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以下ではすべて定常的な場合の話です。
量子力学の期待値についてですが、ある物理量Aの波動関数φをもちいて
∫φ*Aφdxdydzと表されますよね。
スピンも考慮すると波動関数はφ(x,y,z,σ)=φ+(x,y,z)α(σ)+φ-(x,y,z)β(σ)、ベクトル表記で書くと(φ+,φ-)とあらわせるので
<A>=∫∫φ*Aφdxdydz dσ=∫(φ+,φ-)†A(φ+,φ-)dxdydzとなりますよね。
(†は共役かつ転置を表します)

以上を踏まえて2つ質問があります。

量子力学の問題でスピン1/2の状態を考え、ベクトルn=(sinθcosΦ,sinθsinΦ,cosθ)、σをパウリ行列として
n・σを行列表示にしてその固有値と固有ベクトルを求めることで前述のφ+,φ-を求めていました。結果としては固有ベクトル=(φ+,φ-)となっていたのですが、どうしてn・σの固有ベクトルが(φ+,φ-)となるのでしょうか。

さらに<σ>を求めるという問題では前述のとおりでとくと,n・σの固有ベクトル(=χとします)をつかって、
<σ>=∫χ†σχ dxdydz
になるはずと思ったのですが答えは
<σ>=χ†σχ
でした・
これはなぜでしょうか。そういう表記もあるのでしょうか。

質問者からの補足コメント

  • うーん・・・

    質問文の前半にかいているとおり、私はφ+がスピン上向きの軌道関数で、φ-がスピン下向きの軌道関数として定義しています。
    私の疑問は
    なぜスピンの上向きの軌道関数とスピン下向きの軌道関数によってできたベクトルがn・σの固有ベクトルと一致するのかということです。
    つまり、波動関数をスピン関数で展開したときの係数(軌道関数)がなぜn・σの固有ベクトルをもとめるこてでもとまるのかがわからないのです。

    No.1の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2022/01/24 11:37

A 回答 (3件)

一応、軌道部分の波動関数を考えてはいけないと言ってるのではありませんからね。

軌道の自由度の分だけ式を煩雑にするだけなので、わざわざそんな事を考えてるの?くらいの話です。

> 単位球面上の座標を導入していたからです。極座標で方向ベクトルとσの内積をとる意味がわかりません。

量子論云々とは関係ない部分ですが、極座標なんて考えてません。nの各成分は直交座標のものです。

例えば2次元平面上の単位ベクトルnは
nx^2+ny^2=1を満たすnx,nyを用いてn=(nx,ny) と表す事ができます。別にこういう表し方でもいいのだけど、
曲線上の点を2つの変数で表すとnx^2+ny^2=1のような拘束条件がついてまわります。
何らかの方法で、この式が必ず満たされるようにしてやれば、拘束条件を忘れて良くなります。
n=(a/√(a^2+b^2),b/√(a^2+b^2))
n=(nx,±√(1-nx^2))
n=(cosθ,sinθ)
など無数にあります。何を使っても良いのですが
最後の式だと使えばθという変数とベクトルnの向きの対応がわかりやすくて使いたくなる気持ちはわかるのでは。というかきっと似たような事を考えた事はきっとあるのでは?

極座標を念頭この形にしているのは確かでしょうが、極座標への変換をしたのとは違いますよね。同様の事を3次元で考えたのがご質問のnです。


> どういう状況を想定しているのかイメージできないのです。

ベクトルAに対して、n・Aは幾何学的にはAのn方向の成分を表します。
なので求めているのはσというベクトルのn方向の成分の固有ベクトルです。

こういうのは一度自分で手を動かしてみると良いと思うので、計算する気があれば
①n=(0,0,1)の場合の固有値固有ベクトル
②n=(0,0,-1)の場合の固有値固有ベクトル
③n=(1,0,0)の場合の固有値固有ベクトル
④n=(0,1,0)の場合の固有値固有ベクトル
⑤余力があれば一般の場合の固有値固有ベクトル
について、
n・σがどうなるのか(σx,σy,σzを使ってどうかけるか)
σxの期待値
σyの期待値
σzの期待値
を計算し、
(σxの期待値,σyの期待値,σzの期待値)というベクトルとnを比較してみて下さい。(正確にはn・σの固有値をかけたものと比較するのが良いです)
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>私はφ+がスピン上向きの軌道関数で、φ-がスピン下向きの軌道関数として定義しています。


貴方の言う上向き/下向きが+z/-zの向きの意味であるとすると、
例えばn=(0,0,1)の時にはn・σ=σzの固有ベクトルは(φ+,0)と(0,φ-)であって、(φ+,φ-)は固有ベクトルではありません。
固有ベクトルは当然nに依存するし、少なくとも2つはあるはずです(そのうちの一方にだけ着目している可能性も十分ありますが)

全体として整合性が取れそうだと思ったのが、#1に書いたような文脈の場合かなと思ったのですがそうでないのなら、きっと実際に書いてある内容と貴方の受け取り方が違うのでは?
スピンの固有ベクトルしか考えてないのにわざわざ軌道部分まで考慮に入れていたり、仮に考えるにしてもφ+とφ-という風に軌道部分が異なる事を考ていたりする点はちょっと不自然です。
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この回答へのお礼

ただいま量子力学の勉強中でして、なかなか慣れなくておかしな解釈をしているかもしれません。たしかに、この場合は軌道を考えていないという問題設定に思われるので軌道関数を設定するのはおかしいですよね。
ただ、そう勘違いしてしまったのは単位球面上の座標を導入していたからです。極座標で方向ベクトルとσの内積をとる意味がわかりません。
どういう状況を想定しているのかイメージできないのです。

お礼日時:2022/01/26 03:08

> n・σを行列表示にしてその固有値と固有ベクトルを求めることで前述のφ+,φ-を求めていました。

結果としては固有ベクトル=(φ+,φ-)となっていたのですが、

うーん、固有ベクトルを(φ+,φ-)とおいた上でφ+とφ-を求めて、その結果を(φ+,φ-)に代入しているという話?

お書きの事を文字通りに読むと「φ+とφ-を求めた結果が(φ+,φ-)となっていた」と言ってるようにしか読めませんが、もしそう言ってるのだとすれば具体的になんとかいてあったのかもう少し詳しく書いた方が良いかと。
この回答への補足あり
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