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車のホイールや扇風機の羽の部分など、物が高速回転する時、回転し始めて数秒すると、ゆっくりとしかも逆に回転しているように見えるのは目の錯覚なんだと思いますが、何か科学的に○○現象などと名前が付いているのでしょうか。
昔からの疑問なのですが、教えて下さい。

A 回答 (1件)

お尋ねの現象は「エイリアス(alias=変名、偽名)」の一種です。

エイリアス現象、エイリアス効果などと呼ばれることもあります。ただし「エイリアス」はご質問のような回転における錯視だけを指す用語ではないのでご注意下さい。

円板を用意して1箇所に印を付け、1秒間に9/8回転の割合で右に回すことにします。
この円板を1秒ごとに観察すると下のように見えます。確かに右に回っているように感じられます。

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今度は同じ円板を、1秒間に7/8回転の割合で同じく右に回してみましょう。
同様に1秒ごとに観察してみます。すると・・・

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あら不思議、あたかも左に回っているように見えます。本当は右に回っているのに、です。
これが錯視の正体です。この錯視は対象の観察がとびとび(間歇的)にしか行われないことに起因して生じます。1秒ごとにしか観察しないのであれば、毎秒7/8回転も毎秒15/8回転も、毎秒マイナス1/8回転(逆回り)も全く区別ができません。
エイリアスとは「観測が間歇的にしか行われない時に、回転速度や周波数が実際と異なって見える現象」を指します。上記の錯視はその一例です。

蛍光灯の光は電力の周波数に応じて1秒間に100回または120回の割合で細かく点滅しています。これは対象となる物体を、1/100(あるいは1/120)秒ごとに観察していることに対応します。1/100秒の間に0.99回転の割合で回る物体を蛍光灯の下で観察すると、1/100秒で0.01回転の割合で逆に回転しているように見える、というわけです。また1/100秒の間に200.05回転する物体でも、1/100秒間に0.05回転しかしないように見えます。

下記のページも参考にしてみてください。[1]は上記を視覚的に体感する実験、[2]は用語の解説です。
[1] http://www.aichi-c.ed.jp/contents/rika/koutou/bu …
[2] http://www.nifty.com/webapp/digitalword/word/013 …

参考URL:http://www.aichi-c.ed.jp/contents/rika/koutou/bu …
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
久しぶりに授業を受ける感覚で読ませて頂きました。
大変詳しくまた面白く教えて頂き、感謝します。
長年の?が!になりよかったです。(へぇ~も連発)
更に難解そうな参考URLは追々理解しながら読もうと思います。

お礼日時:2005/02/27 01:15

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