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大将を討ち取れば戦争は終わるのか?

今キングダムという中国歴史系の漫画を見ていてふと思ったのですが、戦争って大将を討ち取れば終わるじゃないですか。例えば、千人将を討ち取ればそこでの戦いは終了。総大将を討ち取れば戦争自体が終結。という場面をキングダム以外の漫画でもよく見る光景なのですが、実際に現実で遠い昔に起こった戦争でも、将を討ち取れば、たとえ周りに敵がいたとしても、反撃されることは無いというルール?掟?暗黙の了解?でもあったのでしょうか?その場合,敵は降伏し捕虜として投降するということなのでしょうか?

いくら敵の大将を討ち取ったとはいえ、周りに残党が残っていたら反撃されちゃうような気もするのですが…。

めちゃめちゃくだらない質問で申し訳ないですが、答えてくださる方がいましたら教えていただきたいです!

A 回答 (4件)

>大将を討ち取れば戦争は終わるのか?



民主主義じゃなければそうです。

>いくら敵の大将を討ち取ったとはいえ、周りに残党が残っていたら反撃されちゃうような気もするのですが…。

大将もそうですが、千人将が打ち取られると敗戦になります。
理由は「ほとんどの兵は指揮官本人を信頼して命令に従っているから」です。なので、千人将がいなくなると従うべき指揮者がいなくなり、統率が取れなくなって敗走するのです。

これが「民主主義じゃなければそうです」と言う意味で、階級社会では指揮官になれる少数の貴族が居て、後は傭兵だったり、貧しい農民を訓練したりと自分達で統率の取れる人達じゃないのです。

なんで傭兵や農民などが自分達で統率が取れないかと言うと「学がないから」で、戦術や敵との交渉術・語学などは貴族だけが学び「俺についてこい」と言う形で軍隊を指揮しているのです。
(中国の場合は必ずしも貴族ではなく、学問を学び出世して将軍にまで登るような農民出身者も居ましたが、いずれにしてもほとんどの人々は学がなく、命令に従うだけでした)

民主主義の場合「俺についてこい」と言う形ではなく、国家が決めた指揮官が軍隊を統率します。なので派遣した指揮官が死んでも、次の指揮官を国家が送り込めるので、ひとつの戦闘で負けても、戦争そのものにはなかなか負けないのです。

総大将レベルになると「国」を持っている人になり、その人が負けるということは「敵国との戦争に負けたこと」になります。総大将レベルだと戦術だけでなく、戦略まで考えていて「この国と戦争するから、あっちの国とは先に講和しておこう」などと考えるいるからです。

民主主義なら大統領が死去してもすぐに副大統領が大統領になりますし、日本でも首相が死ねばすぐに別の人が首相になります。古代でも共和制だったローマは首相(執政官)だった人が任期を終えたら、戦争指揮官になる形を取っていたので、ローマ本国にも現職の総大将が居て、最前線にも政治経験のある総大将がいる、と言う形をとっていたのです。

だから最前線の指揮官が倒れても、本国はすぐに別の指揮官(普通は元執政官)を送り込めたし、もちろん最前線に赴任している士官の中には「今後執政官になれる有能な若手」も居たので、総大将が倒れても兵は「あの若手指揮官がとりあえず指揮をとって、次の指揮官が来るまで持ちこたえよう」という気持ちが持てたのです。

階級制度があり、支配者層の人数が少ないところでは指揮官が倒れると、それに替わる人材がすぐには出てこなかったので、戦争を継続できなくなった、わけです。
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この回答へのお礼

丁寧でわかりやすく回答してくださりありがとうございました!確かに考えてみれば、十分な教育を受けていない農民出身の兵士では、統率できるような者もごく一部しかいなく、大将が倒れてしまえば、指揮が取れず統率することができないというのは納得です。あなたの回答を見た後に戦術についてもいろいろ調べてみましたが、人によって発想の違いや頭の良い作戦が沢山あって、十人十色って感じでほんとに面白いですね。とても納得できる回答をしてくださり、ありがとうございました!

お礼日時:2021/05/23 14:28

勿論、現実はそんなに単純な話ではない。


しかし古代は封建領主の連合体で、それを束ねるのが封建領主と王だ。そして精々、トップに代わる存在としての皇太子がいるかどうかだ。
現代のように、トップの自動的継承順位者が何人も何人もいるわけではない。

そうなると、トップが倒れると指揮命令系統が混乱して統一的な動きが取れなくなる。つまり、現代で云えば司令部が崩壊することになる。だから戦いにおいて軍団のトップが倒されるとほぼ敗北が決定してしまう。王が倒されれば国全体の敗北がほぼ決定してしまう。

残存兵や残存封建領主は、統一的に動けなくなるため、個別に降伏・逃亡するか、徹底抗戦するかの選択を迫られるが、勝者は徹底抗戦する人々だけを掃討する比較的簡単な仕事が残されるだけということになる。

戦いの様相は王や将軍を「司令部」と看做せば古代も現代も変わらない。
勝利は、兵を殲滅するか司令部を殲滅するかだ。兵を殲滅しようとすれば勝ったとしても大損害を受けやすいが、司令部を殲滅すれば軽微な損害で勝利を得やすい。

例えば、第二次世界大戦のドイツ軍の電撃戦は、前線を突破した機甲部隊が小数であっても、前線の敵部隊を置き去りにしてフランス軍の司令部に突進し、指揮命令系統を破壊することで、あれほど素早い勝利を得ることを可能にしている。
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この回答へのお礼

ありがとうございます!とてもわかりやすい説明でした!特に第二次世界大戦のドイツ軍の電撃戦に関して、歴史では習っていましたが、どうしてあんなにも早く勝利することができたのか、今までわからなかったのでそこも含めすごく勉強になりました!ありがとうございました!

お礼日時:2021/05/23 14:24

第二次大戦中、アメリカ大統領のルーズベルトが急逝した折、ヒトラーはこれで アメリカの士気が衰える、と期待したが、そうはいかず、逆にヒトラーが自殺した途端、ドイツは降伏。


結論としては、中国やナチスドイツのような専制国家でなければ、そうはならない。
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この回答へのお礼

ヒトラーを例にした回答とてもわかりやすかったです!大将がいない軍隊がどれ程までに指揮が下がるのか、理解することができました。回答ありがとうございました!

お礼日時:2021/05/23 14:29

士官以外は、事実上傭兵だったり、兵卒は徴用兵ですから、命を懸けて将軍の敵を討つ義理はありません。

もたもたしていると皆殺しですから、とっとと逃げます。
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この回答へのお礼

なるほど、大将が居なくなってしまえば,戦う理由を見失い戦意が喪失するのと一緒だということですね。確かに私でも、勝ち目がないと思ったら速攻で逃げ帰るか、帰っても殺される未来が見えていたら逃げてしまいます。笑
わかりやすい回答ありがとうございました!

お礼日時:2021/05/23 14:30

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