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株式会社の従業員は定款閲覧できますか、できないなら理由はなんですか?

持分会社では定款を据え置き、閲覧に供すべき旨の規定がないですが、債権者も定款閲覧できますか?
又規定がないのに閲覧できる理由はなんですか?

A 回答 (2件)

株式会社の定款を従業員が閲覧できるか?は、


33条にいう、「債権者」の範囲に関する解釈問題であり、労働契約に基づく債権者ということはできるが、同条の債権者は取引先債権者に限るとする見解が有力に主張されている。

持分会社の定款は、持分会社の内部関係を規律するものであり、持分会社の内部関係については民法の組合に関する規律が妥当する(立案担当者)ことからすると、民法上の組合契約の契約条項を外部に開示するかどうかという私法上の規律に則して判定されることとなります。ので、会社法に規定がない。債権者等会社外部に公開すべき事項は、登記事項として規定されているので、登記事項以外には外部開示は必要がないというのが、会社法のスタンスです。
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株式会社の従業員には,当該株式会社の定款の閲覧権原はありません。


理由は至極簡単。会社法に,それを許容する規定がないから(会社法31条2項)。規定がない以上,従業員にはその権利はなく,また会社にもそれに応じる義務はないということです。

そこを敢えて踏み込むなら,従業員は会社の指揮監督を受ける地位にあり,会社と対等の,会社に,その権限においてモノを言える立場にないからでしょうか。
株主は会社の所有者として,会社の基本的規則である会社定款の内容を知る権利があります。
会社債権者は,たとえば会社法53条2項の責任追及を発起人に対してしたいと思っても,登記簿には発起人の表示がありません。定款でしかわからないことなので,定款の内容を知る権利があると言えます。
でも従業員にはそのような権利はありません。雇用契約に従い,労働力を提供するだけです。

持分会社については,会社法31条2項が準用されていません。
会社の所有者である社員にも,会社債権者にも定款の閲覧権原はないことになります。

持分会社の持分は,株式のようにその流通の円滑化を特に図る必要がないものとして,会社法上,定款の内容を熟知しないで社員となる者を保護するための格別の規定が設けられていません。持分会社はその性質上,一般人から広く出資者を募ることがないので,株式の引き受けに適用される消費者契約法7条2項の特則もありません。特に無限責任社員は株主とは異なり,会社債権者に対して無限責任を負います。会社といってもその実体はほぼ個人商人と一緒,大衆から資本を募るけど経営自体は経営陣である取締役が担う株式会社(それが株式会社という会社形態の基本思想)であれば,その会社の基本規定である定款を細かく規定して株主の保護を図るべきだけど,所有と経営が分離しているわけではない持分会社にまでその思想を持ち込む必要はないという考えが根底にあるのかもしれません。

で,会社債権者についても同様で,そもそも持分会社の定款なんて必要最低限の事項しか記載していなかったりするので,公示されている登記さえ確認すれば足りるように思われます(退社した社員であっても,その登記をする前に生じた債務については弁済責任を負うという会社法612条1項があったりする)。立法担当者にそこまで読まれていたのかと思うとちょっと悔しい気もしないでもないですが,でも立法担当者が実態を見てそう決めているのであれば,なんだか誇らしくもあるじゃないですか。
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この回答へのお礼

分かりやすく、たくさんの情報をありがとうございました。
感謝します(^O^)/

お礼日時:2021/12/15 06:31

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