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物理の質問です
回折格子の経路差についてですが
dsinθ=mλという強めあいの条件を用いずに原点(つまりθ=0のとき)が強めあいだということを説明できますか?少し考えてみましたが自分の頭では分かりませんでした。よろしくお願いします。

このような質問をしようと思った経緯ですが質問にお答えするにあったって必要かもしれませんが長くなりますので割愛させていただきます。(要望があれば話します)

A 回答 (16件中1~10件)

#5 続き


複スリット(ヤングの干渉実験)のときと同じようにスクリーン上をx軸にとることにします
θ=0のとき 各溝からの光が集まるスクリーン上の点の座標をx=0とします
ここで、各溝と x=0を結んでください
これがθ=0のときの光路になりますよね
今、溝からスクリーンまでの距離に比べて、d(ついでにxも)は十分小さいので
各光路は平行とみなせますよね(近似)
するとθ=0の場合、任意の溝2つとスクリーンを結ぶ直線2本は平行でともに回折格子の断面に垂直(dの方向に垂直)ですから
これら2本の直線の経路差は0とみなせます
したがって、機能的にどの経路も差は0で スクリーンx=0上では 各溝からの光の位相差がない と言うことになりますよね。
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この回答へのお礼

返信ありがとうございます。
理解が深まった気がします。
今YouTubeで回折格子の実験を見て見ましたが回折格子の干渉実験はレーザー光で行っているため回折格子を通過する光の幅と原点からm次の明線非常に大きな差がありレーザー光の幅程度なら無視するのが妥当だと感じました。
上記のような理解で間違いないでしょうか?

お礼日時:2020/02/10 18:25

AN015 です。


すいません。いろいろ違ってました。一次光、2次光は 30°、60度にピークが無いとおかしい(^^;

回折格子のスリットの間隔は 1 μm, 光の波長は 500 nm
グラフの縦軸は振幅の絶対値、横軸が 角度(ラジアン)
スリットの数 10個

import math
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt


grating_line_interval = 1e-6 #溝の間隔
grating_line_count = 10 # 溝の数

x_list = np.linspace(
0, grating_line_interval * grating_line_count,
grating_line_count)

#θは 0~90度を1000等分
θ_list = np.linspace(0, 3.14159/2, 1000)
#波長
λ=0.5e-6

intensity_list = []
for θ in θ_list:
intensity1 = np.sum(np.cos(x_list * math.sin(θ)/λ*2*3.14159))
intensity2 = np.sum(np.sin(x_list * math.sin(θ)/λ*2*3.14159))
intensity_list.append(intensity1**2 + intensity2**2)

plt.plot(θ_list, intensity_list)
plt.show()
「物理の質問です 回折格子の経路差について」の回答画像16
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取り合えずスリット10個でどうなるか計算してみました。


回折格子のスリットの間隔は 1 μm, 光の波長は 500 nm
グラフの縦軸は振幅の絶対値、横軸が 角度(ラジアン)

pythonのソースはこちら
import math
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt


grating_line_interval = 10e-6 #溝の間隔
grating_line_count = 10 # 溝の数

x_list = np.linspace(
0, grating_line_interval * grating_line_count,
grating_line_count)

#θは 0~60度を1000等分
θ_list = np.linspace(0, 3.14159/3, 1000)
#波長
λ=0.5e-6

intensity_list = []
for θ in θ_list:
intensity1 = np.sum(np.cos(x_list * math.sin(θ)/λ))
intensity2 = np.sum(np.sin(x_list * math.sin(θ)/λ))
intensity_list.append(intensity1**2 + intensity2**2)

plt.plot(θ_list, intensity_list)
plt.show()
「物理の質問です 回折格子の経路差について」の回答画像15
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>回折格子の経路差についてです


物理に用語では「光路差」と言います。これは幾何学的な距離ではなく波が進む距離を意味します。
>dsinθ=mλという強めあいの条件
確認ですが、回折格子の式には、「入射角」と「回折角」が含まれるのですが、一つしか(θ)ないという事は、入射角は0度(垂直入射)を考えているのでしょうか。m(整数)は「次数」と言います。
>原点(つまりθ=0のとき)が強めあいだということを説明できますか
θ=0は原点とは言わず、「回折格子面に垂直な方向」と言います。原点は飽くまで座標軸の交点などの基準「点」です。θ=0(回折角がゼロ度)ではλはゼロではないのでm=0になります。この方向に進む光を「ゼロ次の回折光」とも言いますが、格子を通り抜けた光で全波長(全てのλ)を含みます。

さて、あなたが何が分からないのかを考えてみました。次にm≠0の場合を考えてみましょう。高校生だとホイヘンスの原理は知っていることと思います。ホイヘンスの原理がわかれば、「dsinθ=mλという強めあいの条件」がどのようにして導かれたかは理解しているものと思います。
あなたの疑問は「回折格子に到達した平面波が格子を通過した後でdsinθ=mλを導くに当たって、隣の格子から出た波は違う波面(一つずれた波面)との重ね合わせを考えるのはなぜか?」ということではないでしょうか。この問いは「干渉性」という事に関してポイントをついています。干渉性とは波の重ね合わせに関する性質でして、「時間的干渉性」と「空間的干渉性」があります。ご質問で問題になっているのは主に「時間的干渉性」です。有限幅のビームとかが関係するのは空間的干渉性です。「時間的干渉性」とは、波の重ね合わせが可能な時間の目安です。完全な単色光(波長幅が無限小)の場合は「時間的干渉性」は無限大に那智ます(フーリエ変換を知っていればすぐわかるのですが)。つまり、干渉性がある場合には違う波面同士を重ね合わせることができます。
従って、レーザー光のような単一波長の平面波を回折格子に入射した場合には、次数mに応じて回折で強め合った方向に回折光が出て行きます。もし太陽光のような連続スペクトルの光を使うと、虹のような模様ができます。次数が大きくなるほど弱くなりますが、これは回折理論を勉強しないと計算は難しいです(最近ではmeepというオープンソースがあるのでパソコンがあれば数値計算は簡単にできます)。

ついでにいうと、非常に短いレーザーパルス(例えば100フェムト秒)は、単色ではなく30nmぐらいの波長幅があります。この短パルス光の干渉距離は約30ミクロンしかありません。
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>dsinθ≠2πn(nは整数) ではない場合


NO12修正
2π(dsinθ/λ)≠2πn(nは整数)
つまり
dsinθ=nλ
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>高校生ですのでフーリエ変換などの知識がなく



では、使わない形で話すと、
NO.4の説明は、θ≠O の場合でも、xのθ方向とは垂直な成分(dcosθ)
は光路差には効いてこなくて、光路差はxのθ方向の成分 dsinθ
だけ考えれば良いことを示してる。

すると dsinθ≠2πn(nは整数) ではない場合
参加するスリットが沢山ある場合、θ方向を
向く光の位相の向きがばらけるので、
参加するスリットの数が充分多ければ
位相のばらけかたも広がるので
足し合わせた光の振幅は、全部位相の揃った場合の
振幅に比べ、メチャクメャに小さくなる。

つまり回折格子に当てるレーザーピ亠ムが太い程
反射光の向きのピークが鋭くなる。

ということです。
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光束が広がることを心配なさってる?


回折格子を「きれいだな」と観賞する目的で使う場合は別として、計測に使うにはこんな風にやる。
ちなみに、一般に光学のパーツを組み合わせる時の一番基本的な考え方は、平行光線でつなぐ。そうすると、パーツごとに考えれば済むからです。
「物理の質問です 回折格子の経路差について」の回答画像11
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私はこの方面に詳しい訳ではありませんが、回折パターンの観測方法には色々あるようです。

単純な光学系だけで高精度で見ようとすれば、Rowlandが行った凹面回折格子を用いた方法が最善で、平板回折格子では原理的にそれよりも解像度が落ちるということだと思います。
例えば、ナトリウム原子のだいだい色のスペクトルは2重線(D1, D2)で、そのそれぞれが磁場中で3本になります(正常ゼーマン効果)。しかしながら、ゼーマンは最初3本線として観測することができずに、磁場が加わったことによってスペクトル線の幅が拡がったと報告してます。ところが、T. Prestonは磁場中でD1は4本、D2は6本に分離することを見つけました(異常ゼーマン効果)。それが出来た主な原因はRowlandの凹面回折格子と写真乾板を用いたことのようです。
結局、回折パターンの中央が際立って明るかったり、そこを中心にして対称的な明暗パターンが続くという特徴は、回折格子の形状に余り影響されないと思います。ただ、ゼーマン効果の例のように、単純な回折格子では(凹面回折格子からずれるほど)スペクトルの分解能(だけ)が低下するであろうと予想します。
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この回答へのお礼

詳しくありがとうございました。

お礼日時:2020/02/10 20:59

回折格子の数が2ヶの時は自明です。

それが多数になった時、スクリーン上のある位置と回折スリットのそれぞれからの距離が微妙にずれることの影響が問題に成っていると解釈します。
ところが、この距離のずれを0にする観察方法があります。小面積球面(半径a)の内側に凹面の回折スリットを形成します。回折格子の中心を通りその球面の半径aを直径とする円(すなわち元の球面の半分に当たる直径aの円)を想定します(この円はRowland円と呼ばれている)。この円周上のある点から先の半径aの球面に照射された光は、反射して前述直径aの円周上の(球面と円が接する点と対称な)位置に焦点を結びます(幾何学で証明できると記憶してます)。
すなわち、Rowland円上に細いスリットを置いて、その外側から光を照射すると、全ての回折格子のスリットからの反射光は(回折格子の反対側にある)Rowland円上の一点に集まります。この点がθ=0の位置に当たります。
凹面の曲率を小さくして行くと、回折格子上の離れた位置にあるスリットからの反射光の行程差が大きくなって、回折像が徐々に全体にぼやけることが想像できます。しかしながら、直線状の回折格子を用いたにしろ、そのサイズが十分に小さければ、上記の凹面回折格子での様相と大きく違わないと推定できます。すなわち、スクリーン上の最も対称性の良い位置が一等明るく輝き、それを中心に回折パターンが拡がることになるはずです。
ちなみに、H. A. Rowlandは19世紀末のアメリカ人で、彼が提供した凹面回折格子を用いて、異常ゼーマン効果等の多くの重要な実験がなされたそうです。
<https://wpedia.goo.ne.jp/wiki/ローランド円>
「物理の質問です 回折格子の経路差について」の回答画像9
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この回答へのお礼

返信ありがとうございます。
やはり回折格子の幅程度ならその差を無視しても問題ないということでしょうか?

お礼日時:2020/02/10 18:28

>その場合回折格子特有のくっきりとした光の分布が現れないと思うのですが



ちょっと考えるとわかるのですが、
フランフォーファー回折は空間のフーリエ変換になります。
なのでフーリエ変換の性質から、回折がどのようになるかは
だいたい予想できます。

スリットが周期的に表れるような場合、
足し合わせると(フーリエ変換すると)周期に対応した空間周波数(特定のθ)の整数倍のところに鋭いピークが現れることになります。
フーリエ変換はインパルス列をインパルス列に変換するからです(フーリエ変換の基本的な性質の一つ)。

回折格子に当たるレーザのビーム系が有限な分(フーリエ積分の範囲が有限な分)、
ピークの鋭さは鈍りますが・・・

高校では回折格子はスリットの列のように教えますが、実際には全然そうではなくて
位相や透過量(反射量)が連続的に周期的に変化するものが回折格子です。

本当はこれを積分(フーリエ変換)しないと、回折パターンは求まりません。
それでも、周期に対応した空間周波数(特定のθ)の整数倍のところに
強いピークが現れることは変わりません。
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この回答へのお礼

高校生ですのでフーリエ変換などの知識がなく全く回答者様のお話にはついていけなくなってしまいました(^^;)が大変興味深いと感じました。
大学で勉強したいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2020/02/10 18:27

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