世の中には、見かけは違っていても、その振る舞いを方程式で表すと、同じ形になることがしばしばあるようです。株価の価値を決定する方程式が熱伝導方程式の一種と同じ形であったり、近年ではブラックホールの表面積がエントロピーや情報量と等価であるという見方であったり。
そこで、同じ(気分のノリの)ようにして、確率論でも、試行の形は異なっているが、確率値が同じ事象は区別しない、同じである、というのはどうでしょうか?
例えば、(表、裏)の文字が3面ずつに書かれた特殊サイコロがあったとすると、この特殊サイコロを振った時、表または裏が出る確率は1/2になるでしょう。これは、コイントスで表または裏が出る確率と同じだから、特殊サイコロとコインは同じとみなすのです。これを認めたうえで、以下の思考実験を考えてみます。
コイントスを490回行い、そこから10回特殊サイコロを振って、またコイントスを500回行うとする。ここで、特殊サイコロが10回とも表を出したとします。確率値を評価すると、値は1/1024となりますが、サイコロ振りの区間だけを切り取って考えれば、10回振っただけでこの事象が起こったことになり、珍しいことだと思われるでしょう。確かに確率値は変わりませんが、分母の試行総数が小さければ、分子の特定の事象が起こる数も小さいものになってしまいますから。
ここで、特殊サイコロとコインを同じとする立場からすれば、コイントスは990回やっており、特殊サイコロと同じとみなすのだから、結局、特殊サイコロを1000回振っていることと同じになる。そうなると、分母の試行総数が大きい数になるため、分子の特定事象数も大きくなり、さほど珍しいとは言えない。(1/1000の確率の事象も試行総数を1000回やれば、起こっても稀有のこととは言えないということ)
このような考えは妥当と思われますか?それとも、いくら特殊とはいえ、サイコロはサイコロ、コインはコイン、区別せねばならないということになるでしょうか?
A 回答 (5件)
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No.4
- 回答日時:
> X、Yとも確率論上、区別しないとすると、
> たとえXが1個しかない場合でも、Yが100個あれば、X が101個あるとしてよい
> となるのかということです。
意味不明。 「確率論上、区別しない」とは何のことだろう?
サイコロを振って 1 の目が出るという事象を X、
6 の目が出るという事象を Y とすると、Px = Py = 1/6 だが、
サイコロを 200 回振って 1 の目が 1 回、
6 の目が 100 回出たとしても、1 の目が 101 回出たことにはならない。
1 または 6 の目が 101 回出たとは言えるけども。
何が言いたいの?
No.3
- 回答日時:
> ダイスに変換して考えることができる事象が結構あるということなのでしょうか?
有限集合上の一様分布を「ダイス」と呼ぶなら、そうです。
ダイスとして実装するためには、n面ダイスに対応する
正n面体が必要かもしれませんが...
%ダイスなども市販されてるところを見ると、何でもいいのかもしれません。
No.1
- 回答日時:
質問者さんは、「確率論」と「人間にとっての価値感」を混在させて考えているようですね。
たとえば、
「サイコロを3回振って、3回とも1の目が出る確率」
「当たる確率が 1/6 のくじで、3回続けて当たりを引く確率」
といった感じ。
「当たりのくじ」とか「サイコロの1の目」という着目のしかたが「人間にとっての価値感」ということです。
たとえば
「サイコロを3回振って、1回目に「3」、2回目に「5」、3回目に「6」の目が出る確率」
も、
「サイコロを3回振って、3回とも1の目が出る確率」
と同じ確率です。さらにいえば
「サイコロを3回振って、1回目に「4」、2回目に「1」、3回目に「4」の目が出る確率」
も同じです。
たまたま「1の目」に着目したり、「当たり」に着目して、それが「価値のあるもの」と考えるので、「それが続いて起こるのは珍しいことだ」と思い込んでしまいますが、実は「どんな目の組合せ」であっても、その組合せが起こるのは「珍しいこと」なのです。
その「着目していない珍しいこと」を「価値のないもの」としてひとまとめにしてしまうので、「価値のあることが起こるのは珍しい」ということになるのです。
違う例でいえば、ある人の結婚相手の生年月日が何月何日であろうと、その確率はそれぞれ 1/365 です(うるう年は考えません)。
その中の1つが、「自分の誕生日と同じ日」なのですが、「誕生日が同じ相手と結婚する」というと極めて珍しい気がします。
でもそれは相手の生年月日が「1月1日」や「12月25日」であるのと、確率は同じです。
たまたま自分の「誕生日」と「誕生日以外」に分けたことによる「珍しさ」です。
(これからすると、世の中の夫婦の365組に1組は同じ生年月日どうしということになります。子供の生年月日まで含めると、「家族内に同じ誕生日の人がいる」という家族は結構多いはずです)
分かりますか?
質問者さんの議論は、何を「価値のあること」にするか、という価値観・着目点の問題だ、ということです。
着目していない「価値のないもの」も、個別の事象の組合せはそれぞれが同じ確率で起こる「珍しいこと」なのです。
それを「何に着目して切り出すか」「何に着目して価値の有無を分けるか」ということです。
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では、ダイスに変換して考えることができる事象が結構あるということなのでしょうか?また、何面ダイスであろうと、それらはダイスとしてひとくくりにして、つまり、単にダイスを振ったということにして、確率を計算してよいということなのでしょうか?
N0.2の回答に対する補足の補足質問です。疑問に思っていることは、ある事象Xの確率がPxで、またある事象Yの確率がPy であるとするとき、Px=Pyならば、X、Yとも確率論上、区別しないとすると、たとえXが1個しかない場合でも、Yが100個あれば、X が101個あるとしてよいとなるのかということです。
確かにご指摘の通り。後で意味不明のことを言っていると気づきました。確率Pで起こる事象を含む試行が何種類かあっても、そのPが同じ値であれば、どんな事象であるかは区別しない、という意味です。まだうまく説明できていないと思いますので、いささか極端ではありますが、このような例で言いたいことがわかるでしょうか?
ここに1年以内に100万分の1の確率で崩壊する放射性物質があるとします。また、ある火山が1年以内にやはり、100万分の1の確率で噴火するとします。つまり、二つの事象は確率の値としては同じで、確率論上、二つを区別しないという立場をとるとする。
ここで放射性物質が100万個あれば、そのうちの1個は1年以内に崩壊すると期待できる。しかし、これは、火山が100万個あるということと(この場合の仮定では)同値であるから、火山が1個しかないとしても1年以内に噴火しても、稀有とは言えない、という推定です。