No.1ベストアンサー
- 回答日時:
これだけの質問文ではなんのことかよくわかりませんが、遊牧民や狩猟民は「裁きを下す天」をイメージしやすいと思います。
一方、農耕民は「庇護してくれる神」をイメージしやすいと思います。
これは、農耕民族は天候や水に恵まれれば確実な収穫が得られるのに対し、遊牧民や狩猟民は自発的判断によるところが大きく、つまりは「バクチ要素が高い」と言えるのではないでしょうか。
何しろ日本は縄文時代から今まで、基本的には計画経済です。豊作を100として、いかに神々を鎮め100に近い収穫を得るかに主眼が据えられます。
このため極端な「ことなかれ主義」が発達します。触らぬ神に祟りなしです。
しかし遊牧民や狩猟民ではこんな悠長なことはしていられません。毎日のように「右に行くか左に行くか」の判断をリーダーは迫られ、リーダーは天の加護を求めることになります。
早速の御回答ありがとうございます。
<遊牧民や狩猟民は「裁きを下す天」>ですね。生きる際に、<「バクチ要素が高い」>ですね。判断を誤ったら、一族は全滅ですね。
一方、<農耕民は「庇護してくれる神」>。<いかに神々を鎮め100に近い収穫を得るか>になりますね。<極端な「ことなかれ主義」が発達します。触らぬ神に祟りなし>になるのですね。
対称的ですね。
No.2
- 回答日時:
1. お説のように思います。
2. ちょっと長いですが さいしょに遊牧民の特徴を江上波夫の説によって捉えたいと思います。
▲ (江上波夫:遊牧民と農耕民とについて) ~~~~~
3. 牧畜・騎馬民族の特徴は 自分たち人間は労働するものではないという考え方です。働くのは牛馬や農耕民の仕事でね。自分たちはその上に立って支配する。軍事を司り 学問し 政治をする。
4. 牛馬と言えば もともと彼らはたいへんな発見をしている。羊 山羊
牛と馬 これだけ飼って世界を横行することを考えた。何もない所へ行っても これだけで全部間に合う。食べる方は乳と乳製品で十分 毛と毛皮で 服も夜具もテントもできる。それ自身が生きた缶詰です。
5. 鞭ひとつで草のある所 水のある所へかついでいってくれ かってに子供も産んでくれる。あとは寝ていればみんな事足りる。人間よりよっぽど頭がいいですよ。
6. 彼らはやがて牛馬の代わりに機械を働かせるようになる。あるいは植民地の人々を働かせる。それが帝国主義となり 産業革命となり いわゆる近代文明を生んだ。
7. いっぽう農耕民族は人間は労働するものだという考え方なんですね。ここのところが牧畜・騎馬民族との大きな違いです。
8. 農耕民族からみれば 牧畜・騎馬民族には文化がない 彼らは野蛮人だというのですが 文化の型が違うのです。
9. 牧畜民は個人主義で 自由で 民主的です。文化は農耕民族の創出したものを摂取すればよい と考えている。
10. 実際にいろいろな文明を融合して普遍性のある世界的な文明をつくってきたのは農耕民族ぢゃなく 牧畜民なんです。
11. ヨーロッパでは 地中海世界ではなくてゲルマンが牧民なのです。そういう意味で 世界史における牧民の役割を明らかにするのが私のテーマになっちゃったんです。
(江上波夫(著者代表):『天城シンポジウム 日本人とは何か――民族の起源を求めて――』 1980 pp.16-17 )
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
12. どうでしょう。単純にこの説によるとすれば 遊牧民にとってはタテの関係が 人間や社会の成り立ちの基軸であるように受け取れます。
13. 農耕民のばあいは 仕事が好きで 働く者どうしの仲間としてそのヨコの関係が 大事であるのではないか。
14. 遊牧民が農耕民を 社会の成り立ちとして 早く言えば従えるようになり そこではニ階建ての構造を採るようになると見ますが その問題はいま別とします。
15. すなわち ご質問に立ち返り 広い意味での《かみ》を両民族はそれぞれどのように捉え抱くようになったかです。
16. ニ階建て構造(つまり いわゆる国家)になってから 農耕民が 言わば一階の住民として 二階の統治者層を頂き そのときこの支配者の抱く神を自分たちも持つようになったことは 省きます。
17. ということは 遊牧民は あくまで《いかなる者の下にもまた他のいかなる神の下にも立つまいという信念》を持つと考えられ これが:
★ 遊牧民族が天(skyでなく)を発見し
☆ という事態とつながっているのではないでしょうか。つねに頂上を目指すといった思惟および行動の形式を帯びていると。
18. 農耕民の神は けっきょく自然崇拝だと思われます。そして人工的なものでも その道具が長い年月を経ると《自然》の世界に移り自然界と同じように精霊が宿るとあたかも信じられ これは ツクモガミ(付喪神・九十九神)として生活の中に活きていた。
・・・
早速の御回答ありがとうございます。
誤解をものともせずに書きます。
<遊牧民は あくまで《いかなる者の下にもまた他のいかなる神の下にも立つまいという信念》を持つと考えられ これが:
★ 遊牧民族が天(skyでなく)を発見し
☆ という事態とつながっているのではないでしょうか。つねに頂上を目指すといった思惟および行動の形式を帯びている>ですね。
彼らは、頂上その上の天(sky)を目指し、天(skyでなく)を求めていたのですね。厳しき天を。
一方、農耕民は、<この支配者の抱く神を自分たちも持つようになった>のですね。優しき・地上に近き神を。
No.3
- 回答日時:
蛇足ですが。
★ (№2お礼欄)
・・・
彼らは、頂上その上の天(sky)を目指し、天(skyでなく)を求めていたのですね。厳しき天を。
一方、農耕民は、<この支配者の抱く神を自分たちも持つようになった>のですね。優しき・地上に近き神を。
☆ あくまで中立・中性の立ち場で言うのですが やや詳しくは 次のようではないかと。:
・ 遊牧民の元々の神:
頂上の上の頂上・天の上の天・唯一絶対神
・ 農耕民の神:
自然即神;人工物にも自然神の霊性を見る;
人びとの存在をも神の(普遍神の)分身だと見なしたかも
知れない
稀れ人(外つ国のお客さま)は あたかも神であった
おもてなし文化
・ ニ階建て構造の国家になった社会では やや変則的な神のかたちが出来た。:
(総じて言って 遊牧民タイプが統治層の二階に上がった。
一階には 農耕民タイプ)
唯一絶対神のもとに その地上における代理人が出来た。
⇒ 法王;現人神
したがって例えば外国人は 支配者層にとっては仮想敵で
ありうるので 一階の住民もそのお二階さんと同じように
警戒するようになる
★ 優しき・地上に近き神
☆ は 人びとのあいだで死んだ。人びとは心がすさぶよ
うになったかも
・・・
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