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自己エネルギーの虚部は準粒子の緩和時間を与えますが、一方で緩和時間を求める公式としてはフェルミの黄金律が有名です。
この両者に関係がないようには思えないのですが、なにか関係があったりしますか?(例えば、自己エネルギーの虚部の第ゼロ近似がフェルミの黄金律に相当しているとか)

gooドクター

A 回答 (1件)

こんにちは。



完全な回答はできないのですが、近い分野の研究をしており、興味をもったので、回答させていただきます。結論だけ書くと、緩和時間とフェルミの黄金率は関係があると考えています。

まず、前置きですが、私は、純粋な物理学者ではないので、その辺は悪しからず。グリーン関数は知ってる程度で、自己エネルギーについては、知識がありません。

質問者様がフェルミの黄金率で「緩和時間」を求める、と書いてあったので、言葉の定義も少しちがているようですね。この辺から説明を始めます。

私の技術分野では、二つのサブバンド間のキャリア輸送には、二種類の輸送原理が存在すると考えます。coherent transportとincoherent transportです。incoherent transportはキャリアの散乱現象によっておこるため、その遷移レートのことをscattering timeなどと呼びます。これが、質問者様の分野の緩和時間という言葉に当たりますね。

さて、この二つのサブバンドの間の電子の緩和時間(dephasing time)ですが、ここでもcoherent とincoherentの概念が必要になります。dephasing timeは、coherentな現象から計算されるpure dephasing timeとincoherentな現象から計算されるlife timeから計算されます。

まず、incoherentな成分の方ですが、life timeはサブバンドにおける電子の寿命で、フェルミの黄金率と関係があります。フェルミの黄金率は二つのサブバンド間のincoherentなキャリア輸送における、遷移レート、もしくは、遷移時間を与える式ですね。遷移レートのうち、intra-subband散乱のレート以外のinter-subband散乱のレートを全て足し合わせることで、電子の寿命が計算できます。

次に、coherentな成分のpure dephasing time (純位相緩和時間)ですが、これは、フェルミの黄金率とよく似た式、安藤の定理から計算される量で、incoherentな現象もフェルミの黄金率と同じHamiltonianを用いて計算可能です。

話し始めると長くなるので、この辺で止めますが、以下にpure dephasing time に関する論文のリンクを貼っておきます。

安藤の定理:https://www.semanticscholar.org/paper/Line-Width …
具体的な計算:https://aip.scitation.org/doi/pdf/10.1063/1.1535 …

ご参考まで。
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