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熱力学の分野で「熱力学第二法則によれば自発的過程では秩序が無秩序に向かう。ここにいう無秩序とはある系がとりうるエネルギー的に等価な場合の数Wと定義される。」という文があったのですが、「エネルギー的に等価」とはどういう意味ですか。

A 回答 (3件)

熱力学:熱や物質の輸送現象やそれに伴う力学的な仕事を、系の


巨視的な性質から取扱う学問。

統計力学:熱力学を古典力学や量子力学の立場から説明する試み、
熱力学と統計力学は体系としては独立している。

質問に引用された文ではこの区別が曖昧です。(・・)で補って
みると
<熱力学の分野で「熱力学第二法則(の統計力学的な解釈)によれ
ば自発的過程では秩序が無秩序に向かう。ここにいう無秩序とは
ある系がとりうるエネルギー的に等価な(状況下での)場合の
数Wと定義される。」>と言換えることができます。


<「エネルギ
的に等価」とはどういう意味ですか。>への回答です。

閉じられた容器に入ったN個の自由粒子の例を考えます。粒子は
自由に運動し、衝突によって速度と方向を変えます。
つまり各粒子のエネルギは時々刻々と変わります。
しかし、粒子全体のエネルギは一定に保たれます。これが
<熱量+運動量が一定>の意味です。より解り易くは「熱量(運動
 量)が一定」かもしれません。

ここで容器をAとBの二つ部屋に分け、その仕切り壁に粒子が自由に
通れる穴を開けておきます。
ここで、N個の粒子をA室とB室に入れる入れ方を考えて見ます。
N個の全てをAに入れても、全てをBに入れても、AとBに均等に入れ
ても、粒子間の斥力等の相互作用が無いので、エネルギ的には変化
せず同じ(等価)です。(斥力がある時には、N個の粒子をAまたは
Bの一方の部屋に集めるには狭い空間内の粒子間の斥力に抗する力
(仕事)を加える必要があります。つまり、エネルギ的に等価では
無くなります。)
AとBの部屋に入る粒子の比率(組合せ数)をエネルギ的に等価な
条件下で考えて見るとAとBに均等に振り分けられた場合の出現確率が
最も大きくなります。

その時の場合の数Wを使って、熱力学に現れるエントロピーSを
  S = klogW
で表した式が統計力学におけるエントロピーの定義式です。
kはこの式を提唱したとされるボルツマンに因むボルツマン定数です。
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熱力学でエントロピー=熱量/温度(K)


統計力学でエントロピー=RlnW
例、断熱過程でのガスの拡散
  中央に仕切りのある断熱された体積2Vの箱がある。それぞれに
理想ガスA1molと理想ガスB1mol が入っている。中央の仕切りを取り除く
前後のエントロピーの差はいくらか。「エネルギー的に等価」とは温度が同じ。
中央の仕切りを取り除く前
Wは体積に比例するので理想ガスA1mol=RlnC1V
理想ガスB1mol=RlnC2V,C1とC2は比例定数。
エントロピー=RlnC1V+RlnC2V・・・①
中央の仕切りを取り除いた後
Wは体積に比例するので理想ガスA1mol=RlnC12V
理想ガスB1mol=RlnC22V
エントロピー=RlnC12V+RlnC22V・・・②
➁-①=2Rln2>0
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熱量+運動量が一定

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