 政治 天皇機関説の否定が日本敗戦の原因ですね? 1 2023/02/25 23:11
- 政治 天皇陛下の投票を阻止する事はできませんよね? 11 2022/10/12 04:34
- 政治 マジで自民党、公明党は異常だと思うよ? 国会議員は日本国憲法を守らないといけないと明記しているのに関 3 2022/08/12 17:10
- 文学・小説 至急、この宇宙で最高の叡知と軍事を兼ね備えた、巨大惑星国家「ソフィレ帝国」が地球を侵略するようなんで 1 2022/06/20 19:50
- 政治 超至急、この宇宙で最高の叡知と軍事を兼ね備えた、巨大惑星国家「イユノフ帝国」が地球を侵略するようなん 2 2022/12/26 16:10
- 政治 日本共産党は女性天皇を認めよ言うてます。従って女性天皇を支持する日本人は日本共産党員ですか? 4 2023/03/03 08:08
- 政治 天皇陛下が終戦勅諭を1940年にラジオで放送してたら太平洋戦争は防げましたね? 4 2023/06/04 12:13
- 政治 最高裁判所長官は内閣の指名に基づいて天皇が任命する(日本国憲法第6条第2項)のに対し、最高裁判所判事 2 2022/07/13 01:35
- 政治学 改憲となりますが、天皇陛下は憲法よりも上ですか?、下ですか? 6 2022/07/10 22:05
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
皇族の性行為
-
王族の呼び名について
-
昭和一桁の人たちの特徴はどう...
-
「王妃殿下」は実際にあるの?
-
「うちは皇族の家系だ」と言う...
-
天皇って別にただの人間ですよ...
-
推古天皇の豆知識知ってる人い...
-
大鏡 花山天皇の出家について
-
何故、日本には天皇と言う君主...
-
仁徳天皇陵をマッカーサー元帥...
-
悠仁様が生まれるまで、愛子様...
-
天皇は何のためにいるの?
-
【天皇家は朝鮮人の血が濃いと...
-
ヨーロッパの国の長さの単位に...
-
共産圏では「書記」がなぜ一番...
-
日本の山に登山に行って、落ち...
-
円相場ですが一長一短あります...
-
GメールとEメールの違いは何で...
-
日本から国際電話で電話した時...
-
1000年ほどの先祖の数は何人で...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
おすすめ情報
上皇陛下(平成の天皇陛下)の生前退位の発言は、「天皇陛下のお気持ち表明」と言う形で、NHKで「玉音放送」として、映像と音声で発表されました。
少し、ややこしいのですが、生前退位は、あくまで「天皇陛下の生前退位の表明」ではなく、「天皇陛下のお気持ち表明」と言う形態を執りつつ「生前退位のお気持ちをにじませた」だけだったのです。
そうでないと、現憲法と、「天皇の裁可」の制度との整合性が取れないからです。
天皇陛下自身が、明確に「退位の表明」をするのは、正に「政治発言」になるからです。それを、日本国政府は慎重に避けたのです。
もう少し分かり易い事態がありました。平成31年4月30日の「退位礼正殿の儀」の際です。
(1)まず、安倍内閣総理大臣が、「退位に関する法律(今回の一回のみ適用)」により、天皇陛下が退位されます」。と述べました。
(2)次に、それを受けて、天皇陛下が「天皇としての、最後の御言葉」を述べられました。
これは、日本国政府が慎重に考えた方法です。あくまで、「退位」は、天皇の意思で行われたのではなく、「退位に関する法律」の下で行われたと言う形態を国民に広く知らしめたのです。
この方法なら、現憲法と「天皇の裁可」の制度との整合性は、保てたのです。
特段、問題ありませんよ。日本国憲法は「言論の自由、表現の自由」を認めていますので。
ただ、質問者が、「どうですか?」との問いかけに対して「回答者」は回答するのです。
その場合、歴史的(戦前、戦後の状況)背景や「法律上」の観点からみれば「私人としての発言」は別
として「回答者」は、事実であり、適切な回答をしているのです。
それを、悉く「否定」するのであれば「何の為に質問してるの」????????