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お世話になります。
電子散乱では、前方散乱しか起きないのでしょうか?

質問者からの補足コメント

  • Wikipediaでは後方に散乱するようになっています。

    「お世話になります。 電子散乱では、前方散」の補足画像1
      補足日時:2025/03/04 22:35

A 回答 (2件)

Wikiに書いてあるような後方散乱は非常に低い確率でしか起こりません。

前方散乱がほとんどです。
原子核との一回散乱はラザフォード散乱の式で表されます。微分断面積(ある散乱角への散乱確率)は、例えば
http://www7b.biglobe.ne.jp/~kcy05t/niruth.html
のEq.16又はEq.62の通りです。1/sin^4(θ/2)と散乱角の4乗の関数なので、散乱は前方の2°位の範囲に集中しています。1回散乱の場合の後方散乱はゼロではありませんが前方に比べたら無視できる程度です。
さて、電子と原子核の質量比は最低でも2000倍はありますから、1回の衝突によるエネルギー損失(減速)はごくわずかです(自分で計算して確かめてください)。つまり、電子は次々と衝突しながら方向を少しずつ変えると同時に少しずつエネルギーを失います。HEED や RHEEDに見られるような後方散乱電子は、多重散乱の結果、後方に飛び出したものです。この様な多重散乱電子を測定すると物質の表面近くの構造や物性がわかります。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2025/03/06 00:07
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