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表題について勉強しているのですが、停止条件説がよく分かりませんので、以下の点についてどなたかお詳しい方がおられましたらお教え頂ければ幸いです。

【法定停止条件説】(※参考書より抜粋)
「生きて生まれれば、不法行為の時点や相続開始の時点に遡って権利能力を取得する。したがって、親が胎児のためになした損害賠償請求に関する和解は、後に生まれた子を拘束しない。」

出生後に不法行為時に遡って権利能力を取得するのなら、不法行為時から出生までの間になされた和解は有効になると思うのですがなぜでしょうか?

宜しくお願い致します。

gooドクター

A 回答 (7件)

質問者の方にわかっていただけなかったみたいなので、もう一度説明してみますね。

要するに質問者さんは、権利能力が無い胎児に対して、法定代理が出来ないのは理解できるが、生きて生まれてくる事によって、権利能力が胎児の時点まで遡及するのだから、結果として胎児の時点でも法定代理できることになり、その時した和解も有効になるのではないか、と言いたいのかも知れませんね。しかし、その遡及して取得した権利能力は限定されていて、前に述べたように(1)不法行為による損害賠償請求権の取得について(2)相続権の取得について(3)遺贈を受ける権利の取得について、のみ認められるわけです。つまり、不法行為による損害賠償請求権自体を取得する権利能力については、生きて生まれた事によって遡及して取得するが、その損害賠償請求権を「和解する」というような「処分する権利能力」まで遡及して取得する事までは認められていない、というわけです。この事例については、母親がした和解の内容がその胎児にとって不利であった事等から、妥当な結論を導き出すために、何とかその生まれてきた子供に和解の効力が及ばないように法的構成をした経過があるといわれています。質問者さんも法律を勉強されているので、ご存知かもしれませんが、法律と言うものは、「妥当な結論」が先にあって、それを導き出すために後から法理論を作った、という経過があります。例えば、自分の物を他人に奪われたら、「返せ」といえることが妥当ですから、それを「所有権の基づく返還請求権(物権的請求権)」や「占有権に基づく占有回収の訴え」等のように理論構成しているわけなのです。ですから、その「妥当な結論」を導き出すために、多少強引な法律構成や解釈もあるようです。従って、法理論上おかしな解釈でも、「妥当な結論」を出すためには止むを得ない、といった判例もあります。もちろん、今回の胎児の権利能力に関する事例は、一応法理論を構成すれば説明できますので、そこまで強引な解釈で、おかしな事例とまでは言えないかもしれません。
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>不法行為後になされた和解は出生後に有効(和解時点で権利能力を取得していたという事になるので)になると思うのです。



 法定停止条件説の考え方によれば、胎児の母親は胎児の法定代理人ではありませんから、母親のした和解契約の締結は、一種の無権代理行為と考えることができると思います。そうしますと、胎児が出生して、権利能力を遡って取得することと、母親のした無権代理行為が、遡って有効になることとは、別の問題と考えることができると思います。つまり、法定代理人となった母親(あるいは、行為能力を取得した本人)が追認しない以上、その行為は無効であると解釈するのだと思います。
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法定停止条件説は、生きて出生して初めて、権利能力が胎児の時点まで遡ると言う事ですから、「出生前」即ち「胎児の時」には未だ遡らないので、権利能力が無いのです。

ですから、胎児の損害賠償について、「胎児である間」にその母親が胎児を代理してした加害者との和解契約は無効となります。そして、生きて出生する事によって胎児の時点に権利能力があった事になり、それにより取得できる胎児の権利は、(1)不法行為に基づく損害賠償請求権(民法721条)(2)相続(民法886条)(3)遺贈(民法965条)だけです。ここで、質問者はよく解らない事があると思います。それは、「生きて生まれれば、胎児の時点で権利能力を取得する事になるので、胎児の時の不法行為による損害賠償請求権等も取得できる」とするなら、同じように「胎児の時点で母親が胎児に代理してされた和解契約だって胎児に効力が及ぶ」と考えてもいいじゃないか? と思うかもしれませんが、それはこう考えてください。母親が胎児を代理して和解契約をするためには、母親が胎児の法定代理人にならなければなりません(胎児には意思能力が無いので、任意代理はありえない)が、胎児の時点では法定代理できないんです。なぜなら、代理するためには代理される側(胎児)に権利能力が必要だからです。また、法定代理の規定はあくまで未成年者に対するものであり、胎児は未成年者ではないからです。実は法定停止条件説は、この事例、つまり胎児の損害賠償について、胎児の出生前に母親がした和解の効力が胎児に及ばないように考えられたのです。
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この回答へのお礼

詳細にご説明頂きまして大変ありがとうございます。
(※以下不明な点につき補足を頂ければ幸いです。)

胎児中になされた和解が出生後の子を拘束しないのは、現在の法定代理人制度には胎児に関する規定が無い為であるという説明には納得ができるのですが、権利能力が無い為というのが理解できません。(この一点が分からない為gooで質問させて頂き、沢山のご回答を頂きましたが未だに釈然とできません。)私の考えは以下の図のとおりです。出生前は胎児に権利能力は無く、したがって親のした和解は無効で胎児を拘束しない。しかし、出生した時点で不法行為時に遡り権利能力を取得、つまり不法行為時点から権利能力を有していたという事になるので、不法行為後になされた和解は出生後に有効(和解時点で権利能力を取得していたという事になるので)になると思うのです。

【出生前】
不法行為→→→→→→→和解→→→→→→→出生
              (権利能力無:無効)   (未成就)

                ↓
【出生後】
不法行為→→→→→→→和解→→→→→→→出生
(権利能力取得) (権利能力有:有効)  (成就:効力発生)
  ↑                          ↓
 ↑←←←←←←←←←←←←←←←←←←↓

以上、長々となってしまいましたが、ともかくご親切にご教授頂きまして本当にありがとうございました。

お礼日時:2005/02/05 19:46

解除条件説では、胎児に生存しているのと同じ人として無制限の権利能力を認める(例示規定)だけではなく、胎児中でも当然に代理人が付けられると「解釈」するのです。

そこは、規定がないと言うのではなく、この立場では法定代理の規定はあるし、当然、胎児中でも代理人を付けて行為できるとする点がまさに解除条件説からのうまみ(胎児の権利擁護)とでも言うべき主張ですから、そのように解釈すると言わざるをえませんし、そういうものであると理解するのではありませんか?

ただ、解釈ということで、そこまで言えるのかどうかという当否の問題は残ると思います。
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法文は「権利能力」を遡って認めるというものです。

法定停止条件説は、民法のすでに生まれたるものとみなすという規定は、個別例外的規定と読みますから、あくまで例外は文理限定して解釈。すると、「権利能力」を取得するだけですから、遡って「行為無能力」の補充を前提とする「代理人をつけられる」という規定が無い限り、この立場では、当然には代理した法律行為まで有効になるとは解釈出来ないことになります。

あと、実際的に、生まれた子供の利益保護を図るため、勝手にされた和解の拘束力を及ぼさないという配慮があるでしょう。
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この回答へのお礼

ご回答頂きまして真にありがとうございます。大変参考になりました。
ところで、民法の胎児に関する規定(相続・遺贈・不法行為)はあくまで例外的規定であり、胎児の権利能力を問題時に遡って認めるというだけで「代理人をつけられる」という規定が無い以上、代理行為は有効とは解釈できない(停止条件説)との事ですが、それでは解除条件説が法定代理できるとするのはどのような解釈によるものでしょうか?代理に関する規定が無い以上、どちらの説でも法定代理はできないと思うのですが…。もし宜しければご教授頂ければ幸いです。

お礼日時:2005/02/05 01:40

胎児は本来権利能力を持たないが、相続・遺贈・損害賠償については、胎児は既に生れたるものとみなすと規定されていることは分かりますよね。


そして、生きて生まれた時に、相続分や損害賠償請求権を発生の時点にさかのぼって権利能力を取得する、というのが判例です。
従って、母の胎内にいる期間中は、胎児に権利能力が存在しない以上、胎児の法律行為を代理をすることは意味が無く、親が胎児の法定代理人として遺産分割をすることや、損害賠償の示談交渉を行なうことは不可能と考えてよいのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答頂きまして真にありがとうございます。

>母の胎内にいる期間中は、胎児に権利能力が存在しない~
確かに胎児が出生するまでの期間は権利能力なく、したがって親のなした和解は効力が無いと思いますが、出生した時点で不法行為の時点に遡って権利能力を取得するわけですから、不法行為以降になされた和解は(出生後)有効になると思うのですがどうなのでしょうか?例えば、取得時効では援用後、起算日に遡って効力が発生し、時効期間中に生じた果実は時効取得者に帰属するとあります。つまり時効の援用によって、最初(起算日)から、例えばその土地は時効取得者のものであったということになり、起算日以降(時効期間中)にその土地から生じたものは時効取得者のものであると言う事ですよね。と言うことは、胎児の場合も出生によって遡及的に不法行為時から権利能力が認められるということは、その時点(不法行為時点)から既に生まれており権利能力を持っていたということになり、権利能力があったとみなされる以上、親の和解は有効だと思うのですが、その点がよく分からないのです。

お礼日時:2005/02/04 19:31

○「停止条件を付す」とはある条件が成就するまで、その効力を認ず、成就して初めて有効とする条件です。

成就しなければ当然に無効です。

○第721条損害賠償請求権における胎児の地位、第886条胎児の相続権、第965条受遺者の能力、はいずれも胎児を生まれたものとみなしその権利を認める規定です。

○停止条件説は、「胎児は民法の特例により権利を有するが、出生して初めて具体的に認める」、「胎児が死産であったときにはその権利は初めから生じない」
例:胎児が出生=相続人となる。 胎児が流産・死産=相続人とならない⇒出生という条件で相続人の人数が変化する。

○下記サイトに損害賠償請求権についての事例と判例についての解説があります
http://www.sart.jp/member/mame/taiji.html

参考URL:http://www.sart.jp/member/mame/taiji.html
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