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共鳴構造式は、書こうと思えばたくさん書くことはできますよね?
例えば、ナフタレンの共鳴構造式は基本的に3つ(炭素上に負電荷・正電荷がないもの)書けますが、それ以外にも炭素上に非共有電子対があったり、正電荷があったりする構造も複数書けますよね?それの重要度・寄与度は別としてですが。
私は、共鳴というのは基本的にはp軌道上の非共有電子対がp軌道を介して移動し安定化するというふうに解釈をしております。


一般に教科書には『1つのp軌道が存在すれば必ず2つの共鳴構造を持つ』と書かれていますが、
これはその化合物が
共鳴安定化しやすそうだったら本来ならsp3混成をとるものが空または電子対の存在するp軌道を生じうる(すなわちsp2,sp混成になる)ということや、
混成がsp2(sp)軌道のときに、その全てに電子を入れるのではなく安定化のためにそれよりもエネルギーの高いp軌道に入れるということ
を前提としているんですよね?
例えば炭酸イオンの1つの負に帯電した酸素は一見するとsp3をとっていそうですが、安定化のためにsp2をとっており、またそのときの電子配置は1s(2),sp2(6),2p(1)でななく、1s(2),sp2(5),2p(2)をとっているというようなことです。


疑問形ばかりですみません、最近復習をしているのですが、やはりここの部分はよくわからないので
教授に助言を仰ごうと思いましたが、今は受験シーズンですので忙しいのではないかと止めておきました。

どなたかご教授お願い致します。

A 回答 (1件)

>炭酸イオンの1つの負に帯電した酸素は一見するとsp3をとっていそうですが、


そもそも、1本しか結合を作らないものに対して、混成軌道を議論する意味はありません。混成軌道はあくまで結合角などを説明するために使うのが本来の考え方であり、1本しか結合がないなら、結合角の議論など不要ですから。なので、そのような場合には、ただ単に、その結合相手の都合で、π結合を作る必要があるのかないのかということから考えるべきであり、そうなれば、結合相手の炭素がsp2である以上、酸素もsp2でなければπ結合の数が合わないということです。両者の間が単結合であれば、酸素の混成軌道のことなど考えないか、考えるとしてもsp2でしょう。それはさほど重要な違いではありません。

>共鳴安定化しやすそうだったら本来ならsp3混成をとるものが空または電子対の存在するp軌道を生じうる(すなわちsp2,sp混成になる)ということや、
たとえば、アンモニアのNがsp3であるのに対して、アミドのNがsp2であるとか、ピロールのNが芳香族性を持つために(ヒュッケル則を満たすために)sp2となり、π電子を2個供給するとかいったことがその例に該当するわかり易い例です。

>私は、共鳴というのは基本的にはp軌道上の非共有電子対がp軌道を介して移動し安定化するというふうに解釈をしております。
曖昧な書き方なので、厳密に正しいかどうかは判断し難いですが、空軌道であろうが、電子対の入った軌道であろうが、対称軸が平行になるような位置関係で、結合している原子のp軌道がつながっていることが共鳴(π電子の非局在化)を考える上での大原則です。それが途中で切れれば共鳴系は繋がりません。
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この回答へのお礼

大変詳しく書いていただき、感謝申し上げます。
完全に理解したとは言い切れませんが、「共鳴が起こる」という概念が重要であり、それがどのように起こるのかを完全に理解することは重要でない、というふうに私は1ヶ月本を読むなどして考え直しました。

しかし、このように詳しく説明のできる貴方は何者でいらっしゃいますか、教授ですか?

お礼日時:2020/03/15 23:46

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