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「もんじゅ」や「常陽」がちゃんと動けば、日本は速やかに核武装できる可能性が高まるんですか?

A 回答 (4件)

「常陽」は「高速増殖炉」の「実験炉」、「もんじゅ」はそれを少しスケールアップした「原型炉」(実用化のひな型)でした。



技術というものは、実験室でうまくいったからといって、すぐに実用化・産業化できるわけではなく、原子力にせよ宇宙開発にせよ、ステップ・バイ・ステップに規模を大きくしながら技術、品質、コストなどを確認・検証するとともに、新たに顕在化する問題点を解決しながら中・長期計画のもとに進めていく必要があります。
そのプロセスを経るには膨大な時間と先行投資が必要です。
「高速増殖炉」の場合には、「実用化のひな型」の段階で挫折していますから、実用化への道はまだまだです。

同じように、三菱のジェット旅客機も「実用化のひな型」の段階で足踏みしていますね。
核融合なんて、まだ「実験室」のレベルを出ていません。今進めている ITER が「ちょっと大きめの実験施設」です。

中長期的な視野よりも「目先の経済」を優先する風潮から、「高速増殖炉」はコストとリスクが大きいため破棄されてしまいましたが、それに代わる「エネルギーの中長期計画」が出てきません。
既存の原発に眠る「使用済核燃料」なんて、「高速増殖炉」が使えれば「純国産エネルギー源」なんですけどね。
「核融合」は、おそらくあと100年、間違いなく50年以上はかかります。
(福島の廃炉が、「廃炉40年」といわれながらほとんど何も進展せずに既に10年を過ごしてしまったように)

ということで、ご質問への回答は

(1)「常陽」や「もんじゅ」が稼働していても、すぐにエネルギー問題が解決するわけではない。ただし、もう少し時間とコストをかければ可能性はある。
(「核融合」などに比べれば実現可能時期は近い)

(2)「常陽」や「もんじゅ」があったからといって、それは「核武装」とは何の関係もない。
 核武装という意味では、すでに「使用済核燃料」の中に大量のプルトニウムが蓄積されている。また「再処理済み」のプルトニウムも存在する。
 ただし、上の「原子力」や「宇宙開発」と同じで、核爆弾を作るにもステップ・バイ・ステップの「確認、検証作業」を積み重ねていく必要があり、そのためには北朝鮮などのように何段階かの「核実験」が不可欠。すぐに完成品が作れるほど甘い技術ではない。
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この回答へのお礼

大変詳しく教えていただき、みなさん、ありがとうございました!

お礼日時:2022/09/05 10:49

高速増殖炉と核爆弾ではプルトニウムの純度が2桁ぐらい違います。

そのためには再処理向上が必要ですが日本は六ヶ所村に増殖炉用燃料のための工場を作り始めましたが30年経ってもトラブル続きでまだ稼働できていません。こんな技術レベルなのでやり始めても10年はかかります。また火薬による精密な爆縮も必要ですが日本の技術では長崎に落とされた程度の大きさになってしまい使い物になりません。
そもそも日本が核武装しても倍返しどころではない数が戻ってくるので国外では使えません。
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もんじゅって高速増殖炉ですからね。


でも結局失敗しましたから、今の日本の技術では無理なのでしょう。
というより世界で増殖炉を実用化させた国はありません。

それにでも増殖炉でなくても通常の原子炉でプルトニウムは副産物としてでてきます。
このプルトニウムを濃縮すれば、プルトニウム原爆は比較的簡単に製造可能です。

ただ、日本はアメリカの事実上の属国なんですよ。
在留米軍は首都の上空に大規模な訓練空域(横田空域)をもっています。
ここは自由に民間航空機が飛行することができません。
首都の上空が外国軍隊の訓練区域になってるって日本ぐらいですよ。

そんな状態ではアメリカが日本の核武装を許さないでしょう。
「核共有」などと自民党の一部や維新の会が主張していますが、これって事実上のアメリカの核持ち込み以外のなにものでもありません。
「「もんじゅ」や「常陽」がちゃんと動けば、」の回答画像2
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核武装したいと思っている人は多くないと思うので、核武装はしないでしょうね。



可能性が高まるか高まらないかといえば、高まるとは思います。
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