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 活性酸素についての本を読んでいると、「酸素分子は原子核2個、その周りに16個の電子が回っている」とあり、これは理解できるのですが、続けて「電子の回る軌道は小型2個、中型5個、大型2個の計9個あり、2個の電子が不対電子になっており不安定な状態となっている」とあり、この部分が理解できません。
 Q1.酸素分子は2組の共有電子対による二重結合をしており不対電子はないはずですが、2個の電子が不対電子になっているとはどいうことなのか?
 Q2.電子の回る軌道は1個の原子核の周りを電子が回っている時にはK殻、L殻、M殻、N殻の電子殻がありますが、分子の場合には小型・中型・大型と変わるのでしょうか?
 高校レベルの教科書を参考にしながら、活性酸素の本を読んでいる社会人です。どうか宜しくお願い致します。

A 回答 (7件)

>>高校レベルの教科書を参考にしながら、活性酸素の本を読んでいる社会人です。

どうか宜しくお願い致します。
それじゃ分からないのは無理もないです。
>>「三重項酸素(O2)は炭素(C)から2個の電子を奪って O2+C→CO2 となる」
これはほとんど「詐欺」のたぐい。
単純なボーア近似のモデルで説明できますが、実際には永遠の研究テーマですので「正しい説明」はありません。(この際言い切っちゃう)大体水素分子だって説明できてないんだから。
だから、以下の解説は単なる「説明」。
さて酸素原子にはK殻(1)に2つの電子、L殻(2)の球対称軌道(2s)に2つの電子、同じくL殻の軸対称かつ面逆対称の∞型した軌道(2p)に4つの電子が入っています。
このうちL殻に入っている6つの電子を使って酸素原子二つが結合し酸素分子を作っています。
この際SATA_YUKI様がおっしゃるように::O=O::になれば幸せなのに、何が悲しいのかそうなりません。
実際には[・:O≡O:・]と[・::O-O::・]が混ざった状態にいます。どちらも酸素原子の周りの電子は7つずつ、オクテット則などクソ食らえとおっしゃっております。
だけどフント則(不対電子が複数ある時はスピンがそろっている(同じ方向を向いている、あるいはみんな+かみんな-かになる)方が安定だ)には従うためスピン数は、電子1個で+1/2か-1/2かなのでこの際そろうと+1(-1側はふつう使わない)になります。スピン多重度はスピン数の2倍足す1という表現になるので多重度3これを三重項状態と呼びます。
ちなみに不対電子が全くないとスピンはゼロなので多重度は1で、ほとんどの分子は一重項。
不対電子を持つラジカルはスピン一個なので二重項。
酸素はそれ自身二つもラジカルを持っていますので「活性酸素」なんて呼ばなくても酸素自身十分活性なのです。ラジカル反応のおかげでアニリンは真っ赤にフェノールは真っ黒に酸化されちゃいます。生物が酸素の中で生き始めたときから酸素との戦いは永遠の課題となりました(ここで恩師受け売りのジョーク「えー、これから酸素の有害性の実験をしますので、教室の右半分の生徒はこの時間が終わるまで息をしないこと」)ミトコンドリアの働きも調べて下さいねー。
酸素は化合物の水素を引き抜いてさらに活性なヒドロペルオキシラジカル(HOO・)になりこれが解離するとスーパーオキシド(スーパーオキサイド)陰イオンラジカル(・OO-)となります。(このあたりになると、留学中のテーマだから力(リキ)はいっちゃう。爆)こいつは体内でスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)で分解され最後は酸素と水になります。うん、活性酸素らしくなってきたぞ。(笑)
>>小型2個、中型5個、大型2個の計9個あり
ほとんど謎解きですね。小型二個は分かりますK殻(1)のこと、結合に関与してない。中型五個は多分[・::O-O::・]の形の結合軌道と非共有原子対、そして大型2個は不対電子が入っている軌道二つではないでしょうか。他の可能性もあるけどこれ以上の解釈は意味なし。分からなければ、追加質問して下さいねー。
<(_ _)>

この回答への補足

詳細なご説明ありがとうございます。そうしますと、実は「酸素分子は2重結合をしてはいない」ということになりますか?
 また、[・::O-O::・]の状態の酸素に電子が2個付くと不対電子がなくなり(共有電子対はありますが)安定しますが、この場合酸素分子は-2の電荷になりますか?
 最後に[・:O≡O:・]は酸素原子の周りに電子が9個になってしまう気がするのですが・・・。
 いくつもすみませんが、宜しくお願い致します。

補足日時:2005/03/04 12:45
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>>炭素はマイナス4価ではなく、プラス4価ですよね


済みません、ねぼけてました。プラス4です。(居直る)
>>またNH3でしたらH原子がそれぞれ電子を1つずつ放出して3個のH(+)となり、N原子が電子を1つずつ受け取ってN(3-)が1個できて、「H(+)H(+)N(3-)H(+)」のイオン結合しているようにも思えるのです。
えーと、ガス状態では塩化水素でさえ共有結合です。水の中にはいると、解離した方が安定になります。アンモニアも気体では共有結合で水中では水素イオンを引きつけてアンモニウムイオンになっています。液体純アンモニアにナトリウム金属を加えると水素を出してナトリウムアミド(NaNH2)になったりします。一方塩化ナトリウムなどは非常にイオン性が高くほとんどガスになれません、沸点1413℃、融点801℃、865℃での蒸気圧1.0mmHg、塩素中でナトリウムを燃やすと固体の塩化ナトリウム粉末を噴き上げます。
物質がイオン性を持つかどうかは成分元素の「電気陰性度」を比較すれば分かりますが、実際にイオン結合かどうかの判断は困難です。特に固体や液体では予見を持って臨んでも無駄なことがしばしばです。
電気陰性度についてやこのあたりの化学の基礎は 大阪教育大学 天王寺高校 岡博昭先生のページを添付しますので見てください。高校一年の授業内容に書いてあります。だけど酸素分子は二重結合になってる。(--;
<(_ _)>

参考URL:http://www.tennoji-h.oku.ed.jp/tennoji/oka/okain …
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この回答へのお礼

過去の投稿を読み返し、復習させていただいておりました。お礼を申し上げさせていただくのが大変遅くなり、誠に申し訳ございませんでした。これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。

お礼日時:2005/12/06 12:04

いろいろ考えたのですが、どうもうまい説明が見つかりません。

その中で見つけたサイトを添付しました。ここの三重項酸素の電子配置の図という並んだ棚に矢印が入っているやつがかなり近そうです。
酸素分子の原子間距離は1.207Å(1オングストロームは0.1nmです)これは窒素分子(三重結合している)の原子間距離1.0977Åよりかなり長く、HN=NHの1.252Åに近く、アセチレン(HC≡CH)の三重結合1.2024Åとほとんど同じです。
これから考えて酸素分子のO-O間が単結合ではありそうにないが、電子配置が書けない、と言う困ったことになります。
ところが添付HPのように不対電子が「反結合軌道」に入っていると考えると分かり易いのです。反結合軌道とはそこに電子が入ると結合を弱めるような軌道で、一般には安定な分子では使われることがないのです。ですが酸素分子から電子を一個取り除いたO2(+)というものの結合距離は1.116Åで「結合が強まっている」(短いと強い)事が分かりますから、不対電子は結合を弱める軌道に入っており、それが減ると結合が強まる、と解釈するとすっきりします。
その結果はまた電子九個のモデル(・):O≡O:(・)今度カッコに入れた電子は「結合を弱める邪魔者」扱いで、オクテット則は守られる。と言う結論になりそうです。
分かり難くて御免なさい。こんな複雑な議論になるとは正直思いませんでした。勉強になりました。
SATA_YUKI様有難う。<(_ _)>

参考URL:http://hobab.fc2web.com/sub4-TiO2.htm
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この回答へのお礼

紹介してくださったサイトがとても参考になりました。ほんとうにありがとうございます。ANo5に補足質問させていただきました。ぜひ、宜しくお願い致します。

お礼日時:2005/03/05 12:33

酸素-酸素環の結合の話は置いておいて、少し纏めないといけないので。

先に追加のご質問の方から、その方が簡単。
>>「三重項酸素(O2)は炭素(C)から2個の電子を奪って O2+C→CO2 となる」
ひどい文章ですね。原子状の炭素なんか普通には存在しません。
>>といことはO2(2-)にC(2+)がイオン結合した結果、CO2になるということですか?
そう解釈する人がいても不思議ではありません。
>>「酸素原子の電子が炭素原子の電子と共有し、つまり酸素分子と炭素原子は互いに4個の電子を共有することで二酸化炭素になる」
それで正しいです。二酸化炭素の構造はご存じのようにO=C=Oですので、真ん中の炭素はマイナス4価と考えて構いません。無機化学です。
さて、
>>H2O分子は見かけ上共有結合なのか、それともイオン結合なのか
水は共有結合です。そして一部だけ電離してH+とOH-になっています。その濃度はモル濃度(mol/L)で[H+]*[OH-]=10^(-14) (かぎカッコはその物質のモル濃度を表します)という小さな値です。添付URLをご覧下さい。純粋な水はかなり良い不導体です。これもイオン性が低いから。ただし水素と酸素では「電気陰性度」という電気を引きつける能力が違うので、分子内で酸素側がマイナスっぽく水素側がプラスっぽくなり「電気双極子」という磁石のNとSの代わりにプラスとマイナスが分子内にある状態でいます。そのためプラスイオンが入ると酸素側が寄って行き、マイナスイオンが入ると水素側が寄って行き、さらに水で隠されたイオンの外側でも水の分極のせいでまだ電場ができるため、イオンは何層もの水の殻を背負っていることになります。これがイオン性の物質が水に良く溶ける理由です。このような性質は水以外にはフッ化水素に強く表れ、アンモニアではほとんど現れません。
ですから水は共有結合でできた「電子の偏った」不良導体だと覚えておいてください。

参考URL:http://www005.upp.so-net.ne.jp/wanatra/4purew.htm

この回答への補足

 H2O以外のCO2やNH3などの結合も見かけ上共有結合なのか、それともイオン結合なのかわかりません。
 CO2でしたらC原子が電子を4つ放出してC(4+)となり、O原子がそれぞれ電子を2つずつ受け取ってO(2-)が2個できて、「O(2-)C(4+)O(2-)」のイオン結合しているようにも思えるのです。またNH3でしたらH原子がそれぞれ電子を1つずつ放出して3個のH(+)となり、N原子が電子を1つずつ受け取ってN(3-)が1個できて、「H(+)H(+)N(3-)H(+)」のイオン結合しているようにも思えるのです。イオン結合と共有結合はどのように区別しているのでしょうか?
 ※ご回答してくださった説明の「二酸化炭素の構造はご存じのようにO=C=Oですので、真ん中の炭素はマイナス4価と考えて構いません。」ということから一層悩んでしまいました。(説明の炭素はマイナス4価ではなく、プラス4価ですよね?)すみません・・・宜しくお願い致します。

補足日時:2005/03/05 12:47
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#3です。

ご指摘ありがとうございます。
>>[・:O≡O:・]は酸素原子の周りに電子が9個になってしまう気がするのですが・・・。
ワハハハハあーん(泣)ご指摘の通りきっちり間違えてます。単結合になっちゃうのかなーという疑問は私にもありまして、三重結合の寄与(量子論化学的な軌道の成分)があれば二重結合になるんじゃないか、と考えたのが運の尽き。
>>「酸素分子は2重結合をしてはいない」ということになりますか?
うーん、マジそう見えますね。ちょっと調べ直してみますので、閉めないで待っていて頂けますか。
>>、[・::O-O::・]の状態の酸素に電子が2個付くと不対電子がなくなり(共有電子対はありますが)安定しますが、この場合酸素分子は-2の電荷になりますか?
なります。O2(2-)は過酸化物イオンです。これも私の守備範囲。過酸化水素が二つの水素を解離させたもので強塩基です。酸化物イオン(O2-)同様水の中では非常に少ししか存在できず、大部分がHOO-イオン(過酸化水素化物イオン???)になってしまいます。

この回答への補足

 何度も回答していただきまして、ありがとうございます。
 先の活性酸素の説明の続きがありまして、「三重項酸素(O2)は炭素(C)から2個の電子を奪って O2+C→CO2 となる」とあります。といことはO2(2-)にC(2+)がイオン結合した結果、CO2になるということですか?
 私はこの本を読むまで「酸素原子の電子が炭素原子の電子と共有し、つまり酸素分子と炭素原子は互いに4個の電子を共有することで二酸化炭素になる」と思っていましたが・・・。
 私にとってはとても良い機会ですので、もう1つ質問させていただければと思います。ぜひ、お願い致します。
共有結合とイオン結合についてです。
 例えば、H2Oは共有結合ですが、見方を変えると水素原子が電子を放出し(水素原子は2個なので、放出される電子も2個)て2個のH+となり、酸素原子が2個の電子を受け取って1個のO2+になり、H+2個とO2+1個のイオン結合にも見えてしまうのですが・・・。H2O分子は見かけ上共有結合なのか、それともイオン結合なのか見分けがつかないのです。
 どうかこの点につきましても、宜しくお願い致します。
 

補足日時:2005/03/04 17:38
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この回答へのお礼

申し訳ございませんが、お礼文で上記補足の訂正をさせていただければと思います。O2+ではなく、O2-の誤りです。本当に申し訳ございませんでした。どうか、回答していただければと思います。宜しくお願い致します。

お礼日時:2005/03/04 18:06

おそらくは高校化学の原子の構造を見ながらしゃべっておられると思います。

原子核の周りにK,L,Mの軌道がある構造です。あれはボーアのモデルって言いまして、実際はうそなんですよ。あんな簡単な軌道ではなく、もっと複雑です。高校レベルではボーアのモデルで矛盾なく説明できるんで使っているだけなんです。さらに推し進めた原子の構造は大学レベルですし、鬼のように難しいです。難関大学(京大東大レベル)では解説つきで試験問題として出てますので難関大学用の参考書であればSP混成軌道という形でのってるはずです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。参考書を探して、見てみたいと思います。

お礼日時:2005/03/04 12:32

活性酸素というのは酸素分子などの電子のペアが崩れた状態のものを言います。

なので、不対電子が出来た状態のものなので、他のものから電子を奪おうとする性質が強く、結果として他のものを酸化させてしまうのです。
http://www.mit-japan.com/ndl/seijyoubunsi/freera …

軌道の小型・中型・大型という表現については、よくわかりません。ごめんなさい。

参考URL:http://www.mit-japan.com/ndl/seijyoubunsi/freera …

この回答への補足

 さらに、文章は続いており、「三重項酸素(O2)は炭素(C)から2個の電子を奪って O2+C→CO2 となる」とあります。
 私はこの本を読むまで「1個の酸素原子が炭素原子から2個の電子を奪い、つまり酸素分子は炭素原子から4個の電子を奪うことで二酸化炭素になる」と思っていたので、この点もまだ理解できていません。宜しくお願い致します。

補足日時:2005/03/04 10:35
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