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磁性についてお聞きしたいのです。
一応常磁性、強磁性、反強磁性など習ったのですが、
今ひとつ意味が分かっていません。
というのは日常と結びつけることができないわけで、
磁石にくっつくということと磁石になると言うこと
の違いがよくわからないのです。
1磁石にくっつくということについて
常磁性のものは磁石にくっつくのですか?
プラスチックやビニールなどは常磁性なのですよね。
温度によっても変わると思いますが、磁性が無いという
のはこのことをさすのでしょうか?
2磁石になるということについて
ただ強磁性と言うだけでもだめらしいということは
聞きました。残留磁化がどうこうの・・・・
よくわかりません。
つまり常磁性、強磁性、反強磁性(こいつもよくわからない)について深くわかっていないので
わかるかたどうか教えてください。

A 回答 (4件)

こんにちは、お答えします。



>1磁石にくっつくということについて
>常磁性のものは磁石にくっつくのですか?
 くっつきます。鉄の化合物など

>プラスチックやビニールなどは常磁性なのですよね。
 常磁性ではありません。磁性体では、ありません。

>温度によっても変わると思いますが、磁性が無いというのはこのことをさすのでしょうか?
 このことではありません。強磁性体でもある温度になると性質を失うのです。

>2磁石になるということについて
>ただ強磁性と言うだけでもだめらしいということは聞きました。残留磁化がどうこうの・・・・
 磁性体は全て一時的には、磁石になりえますから、永久磁石のことでしょう。永久磁石になるためには、強磁性体の中で外部磁界が無くても安定した大きな磁化を保つ必要があり、残留磁化や保磁力大きい必要があります。KS鋼、MK鋼、アルニコ、バリウムフェライトなど

>つまり常磁性、強磁性、反強磁性(こいつもよくわからない)について深くわかっていないのでわかるかたどうか教えてください。
 常磁性体:永久磁性はないけれども、強い磁石には、引かれる物質。  
 強磁性体:外部の磁界が無くても磁化が存在する物質。 鉄、ニッケル、コバルトなど
 反磁性体:磁界と逆向きに磁化する性質を持った物質。 ビスマスなど

もし磁界、磁束、保磁力などについて、さらに詳しい知識が欲しいようでしたら、下記URLが参考になるかも知れません。

参考URL:http://www.tuat.ac.jp/~katsuaki/magQ&A.html
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この回答へのお礼

返答が遅くなり申し訳ありません。詳しく説明していただいてありがとうございます。なるほど、常磁性体は磁石にひかれるのですね。もちろん強磁性もひかれると言うことで。反強磁性のままのやつならひかれないと言うことですね?

お礼日時:2001/09/25 10:11

大学で磁性についての基礎研究をしている者から、補足コメントいたします。



永久磁石であるか否かということと、磁石に引かれるか反発するかという性質は、区別して考えて下さい。

永久磁石になっている物体は、外部から磁場をかけなくても、それ自身が外部に(巨視的な)磁場をつくります。この状態は、強磁性体という種類に分類される物質が、キュリー点と呼ばれる各物質固有の温度点より低い温度におかれ、かつ物体内の微小な永久磁石領域(磁区)の方向が揃うような処理を受けた場合にだけ実現します。

一方、全ての物質は、その強さを別にすれば、必ず、外部から印加した磁場の勾配の正の方向または負の方向の何れかに向かう力を受けます。前者が「磁石に引かれる」タイプの磁性体で、全ての温度領域での、強磁性体、反強磁性体などが含まれます。後者の「磁石に反発する」タイプの磁性は反磁性と呼ばれます。反磁性体の中で圧倒的に強いのが超伝導体、そして、水やほとんどの有機物を含む大多数の物質は弱い反磁性体に分類されます。

「磁石に引かれる」タイプの磁性は、物質中の対をつくっていない電子個々のスピンという性質に由来します。このときは、物質中に、原子レベルの永久磁石が存在すると考えればいいでしょう。また、反磁性は、物質中の電子の運動状態が、(電磁気学の)ローレンツ力によって変化することにより生じます。運動する電子を含まない物質はありませんから、弱い反磁性は本来全ての物質に備わっています。しかし、スピンの効果はこの反磁性の効果に勝るので、その差額が「磁石に引かれる」タイプの磁性として現われてくるのです。

常磁性という言葉は、たいていの場合は、強磁性体や反強磁性体が十分高い温度におかれ、原子レベルの永久磁石の方向がばらばらの方向に乱れて運いている状態を指します。このような状態でも、外部から磁場をかければ、原子レベルの永久磁石はある程度揃うので、磁石に引かれるのです。(その他、「パウリの常磁性」など別の常磁性機構があるのですが、長くなりますので割愛します。)

ただし、一般の方が普通に入手できる磁石の磁場はあまり強くありません。これを使って、引かれるか反発されるかが体感できるのは、キュリー点近傍ないしそれ以下の温度にある強磁性体(あるいは液体窒素が使えれば超伝導体も使えるが)の場合に限られます。ただし、このとき、その強磁性体は永久磁石になっている必要はありません。強磁性体の磁区構造は弱い磁場でも容易に動き、磁化されるからです。

この回答への補足

すごくよくわかりました。日常の現象がわかったような気がします。けれども磁性がない物質ってあるのですか?No1で磁性体じゃないと言われましたが。電子を持っているのだからどの物質も磁性はあると言ってはだめなのでしょうか?わかりやすい説明だったのでまた暇であれば教えてください。

補足日時:2001/09/26 17:04
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元素で常温で強磁性体なのは鉄とコバルトとニッケルとガドリウム(20℃まで)です。


これらは一般的に言う磁石にくっつきます。
しかし、元素では保磁力がほとんど無いので、磁石としては使えません。
これらの元素に不純物を混ぜたり、他の元素を混ぜた合金で、保磁力を高めた物が磁石(永久磁石)と呼ばれます。
保磁力が無くても磁化率の高い合金はそのまま強磁性体です。(ステンレスの様に強磁性体を含んだ合金で常磁性対の物も多々あります。逆に常磁性を混ぜて強磁性体にした物もあります。)

これら以外はほとんどが常磁性、反磁性体で有り、一般的に磁石にはつきません。磁化率がかなり低いので。
ただ、非常に強力な磁界を発生できる磁石(超電導磁石など)では、このわずかな磁化率でも、くっついたり反発したりします。
水は反磁性を示すので、このような強力な磁石では浮くことが出来ます。
(モーゼ効果等。蛙を入れると浮いてしまいます。)

常磁性体は磁気モーメントが全体として中和している状態です。
強磁性体は磁気モーメントを持つ、主に電子が対にならずに存在し、その磁気モーメントが揃ってしまうことが可能になっている物です。
これをうまく全体でそろえてやることで磁石になります。

反強磁性というと、超伝導体がそれで、全く磁界が内部に入りません。(マイスナー効果)
この上に磁石をおくと、磁石が自分の磁力が返ってくるので完全に浮いてしまいます。

温度に関しては強磁性体にはキュリー温度というのがあって、それ以上の温度になると常磁性体になってしまいます。
磁石であってもこの温度以上に上げると単なる石になってしまいます。
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この回答へのお礼

なるほどー。一般的な室温での話わかりやすかったです。やっぱり磁力が強いと常磁生のものでも引っ張られるのですよね。引っ張られるということが強磁性、常磁性どちらに由来するのかよくわからなかったのです。ありがとうございます。

お礼日時:2001/09/26 17:03

磁性についてなんですが、物質が磁性を持つというのはその物質が磁気モーメント


を持っているかどうかだと思うんです。
磁気モーメントを持つ物は遷移金属や希土類などです。
その磁気モーメントがある方向にそろって並んでいる状態が強磁性、逆を向いて並んでいる物が反強磁性、バラバラな方向を向いている物を常磁性と言うと思います。高温で常磁性になるというのは、温度により秩序をもって並んでいたものが
ばらばら(無秩序)になるためだと思います。
永久磁石を作り出すためには、(おおまかですが)先ず大きな磁場を掛けて磁気モーメントを磁場の掛けている方向に揃えます、そのあと掛けた磁場を0にもどします、そのとき磁気モーメントはモーメント間の相互作用(この機構は良く分かっていません)によりヒステリシスを描き、ある程度磁化されたままになっています。
その磁化を残留磁化といいます、この大きさが磁石の磁力の大きさになっています。さらにこのまま磁場を反対方向に掛けるとある磁場で磁化(磁気モーメントの足し合わせ)が0になりますこの時の磁場を保磁力といいます。一般のテープ等は書き換えがしやすいように保持力の小さい物が使われています。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。そこまでの知識は教科書で習ったのですが、いざ日常の物質に当てはめようとすると困るのです。鉄はどうなんだ?などわからなくなってしまいます。本を買ったので少しずつ勉強してみようと思います。

お礼日時:2001/09/25 10:13

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