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ユーロマイダンの騒乱で親露派の大統領ヤヌコヴィッチが国外脱出するやいなや、ロシアは強引な手に出た。クリミア半島を接収し住民投票のすえにロシア領としたのだ。さらに東部のドネツク・ルガンスク2州で親露派武装勢力が蜂起し、独立を宣言した。背後にロシアがいるのは誰がどう見ても明らかだった。ここから親露派勢力が占拠した東部で何年も続く内戦、東部紛争が始まった。

ユーロマイダンで名をあげたフーリガンと極右の連合体であるアゾフも含めて、様々な極右団体が東部紛争の最前線に、武装化して現れたのである。そして彼らは大活躍してしまう。

ウクライナで長く続いた汚職と腐敗は、アフリカの発展途上国なみである。腐敗認識指数の国別ランキングでは、ウクライナは2021年度は122位。エジプトやアルジェリアやフィリピンと同程度である。それは軍も例外ではなかった。軍事物品や装備の購入費用もままならならず、戦う以前の問題で苦戦を続けていた。

「ウクライナで汚職がはびこっているという話をよく聞くが、それは軍事作戦にも影響している。ウクライナの新聞報道では平均して国家予算の30%程度が汚職で消えてしまうといわれる。とくに国防予算の使い方がひどいようである。ある軍事工場は100ドルの注文を受けると、81ドルまでを盗んでいた。新政権が引き継いだとき国庫は空っぽ、国防予算も底を衝いていた」

投入された地上軍構成員4万1000人のうち臨戦可能なのは6000人のみという体たらくだった。士気も低かったという。

「アゾフ連隊」の倉庫には、寄付によってそろえた物資が備蓄されていた=2016年12月2日、ウクライナ東部マリウポリ近郊、そこに投入されたアゾフ等の志願してきた極右民兵は、同じように武器もほとんどなかったが、そのうちにフェイスブックなどを通じてクラウドファンディングで武器を調達しはじめた。このクラウドファンディングには、在米のウクライナ人がかなり献金していた。
 
士気も旺盛である極右民兵、その数一万五千人は、東部の要衝であるマリウポリの近郊での戦いで大活躍する。敗北しつづけてきたウクライナ軍だったのが、彼らのおかげで、はじめての勝利を勝ち取ることになった。

こうして彼らは救国の英雄となった。そしてこの功績により、アゾフは正規軍に編入され、これとは別の「国家親衛隊」という内務省管轄として特設された特殊部隊では、その中核を担う存在にまでなったのだ。

これはあくまで推測にすぎないが、現在進行中のウクライナ戦争の緒戦で、ロシア軍は軍事専門家から「衝撃的」なほど弱かったといわれることになった。これは、もしかしたらウクライナの正規軍が東部紛争の時と同じく貧相な装備で士気も低いと過小評価して抵抗を見積もっていたこともあるのではないか。予想外の抵抗を行うウクライナ軍、そこには彼らが「ネオナチ」と呼ぶアゾフが正規軍としていた。彼らからみれば、「ウクライナはネオナチに乗っ取られた」と見えるのは、わからないでもないだろう。

西側からもネオナチと名指しされるフーリガンや極右活動家からなる民兵が正規軍になったのは異常な話である。アメリカのザ・ネーション誌が指摘するとおり「ウクライナは、ネオナチが正規軍に組み込まれている唯一の国」となったのだ。

しかしウクライナの危うい極右とネオナチ事情はそれだけにとどまらない。東部紛争で救国の英雄となったアゾフとネオナチや極右や白人至上主義のグループは、軍隊のみならず政治にまで踏み込んだのだ。

マイダンでヤヌコヴィッチがロシアに亡命したあとの政権では、副首相、国家安全国防委員会事務局長、青年スポーツ大臣、環境大臣、農業大臣、検事総長などの要職に、右派ならび極右グループの入閣が続出した。

マイダン以前から危険視されていたネオナチ団体の札付きの活動家も恩赦となった。アゾフのアンドリー・ビレツキーは、なんとウクライナの国会議員となっている。

ペトロ・ポロシェンコ大統領は、この「白人による十字軍を率いて、ユダヤ人に率いられた劣等人種と戦う」と公言しているビレツキーに勲章を授与した。ついこのまえまでは、テロによる殺人未遂の罪で収監されていた男がである。

こうして国際的にネオナチの証左とみなされている「ウルフフック」と「黒い太陽」からなるアゾフのエンブレムが、ウクライナの国会議事堂や行政府や軍隊で、こうして堂々と掲げられるようになった。

という情報・主張をどう思うでしょうか。

A 回答 (1件)

話の大筋は中立的です。



が、「ネオナチに乗っ取られた」は、ネオナチ主張をする集団、ロシアに魂を売った売国奴、思想はないが汚職で掠め取る集団、のどれかを選ぶなら、国防実績を上げた、ネオナチ主張をする集団しかありません。

ロシアは「ウクライナがネオナチに乗っ取られた」、「ロシア系(ウクライナ人)が迫害されている」を理由wに侵攻しましたが、自国ではない国がどう政変しようが、それはロシアに関係はないのです。それを理由にすること自体、ウクライナをロシアの一部地域と看做している証拠でもあります(実際にプーチンの演説にもあります)。

この理由も実に怪しく、東部地域にはクリミア併合と前後して、ロシア軍工作員やロシア傭兵が潜入して親露派を支援、もしくは親露派を影から操って、ウクライナに留まりたいというウクライナ人(ロシア系、非ロシア系の両方)を弾圧、簡単に言えば虐殺しました。潜入したロシア傭兵はこんな感じ。

https://milirepo.sabatech.jp/russian-mercenary-u …

ロシアは親露派に背乗りして軍人を投入して内戦を起こしました。
結果、東部地域の内戦wは、ロシア産ネオナチvsウクライナ産ネオナチの戦いとなったのです。当時以前の東部ロシア派住民は武器を持たず、ウクライナ軍は親露腐敗していたのです。

要は、「ウクライナがネオナチに乗っ取られた」、「ロシア系(ウクライナ人)が迫害されている」なんてのはどーでもいい後つけの理由であった、ロシアの本当の侵攻理由は、

   傀儡政権のままなら、独立(形だけ)は維持させてやるが、
        傀儡政権を倒すなら、併合してやる。
         傀儡政権以外はみんなネオナチだ。

ということなんでしょう。

当時のアゾフにしろ、過去から現在のルシッチにしろ、戦争のルールを守らない、それどころか犯罪武装集団のような側面はあります。ただ、国家社会主義として国を運営しようという意思はどちらにも感じられませんから、以下は欧米のナチス嫌悪によるイメージ操作なんでしょうね。

>こうして国際的にネオナチの証左とみなされている「ウルフフック」と「黒い太陽」からなるアゾフのエンブレムが、ウクライナの国会議事堂や行政府や軍隊で、こうして堂々と掲げられるようになった。

ちなみにワグネルが国家に組み入れられることを希望しないのは、そもそも傭兵だからですし、ロシアそのものに、国家社会主義的志向があるので彼らは政治行政への参加には興味がありません。
あと、ワグネルにとっては、「ロシア軍は正規の軍であっても、ウクライナ侵攻では最初から最後まで戦争犯罪者集団である」ことは都合が良いことです。木の葉を隠すには森の中ですから。
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