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高校化学

なぜ王水は金を溶かすのですか?

A 回答 (3件)

ひとつは#1さんが最後におっしゃっている塩化ニトロシル NOCl および塩素のおかげです。


塩化ニトロシルはその酸化力の強さのために金と反応し塩化金(III)を生じさせます。
またさらに、塩化物イオン存在下でテトラクロリド金(III)酸となります。


また金は、王水ほどの溶解性は無いものの、ヨウ素液にも反応し、テトラヨージド金(III)酸イオンを生じて溶けます。
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百聞は一見にしかずとも言いますし、まずは実際に金が王水に溶けるところをご覧ください


https://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/kagakukiso/all …
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まず、王水の組成は濃塩酸と濃硝酸ですね。



金は酸化に対して非常に安定(イオン化傾向の低い)金属です。ちょっとやそっとじゃ水に溶けたりはしません。しかしそれも酸化剤の酸化力の程度によります。

酸化剤は相手から電子を奪う作用のある物質なので酸化力っていうのは相手から電子を強奪する能力だと言えます。金という金属は電子を保持する能力が高いわけですね。これにより並の酸化剤ではビクともしないんです。

濃硝酸(硝酸イオン)が強い酸化剤であることはご存知ですか?硝酸イオンのNは整数酸化数では5+です。一般に、同じ原子なら酸化数が正の方向に大きいほど酸化力が強く、逆に負の方向に大きいほど還元力が強いのです。N(+5)の硝酸イオンは銅や銀など比較的酸化されにくい金属もイオン化させてしまいます。

一方、塩酸は酸化力に乏しい物質です。塩化物イオンが電子豊富だからです。ちなみに塩素のオキソ酸(次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素酸、過塩素酸)は酸化力があります。これは酸素に電子対を引っ張られていて電子数が少なくなっている(=酸化数が大きくなっている)からです。

王水(濃塩酸と濃硝酸を3:1(体積比)で混合したやつ)は塩酸と硝酸の間で反応が起こっています。その反応によって何やら酸化力の強い物質が水溶液中に生じるらしいです。Wikipediaには塩化ニトロシルと塩素が発生すると書いてありました。
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