
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
>相手が支払うことはできない
任意に支払われない場合は、裁判の勝訴者は仮執行宣言付の判決や確定判決、仮執行宣言付支払督促といった「債務名義」に基づいて民事執行手続を利用することになります。
この債務名義に基づいて、債務者(敗訴者)に不動産があれば不動産執行、動産があれば動産執行、債権があれば債権執行などによって、国家権力を利用した回収を行います。
現状でめぼしい不動産も動産もない場合、相手が商売人なら未回収の売掛金を差押さえることが考えられます(債権執行)。
また給与所得者であれば、一定の制限の下(給料の4分の1)で給与を差押さえることも出来ます。
>預貯金の名義を家族の名義などに書きかえれば
これらの執行逃れを防ぐ手段も用意されています。
例えば債権者取消権(民法424条)があります。
債務者(敗訴者)が詐害的に事情を知った第三者(質問者の例でいえば家族)との間で贈与を行ったりして、責任財産を減少させた場合、その贈与を取消す事が出来るという制度です。
この債権者取消権の主張が認められれば、家族に贈与された財産が責任財産に戻されることになります。
また、民事保全といって裁判で勝つ前にあらかじめ仮差押をすることで、相手の責任財産を保全することが一般的です。この仮差押が認められると、その後の贈与等の処分は手続き上無効となります。
質問者が気づいたことは「裁判に勝つ=実際の救済を受けられる」とは限らないということです。私も法律を勉強するまでは裁判に勝つだけでOKだと思ってました。
世の中にはそのため「強制加入の保険制度」が存在しています。交通事故で8000万くらいの賠償請求が認められても加害者が金を持っていなければ一銭も支払いを受けられないのは先に見たとおりです。
例えば自賠責は、「実質的な」被害者救済がなされないことを解決するために、一定額の強制的な保険制度を設けたものです。
「ないものはとれないが、あったものをなくそうとすることを防ぐ制度はある」というのがこたえです。
有益な情報、ありがとうございました。
さっそく書いていただいたあたりのことを本で調べて勉強してみたいと思っています。ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
>>相手が財産の名義を変えた場合、その家族(名義人
>>がその家族だとして)にお金を支払わせることはで
>>きるのでしょうか?
民事事件の問題として、仮装譲渡は無効(事由)ですので、その譲渡行為自体が成立せず、名義を他人に変更しようとした者に依然と帰属していることになります。
従って、その者から支払わせることになりますし、仮装譲渡を受けた家族が支払う支払わない、という問題自体生じません。
No.2
- 回答日時:
通常は、裁判をするときに仮差押を申請します。
すると、財産の譲渡等ができなくなりますから、問題ないわけです。初めからない場合はどうしようもありませんが・・・。100万くらいなら、給料を差し押さえれば問題ないでしょう。また、強制執行を免れる為に仮装譲渡をすると、刑事犯罪となります。強制執行妨害罪
第九十六条の二 強制執行を免れる目的で、財産を隠匿し、損壊し、若しくは仮装譲渡し、又は仮装の債務を負担した者は、二年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
なるほど、そういうテクニカルなことがあるのですね。初めて知りましたが、言われてみれば、当然の手続きだなと思いました。
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
相手に支払能力が本当に無い場合は、判決が出ても実際に回収する事は不可能です。
このような判決を業界用語では“紙くず判決”というそうです。金が取れないとしても法的に責任をはっきりさせて憂さを晴らし、臨時収入があっても全部毟り取って相手を締め上げることが目的です。以上が本当に支払能力が無い場合という仮定ですが、本当に無いのかどうか、いかに賠償金を回収するかは依頼弁護士の腕次第です。単に財産の名義を偽装したくらいでは回収不能にはなりません。
お答えいただきありがとうございました。
>単に財産の名義を偽装したくらいでは回収不能にはなりません。
このことに関してなのですが、例えば、相手が財産の名義を変えた場合、その家族(名義人がその家族だとして)にお金を支払わせることはできるのでしょうか?
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