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何年も前の話ですが、台湾で日本人女性が自殺したニュースがありました。ニュースの概要は以下のようなものです。

その日本人女性は、台湾男性と結婚し、不慣れな台湾にやってきて、マンションで暮らしていました。夫婦には4歳の女の子がいました。ある日、台湾の義父母が孫(日本人女性にとっては姪)を連れて夫婦のマンションにやってきました。子どもと姪が遊んでいましたが、姪が6階から地面に落下し、重傷を負いました。落下音をきいた女性が、ぎこちない中国語で義母を呼び、義母は救命のために孫を病院に送りました。不安になり、自責の念にかられた女性は、姪の知らせを待つ事もなく、4歳の女の子を抱いて、飛び降り、自殺しました。女性と女の子の2人は死亡、姪1人が重傷という結果です。

で、質問は「なぜその女性は自殺したのか?」です。(ニュースだから詳しい情報はないし、本人が死んでしまった以上、わかるはずもない、といえばそうなのですが。)ある台湾人は、日本人には切腹とか、死をもって責任をとるという文化がある、という指摘をしており、今回はそれと同じではないか?と言っているのですが。日本人だから、こういう選択をすることになったのだろうか?私は、単にこの女性がパニクっていただけだと思うので、別に日本文化云々は関係ないように思いますが。この死の選択に対する、うまい解釈はできるでしょうか?(適切なカテゴリがわからなかったので、心理学にしましたが、別に心理学的な解釈ではなくていいです。いろんな視点があると思うので、教えてください。)

A 回答 (4件)

 結論から言いますと,自殺の本当の理由は自殺した本人にしか分かりませんし,もし自殺された方が心の病気であった場合には,病気が原因であるとも言えるでしょう。

つまり「分からない」としか言えません。
 
 個々の分析は難しいのですが,概ね
1)日本人の自殺は自罰的であること
2)自殺者に同情的傾向があること
3)死ねば罪があがなわれる(死ぬことで自分の犯した過ちを許してもらえる)

 と,上記のような傾向もあるようです(榎本,1999)。キリスト教圏では,自殺は「罪」であり,自殺者は批判的な目で見られます。こうした傾向については,下記の文献の中でも日本人の自殺傾向の特徴について説明されています。ご参考にしてみてはいかがでしょうか?

榎本博明 1996 「自殺:生きる力を高めるために」 サイエンス社 1350+税 p.164-173.

 ただし,キリスト教徒は自殺しないかといえば,そうでもなく結構,自殺しています。特にプロテスタントは,カトリック信者よりも自殺率が高いようです(下記文献より)。

 秋山聡平・斎藤友紀雄(編)2002 「自殺問題Q&A:自殺予防のために」 至文堂 2400円+税
 

補足ですが,私が,大学院博士課程の学生時代,指導教授の一人が精神科医でした。この教授は精神鑑定などでもかなり著名な教授だったのですが,この教授に,「自殺者の自殺の理由」について尋ねたことがあります。その時の教授も「自殺の本当の原因なんて,分からんものだよ」と仰っていました。我々残された者は,自殺の原因について,「借金が原因だ」「いじめが原因だ」などと,いろいろと考えたくなるのでしょうが,本当の所は誰にも分からないのかも知れませんね。
 
 私自身,今,考えても,自殺の原因というものは,一つの原因と限定できるものではなく,いくつかの要因が重なり合って,不幸にも自殺という最終手段を選んでしまうのではないかと思います。 
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私も皆さん、特に#1の方と同意見です。



本題とは、ややズレるかもしれませんが、以前に、英語によるインターネットフォーラムで「日本人は、なぜそんなに自殺をするの?」と質問している外国人がいたのですが、「他の国の人も大勢自殺しているし、自殺の名所や、自殺の連鎖反応はどこの国にもある」という反論が各国の人から寄せられていました。

確かに、キリスト教では重い罪である自殺が、仏教では場合によって許されてはいますが、現代において自殺する人の大半は信仰がなんであれ、ただ死にたいから死ぬんだと思いますよ。残念ではありますが。
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初めまして。


痛ましいことですね。
この間も当サイトのどこかで「バイクのチェーンが外れたからと自殺した」人がいる、というのを見かけて仰天しましたが、よくよく考えたら自殺の直前に起きた事というのは実はキッカケ、引きがねなのであって、そこに至るまでには、もうすでに、いろんな要因が重なり合っていたのではないかと考えます。

もちろん何か一つの要因が当該個人の心理にどのような影響を及ぼすかは個人差があり、実際ある人にとっては自力で整理できても、ある人は混乱の種のままでしかない、ということも、ままあると思います。
パニックになりやすい性向の人もいるでしょうし摩擦や逆境に対して脆弱な性向の人もいる。
こうした傾向の強いタイプですと、ここに挙げられた女性のように外国人と結婚し言葉が通じにくい慣れない異国という環境のなか幼い子どもさんを抱えて普通の状態よりは強いストレスがかかっていたであろうことは想像に難くありません。そこへさして大変な事件が起きてしまった、しかも自分の家で。

恐らく日常の端々で不安を積み重ねながらの生活で気持の弱りがあったために取り越し苦労と言うか悲観的な気分に陥りがちになっていたところへ義父母たちの大切な孫が取り返しのつかないことになった、場所が場所だけに自分は責められる立場にあるのではないか、しかし、それに対して言い訳しようにも言葉がおぼつかない、等々いちどきに、いろんな悲観的な想いが押し寄せてきて持ちこたえきれなくなったのではないでしょうか。

子どもさんを道連れにして・・・というのも、ある意味、日本人的母子関係を感じさせはしますが、こうした面でも、厳しい見方をすれば、精神的思考的甘さが感じられなくもありません。

突発的な悲劇で、とどめを刺される前に積もった疲れや不安を緩和する機会に恵まれていたなら・・・と大変残念に思いました。
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回答になってないかもしれませんが、似たような話をどこかの国で聞きました。

留学中の女性が、自宅で警察から事情聴取をされている最中に窓から飛び降りたそうです。その女性は潔白だったのですが、メディアは「犯人だったから」自殺したと駆り立てました。日本人側からは、「疑われた」ことがショックだったのだろうという声がありましたが、その意見は海外ではどうしても理解されなかったようです。

 今回の件は、もちろん本人でないとなんとも言えませんが、親元を離れ、言葉も分からず、心細い中での事件はすごくショックが大きいものだと思います。私も留学当初は友人もできず、言葉も分からず、風邪で寝込んだぐらいでも、だれも看病してくれない、自分は一人だと泣いてしまいました。

ただ、日本人的といえるのは、4歳の女の子を抱いてというところだと思います。心中は欧米ではめずらしいようです。親と子は独立した人間だから、自分はダメでも子供は大丈夫と考える欧米に対して、日本では親は子を自分と同じような存在とし、自分がいなくなると残された子がかわいそうと考える傾向にあるのではないか、と聞いたことがあります。
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