これは<量子力学演習>(しょうか房、小出昭一郎著)のP62の<3.22>に載っている問題です。
s状態(l=0)水素原子の波動関数をΨn=Rn(r)=Un(r)/rとし、Unに対するシュレーディンガー方程式を求めると、
{-(h^2/2m)d^2/dr^2-e^2/4πεr}Un=EnUnとなります。
ここで波動関数の有界性より、∫|Ψn|^2dv ∝ ∫|Un|^2dr = 有界とならねばなりません。そこまではわかるんですが、そのあとに
Enが飛び飛びの値をとるためにはなぜかr=0近傍でU(0)=0とならねばならないと書いてあるんですがこれは何処から出てきたんでしょうか?

A 回答 (2件)

量子力学では、正規条件||ψ||=1を満たすことが要求されているのであって、波動関数の値が無限大なってはいけないということはありません。

実際、相対論的量子力学ではr->0で波動関数が無限大の解がゆるされます。この問題はパウリによって議論されており、ハミルトニアンのエルミート性を使います。

動径関数の一般解は
  R(r)=a_1r^L{1+F1(r)}+a_2r^(-(L+1)){1+F2(r)}
とかけます。L>0の場合は波動関数の正規性からa_2=0が得られますが、L=0の場合はa_2がゼロでなくともr=0の近傍で積分は発散せず正規性からはa_2=0が結論されません。L=0の時は、ハミルトニアンHのエルミート性からa_2=0が出てきます。HがエルミートであればHの固有状態ψに対して、任意の状態φに対して
  (Hφ,ψ)=(φ,Hψ)
が成り立ちます。これから少し議論を要しますが結論として、r->0でψが満たすべき条件として
  lim r^2dψ/dr=0 ( r->0)
が得られます。これに一般解を代入するとa_2=0が導かれます。

小出氏の書をはじめ多くの量子力学の教科書では同じ議論(a_2がゼロでなければ、波動関数が原点で発散するのでa_2=0)がなされていますが、これは正しくないといえます。

この問題を正しく扱っている本として
 荒木源太郎著「量子力学」
がありますのでご覧になって下さい。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

うおぉ、難しそうだ(笑汗)求めていた回答にど真ん中ストライクです、ありがとうございます!勉強します!

お礼日時:2005/04/13 10:52

U(0)≠0とすると


Ψn=Rn(r)=Un(r)/r
がr=0で発散します.
そのためにU(0)=0
しかも1/rより早く0にならなければならないので,
r=0近傍でU(0)=0なのではないでしょうか?

この回答への補足

#2のternoさんがおっしゃるように、自分も「波動関数が発散してはいけない」のなら理由はわかるんですが、物理量として有界が要求されているのは全空間の確率積分だと思って質問しました。回答ありがとうございます!

補足日時:2005/04/13 10:41
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人が検索しているワード

このQ&Aと関連する良く見られている質問

Q原子核の位置での電子の存在確率密度

原子核の位置での電子の存在確率密度って波動関数Ψ(r,θ,φ)を二乗してr=0を代入したときと、動径分布関数D(r)にr=0を代入したときとで答えが違いますよね。
例えば水素原子1s軌道で
Ψ(r,θ,φ)=1/sqrt(pi)*(1/a)^(3/2)*exp(-r/a)
D(r)=4r^2*(1/a)^3*exp(-2*r/a)
前者で1/(pi*a^3)、後者で0になると思います。この差はなぜ生じるのですか?ちなみにaはボーア半径です。

Aベストアンサー

なにか大変な勘違いをされているようですね。
波動関数式と動径分布関数式は、同じ意味のものを別々の関数で表したのもではありません。全く表している事が違っています。したがって、同じ値になろうが、なかろうが、比べる意味そのものが根本的にありませんよ。

下記サイトをご参照下さい。
http://www.materials.sci.osaka-cu.ac.jp/materials2002/Lec_others/dorbital.html

動径分布関数とは、原子核を中心にして半径r の距離に電子を見出す確率,つまり,今回のような1s軌道では波動関数内にθとφを含んでいないので、半径r の球の表面での「確率密度」であり、この値が最大(極大)になる距離r は,D(r) をr で微分してゼロになる所
dD(r)/dr = ( const ) × r ( 1 - r / a ) exp ( -2r / a ) = 0
より、
r= a

つまり、aはボーア半径ですね。つまり、ボーア半径のあたりで,電子の動径分布が最大になりますよ。

式名称に惑わされてはいけません。「何のためにその式が出てきたのか」を考えて下さい。

S = 4πr^2 は球の表面積ですよね。何故それに波動関数の自乗を掛けあわせたものが原子核を中心にして半径r の距離に電子を見出す確率,つまり,半径r の球の表面での確率密度なるのかというと、先ほどの1s軌道の波動関数がは,実際にはθとφを変数として含んでいないからrに対して一様な球状だとしたわけです。

他の電子軌道を考察する場合には、そうはいきませんね。

本当に詳しく知りたいのであれば、以下のサイトをざっと読んでみて下さい。くわしく、丁寧に説明されています。(QMII-8.pdfは無いようです)
http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-3.pdf
http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-4.pdf
http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-6.pdf
http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-7.pdf

http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-9.pdf
http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-10.pdf
http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-11.pdf
http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-12.pdf
http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-13.pdf
http://www.phys.konan-u.ac.jp/~yamasaki/Quantum_Mechanics_II_files/QMII-14.pdf

頑張ってくださいね。

なにか大変な勘違いをされているようですね。
波動関数式と動径分布関数式は、同じ意味のものを別々の関数で表したのもではありません。全く表している事が違っています。したがって、同じ値になろうが、なかろうが、比べる意味そのものが根本的にありませんよ。

下記サイトをご参照下さい。
http://www.materials.sci.osaka-cu.ac.jp/materials2002/Lec_others/dorbital.html

動径分布関数とは、原子核を中心にして半径r の距離に電子を見出す確率,つまり,今回のような1s軌道では波動関数内にθとφを含んでい...続きを読む

Q水素原子の期待値の計算

水素原子1S軌道に関して運動量pの期待値〈p^2〉を求め、最終的には運動エネルギーの期待値を得たいのですが、

水素原子の1S軌道の波動関数をΨ、その複素共役をΨ*とします。
Ψ=(1/π)^(1/2)・(1/a)^(3/2)・exp(‐r/a)です。aはボーア半径です。
このとき
〈p^2〉=∫Ψ*p^2Ψdτ
    =∫(0~2π)dφ∫(0~π)sinθdθ∫r^2drΨ* p^2Ψ
ここでp^2=(-(h/2π)^2)d^2/dx^2なので上の式に代入して
    =∫(0~2π)dφ∫(0~π)sinθdθ∫r^2drΨ*(-(h/2π)^2)d^2/dx^2Ψ
さらに
Ψ=(1/π)^(1/2)・(1/a)^(3/2)・exp(‐r/a)であるので(aはボーア半径)、上の式に代入して整理すると
    =(2π)×(2)×(1/π) ・(1/a^3)・(-(h/2π)^2)∫r^2・exp(‐2r/a)・(d^2/dx^2)dr
xの2階微分の処理方法を含め、ここからどのように計算したらよいか分からずにいます。
最終的には水素原子1S軌道に関しての運動エネルギーの期待値を得たいのです。
しかもポテンシャルエネルギーの期待値との関係から〈K〉=-(1/2) 〈U〉= e^2/(8πεa)になるはずなのですが真空の誘電率εや電荷eが出てくる気配もなく困っています。
どうかご教示いただけないでしょうか。
そもそも計算方法が間違っているのでしょうか。
よろしくお願いいたします。

水素原子1S軌道に関して運動量pの期待値〈p^2〉を求め、最終的には運動エネルギーの期待値を得たいのですが、

水素原子の1S軌道の波動関数をΨ、その複素共役をΨ*とします。
Ψ=(1/π)^(1/2)・(1/a)^(3/2)・exp(‐r/a)です。aはボーア半径です。
このとき
〈p^2〉=∫Ψ*p^2Ψdτ
    =∫(0~2π)dφ∫(0~π)sinθdθ∫r^2drΨ* p^2Ψ
ここでp^2=(-(h/2π)^2)d^2/dx^2なので上の式に代入して
    =∫(0~2π)dφ∫(0~π)sinθdθ∫r^2drΨ*(-(h/2π)^2)d^2/dx^2Ψ
さらに
Ψ=(1/π)^(1/2)・(1/a)^(3/2)・exp(‐r/a)であるので(a...続きを読む

Aベストアンサー

p^2 = (-(h/2π)^2) d^2/dx^2 となるのは、一次元のときです。水素原子のように三次元のときには

 p^2 = (-(h/2π)^2) (∂^2/∂x^2 + ∂^2/∂y^2 + ∂^2/∂z^2)

になります。これを極座標で表すと

 p^2 = (-(h/2π)^2) ((1/r^2)∂/∂r(r^2∂/∂r) + (1/(r^2sinθ))∂/∂θ(sinθ∂/∂θ) + (1/(rsinθ)^2)∂^2/∂φ^2)

のようにかなり複雑な形になりますけど、水素原子の1s軌道の波動関数Ψがθとφに依存しない(∂Ψ/∂θ=∂Ψ/∂φ=0)ので、p^2をΨに作用させると

 p^2 Ψ = (-(h/2π)^2) ((2/r)∂Ψ/∂r + (∂^2Ψ/∂r^2))
 
のような簡単な形になります。

 ∂(exp(-r/a))/∂r = -exp(-r/a)/a
 ∂^2(exp(-r/a))/∂r^2 = exp(-r/a)/a^2

ですので

 Ψ* p^2 Ψ = 1/(πa^3) (-(h/2π)^2) exp(-2r/a) (-2/(ra)+1/a^2)

となって運動エネルギーの期待値〈K〉は

〈K〉= ∫∫∫dφdθdr{r^2 sinθ Ψ* p^2 Ψ/2m}
   = 4π∫dr{r^2 Ψ* p^2 Ψ/2m}
   = 4π/(πa^3) (-(h/2π)^2/2m)∫{exp(-2r/a)(-2r/a+(2r/a)^2/4)}dr
   = 2π/(πa^2) (-(h/2π)^2/2m) ∫{exp(-t)(-t+t^2/4)}dt
   = 2π/(πa^2) (-(h/2π)^2/2m) (-1+1/2)
   = (h/2π)^2/(2m a^2)

のように計算できます(途中で2r/a=tとおきました)。

真空の誘電率εや電荷eで〈K〉を表すにはボーア半径の定義

 a= 4πε(h/2π)^2/(me^2)

を使います。この式を変形すると

 (h/2π)^2/m = a e^2 /(4πε)

のように書けるので、これを上で求めた〈K〉に代入すると

〈K〉= e^2 /(8πεa)

となります。

式が多いので間違っているところがあるかもしれません。あやしげなところや納得のいかないところがありましたら、お知らせください。

p^2 = (-(h/2π)^2) d^2/dx^2 となるのは、一次元のときです。水素原子のように三次元のときには

 p^2 = (-(h/2π)^2) (∂^2/∂x^2 + ∂^2/∂y^2 + ∂^2/∂z^2)

になります。これを極座標で表すと

 p^2 = (-(h/2π)^2) ((1/r^2)∂/∂r(r^2∂/∂r) + (1/(r^2sinθ))∂/∂θ(sinθ∂/∂θ) + (1/(rsinθ)^2)∂^2/∂φ^2)

のようにかなり複雑な形になりますけど、水素原子の1s軌道の波動関数Ψがθとφに依存しない(∂Ψ/∂θ=∂Ψ/∂φ=0)ので、p^2をΨに作用させると

 p^2 Ψ = (-(h/2π)^2) ((2/r)∂Ψ/∂r + (∂^2Ψ/∂r^2))
 
のよ...続きを読む


人気Q&Aランキング

おすすめ情報