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初めて質問します。
会社でインバータの調査をしているのですが
インバータを調べるうちに誘導電動機を理解することが必要であることに気づきつつあります。
汎用インバータの運転モードに“省エネ運転”というのがあります。負荷先の要求する回転に合わせて誘導電動機の損失(鉄損、銅損)が最小となる電圧を供給し、消費電力量を最小にするものだそうですが、どうやらそのモードは省エネにはなるが電動機が失速しやすくなるそうです。急激な負荷変動に対して応答性が悪いということみたいですがなぜ応答性が悪いのかその原理がわかりません。どなたかご存知の方がいらっしゃいましたらご教授願います。

A 回答 (4件)

#2の記述で、ちょっと訂正


「負荷が軽くなったときには鉄損を抑えるために電圧(磁束)を定格よりも下げて」

「負荷が軽くなったときには固定子銅損や鉄損を抑えるために電圧(磁束)を定格よりも下げて」
の方が妥当ですね。
誘導機は軽負荷でも励磁電流が固定子に流れるので、電圧(磁束)を下げて、励磁電流を減らし、励磁電流による銅損を抑えます。(電圧や磁束が下がった分、有効電流は増えます)

#2に関連して
トルクはあくまでも負荷が決めます。誘導機は負荷が必要とするトルクを出すような動作点(磁束とすべり)で運転するようになります。で、出し得る最大のトルクが磁束で決まると。
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ちょっと説明はしょりすぎました。


「私の今までの認識では確かにV/Fを一定にすれば磁束密度Φは一定になるかと思いますが、低速になればなるほど固定子の抵抗による電圧降下が大きくなり(無視できない大きさになり)回転子磁束が減少してしまいトルクが低下すると認識しておりました。そのトルクを補償するためにトルクブースト機能があると思っておりました。」
はい。それでいいと思います。
(より正確を期すなら、磁束一定を保つのは、E/f一定(Eは内部起電力)と呼ぶほうがよいようです。)
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インバータの制御パターンにもよりますが、省エネモードでは、負荷が軽くなったときには鉄損を抑えるために電圧(磁束)を定格よりも下げて運転しているかと思います。


この制御方法には
・ファンなどで、回転数の低下に伴って、急速にトルクも低下する負荷の場合。V/F一定(磁束一定)よりも低速側での電圧を下げて低速での省エネを狙うタイプ
・電流を検出して、回転数に関わらず最大効率になるように電圧を調整するタイプ
等があるかと。
いずれにせよ、軽負荷(あるいは低回転数)で電圧(磁束)を抑えるので、その状態でだせる最大トルクは低下します。(最大トルクは電動機内部の磁束の大きさで決まるので)
また、後者の制御方法(ご質問の省エネモードはこちらのような気がします)では、急に負荷トルクが増えたときには、磁束を増やす必要があるのですが、磁束の変化(磁気エネルギーの変化)にはそれなりの電力が必要ですので、どうしても応答は磁束を一定にして運転するときよりも遅くなります。このため、急激に最大トルクを必要とするような負荷をつなぐと、制御が間に合わず失速しやすくなるかと。(前者の制御でも、慣性の大きな負荷で急激に回転数を上げるような運転をすると、失速に繋がるかと)

V/F一定制御(磁束一定制御)では、最大トルクは低下しませんので、ストールは上記制御方法よりは生じにくくなります。(とはいっても、もともと電動機が持っている最大トルクを超えるような状況、例えば上にあげた慣性の大きな負荷を急加速するような運転、をするとストールは起き得ます。もっとも、大抵のインバータでは、インバータ保護(過電流防止)のために、こういう状況になると速度変化率を抑制して、ストールを防止するようになっているかと思います。)
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この回答へのお礼

解答ありがとうございます。
トルクは電圧によって決まるから低速域で電圧を下げる省エネ運転はトルクが低下し、失速しやすいということなんですね。


>V/F一定制御(磁束一定制御)では、最大トルクは低下しませんので

私の今までの認識では確かにV/Fを一定にすれば磁束密度Φは一定になるかと思いますが、低速になればなるほど固定子の抵抗による電圧降下が大きくなり(無視できない大きさになり)回転子磁束が減少してしまいトルクが低下すると認識しておりました。そのトルクを補償するためにトルクブースト機能があると思っておりました。

何か認識間違いがあればご指導願います。

お礼日時:2005/04/14 10:00

誘導電動機は、交流磁界(インバータが作る交流で発生する回転磁界)に誘導されるように回転していますが、通常すべり(回転磁界に遅れながら回転する)生じながら回転しています。

このすべり量は、回転トルクにより変化しますが、省エネモードにすると電圧がさがり、回転トルクもさがります。そのため一瞬でも負荷が重くなるとその少ないトルクでは回転をつづけることができなくなり、またすべり量が増えた状態でトルク低下させられ、おまけに大き目の負荷が乗った状態なので、再度定速に戻るための始動トルクを確保できなくなった場合、回転しなくなります。
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この回答へのお礼

丁寧な回答ありがとうございます。とても分かりやすいです。再度質問させていただいてよろしいでしょうか。
>省エネモードにすると電圧がさがり、回転トルクもさがります。
ここでおっしゃてる電圧が下がるというのはV/Fモードよりもということでしょうか?V/Fモードも周波数の低下に伴って電圧が下がると思います。そうなるとV/Fモードも同様に失速の可能性があるのでしょうか?
>大き目の負荷が乗った状態なので、再度定速に戻るための始動トルクを確保できなくなった場合、回転しなくなります。
これは素人からすると序々に電圧を上げて定速にもどせば問題ないように感じます。なぜそこから戻すことができずに失速してしまうのでしょうか?電流が上がりすぎて保護装置が働くのでしょうか?

お礼日時:2005/04/14 01:04

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