恩田陸さんの「『恐怖の報酬』日記」を読みました。その中で歴史上の人物がよく探偵役に使われるということをとりあげていました。ケネディやヘミングウェイが登場するミステリっていうのがすごく気になっているのですが、作品、著者名をご存じでしたら教えていただけないでしょうか。

また、ほかにもおもしろい実在の人物が登場するミステリがあったら教えてください。
私が今までに知っているのは、芥川龍之介が登場する「ダビテの星の暗号」、夏目漱石が登場する「漱石とロンドンミイラ殺人事件」、ベートーヴェンが登場する「モーツァルトは子守唄を歌わない」、ディケンズの登場する「文豪ディケンズと倒錯の館」などです。
よろしくお願いします。

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A 回答 (7件)

こんばんは。



>ケネディやヘミングウェイが登場するミステリ
これは多分、ダン・シモンズの「諜報指揮官ヘミングウェイ」の事では無いでしょうか?
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594035 …
実は私の「積読本」の中の一冊でして・・・(苦笑)かなり面白いようですよ。私も早く読んでしまわねばです。

実在の人物が登場しているミステリなら、ウォルター・サタスウェイトの「名探偵登場」が面白いですよ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4488192 …
あの、シャーロック・ホームズをこの世に送り出した、コナン・ドイルが、脱出王として名高かった奇術師フーディーニとコンビを組んで謎を解くと言うものですが、人物描写も、ドイルが神秘主義者として扱うなど、事実に即して描いているので、なかなか面白いですよ。

あとは日本ものですが、笹川佐保の「大江戸龍虎伝」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396326 …

徳川家斉暗殺の陰謀を阻むために、遠山の金さんと鼠小僧次郎吉のコンビが江戸の町を駆け回る・・・荒唐無稽すぎますが、痛快娯楽小説としては佳作だと思います。大塩平八郎や間宮林蔵、渡辺崋山と言った実在の人物が沢山出てくるのも面白いですよ。

他にもあった気がするのですが・・・思い出したら、また書き込みますね。
御参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。さっそく読んでみたいと思います。ダン・シモンズってSF作家のですよね。こういう作品も書いていたとはびっくりです。紹介していただいた2作もおもしろそうなのでぜひ読みたいです。

お礼日時:2005/05/25 22:31

大変申し訳ありません。

間違った回答をしてしまいました。倫敦暗殺塔がけっこう面白かった という記憶と千円札の人が出てきた というかなり昔の記憶を頼りに回答してしまって、夏目漱石と書いたのですが伊藤博文の間違いでした。質問者様は夏目先生が大好きなので、ということで良回答まで頂いてしまったのに根本的に大間違いで非常に恐縮しております。森鴎外と書いたのも、ゆかりの人が出てきたはずということで安易に連想して書いてしまったもので、やはり出てこなかったかもしれません。質問者様が本を買うか借りるかされる前にお伝えできればまだ救いがあるのですが・・・ いずれにしても大変ご迷惑をかけてしまいました。以後気をつけます。申し訳ありませんでした。
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この回答へのお礼

わざわざの訂正どうもありがとうございます。紹介いただいた本は現在出版社品切中なのでいずれ図書館で借りようと思っていました。夏目先生が好きだからもありましたが、高橋先生の作品のおもしろさを知っていること、どこまでがフィクションなのかわからなくなるという感想がとても気になったので読みたい気持ちはかわりません。本当にありがとうございます。

お礼日時:2005/06/03 21:42

歴史上の人物が探偵役として登場するミステリでほかの方があげてないもので、鯨統一郎さんはどうでしょう?


どちらかというと短篇連作が多い作家さんですがたくさん書いておられます。
「とんち探偵一休さん 金閣寺に密室(ひそかむろ)」はタイトル通り一休さんが探偵ですし、密室状態の金閣寺での事件です。
続編に「とんち探偵一休さん 謎解き道中」姉妹編に「いろは歌に暗号(かくしごと) まんだら探偵空海」があります。
また、以下は未読なのでもうしわけないですが「月に吠えろ! 萩原朔太郎の事件簿」というのも書いておられます。室生犀星なんかもでてくるそうです。「タイムスリップ森鴎外」は現代にタイムスリップさせられた森鴎外が昭和初期の作家達を巡る謎に挑むのだそうで。こちらもシリーズ化されてます。
どちらかというと少し砕けた感じのミステリを書く方だと思うので、好き嫌いあるかと思いますが……。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。鯨統一郎さんは「邪馬台国はどこですか?」を読んでおもしろい作家だと思っていました。こういう作品も書いていたんですね。ぜひ読みたいと思います。

お礼日時:2005/05/29 09:19

海渡英祐の「伯林一八八八年」


主人公は、ドイツ留学時代の森鴎外=森林太郎です。当時ヨーロッパ外交の焦点となっていた宰相ビスマルクと森林太郎と殺人事件で対峙させてます。
脇役に細菌学者で名高い北里柴三郎も登場します。
同じく、「白夜の密室ペテルブルグ1901年」は、20世紀初頭、革命前夜のロシアを舞台に日露戦争時の英雄、広瀬武夫と恋人アリアズナを巻き込んだ密室殺人事件のミステリー。

典厩五郎「探偵大杉栄の正月」
大逆事件の判決が下ろうとしていた明治44年正月の東京が舞台。
出獄したばかりのアナーキスト大杉栄は、金のために大富豪夫人の失踪事件の調査を引き受け、動き回っているうちに、何者かが東京各所にペスト菌をばら撤き、陸軍がその跡を密かに放火して殺菌して回っているという謎の事件を嗅ぎつけます。帝都を揺るがす二事件に挑戦するアナーキスト大杉栄の探偵ぶりが傑作です。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。どちらもミステリとしてもとてもおもしろそうな話のようですので、ぜひ読みたいと思います。

お礼日時:2005/05/26 07:23

柳広司『聖フランシスコ・ザビエルの首』


現代の人間が意識だけザビエルの生きた時代にタイムスリップし、ザビエルの周りで起こる事件を解決していく連作集です。
ちなみにこの作者は『はじまりの島』でダーウィンの物語を、『饗宴(シュンポシオン)―ソクラテス最後の事件』でソクラテスの物語を、『黄金の灰』でシュリーマンの物語を描いています。

井沢元彦『修道士の首』
織田信長が探偵役となって事件を解決する短編集。同じく信長の出て来る『五つの首』という長編もあります。

あと、山田風太郎の『警視庁草紙』『明治断頭台』はかなりミステリっぽいと思います。
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この回答へのお礼

たくさんのご紹介ありがとうございます。どれもおもしろそうなので順番に読んでいきたいと思います。
井沢さんの「修道士の首」は知っていましたが、「五つの首」のことは知りませんでした。参考になりました。

お礼日時:2005/05/26 07:20

高橋克彦の「倫敦暗殺塔」


夏目漱石とか森鴎外とか出てきたと思います。
どこまでがフィクションでどこまでがノンフィクションなのか空恐ろしくなった記憶があります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。夏目先生は大好きなので登場する作品があるのはとてもうれしいです。さっそく読みたいと思います。

お礼日時:2005/05/26 07:17

ケネディやヘミングウェイが登場する小説というのは判らないのですが、実際の登場人物が出てくる小説を。



竹本健治著「ウロボロスの偽書」「ウロボロスの基礎論」
実際のミステリ作家である綾辻行人、小野不由美、笠井潔、新保博久、法月綸太郎らが登場しています(必ずしもキャラクターと実際の作家とは一致しないと思いますが)
ミステリファンなら面白いかも。

貫井徳郎「鬼流殺生祭」「妖奇切断譜」
登場人物というわけではありませんが、主人公達が後の有名人達とすれ違ったり、影響を与えたり、ということが度々あります。
小説自体はおどろおどろしいので、そういうのが嫌いならば要注意。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。「ウロボロス~」ってそういう話だったんですね。登場する作家の作品は読んだことあるのでこの作品も読んでみたいと思います。貫井さんも気になるのですが、怖いのは苦手で・・・

お礼日時:2005/05/25 22:26

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参考URLを参照してください。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%83%A2%E3%83%95

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宜しくお願い致します。

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まず、漱石と鴎外では、実際の年齢に五歳、差があります。
しかも、漱石が執筆活動に入った時期、鴎外はすでに押しも押されもせぬ大家の位置にあったことを、まず押さえておくべきでしょう。

漱石は明治二十四年、帝大の学生だった当時、正岡子規宛に以下のような内容の手紙を書いています。
--------
鴎外の作ほめ候とて図らずも大兄の怒りを惹き、申訳も無之(これなく)、是(これ)も小子嗜好の下等な故と只管慚愧致居候(ひたすらざんきいたしをりそうろう)。元来同人の作は僅かに二短篇を見たる迄にて、全体を窺ふ事かたく候得共(そうらえども)、当世の文人中にては先づ一角ある者と存居(ぞんじおり)候ひし、試みに彼が作を評し候はんに、結構を泰西に得、思想を其学問に得、行文(こうぶん)は漢文に胚胎して和俗を混淆したる者と存候。右等の諸分子相聚(あつま)つて、小子の目には一種沈鬱奇雅の特色ある様に思はれ候。(八月二十三日付け:引用は江藤淳『漱石とその時代』第一部から)
--------

鴎外は明治二十三年一月、『舞姫』を、同年八月『うたかたの記』、明治二十四年一月に『文づかひ』を発表しています。

後の漱石、当時はまだ金之助であった彼が読んだ「二短篇」がなんであったかは明らかではありませんが、この冒頭から、二作品を読んで高く評価した漱石に対して、子規が、それはおかしい、と反論した背景があったことがうかがえます。

江藤淳は『漱石とその時代(第一部)』(新潮全書)のなかで、鴎外の作品は、前年に帝大の英文科に入学してからの漱石の状況を考えながら、この手紙を以下のように解釈しています。

-----(p.202から引用)-----
「洋書に心酔」し、しかもそれを意志的・知的に理解しようと努力するうちに、いつの間にか虐待されつづけていた金之助の感受性を覚醒させずにはおかないものであった。つまり鴎外の小説の「結構は泰西」に仰がれていたが、そこにはまごうかたなき旧い日本――金之助が英文学専攻を決意して以来置き去りにして来た「日本」があったのである。

……『舞姫』に描かれた才子佳人の恋は、舞台こそ独都ベルリンに求められていたが、ほかならぬ晋唐小説の伝統を「文明開化」の時代に復活させた恋である。金之助が鴎外の「二短篇」に見たものは、いわば崩壊しつつある旧い世界像の残照であった。その光を浴びた彼の衝撃がいかに深かったかということは、のちに金之助が英国留学から帰国して発表した小説、『幻影の盾』と『薤露行』に痕跡をとどめている。この二短篇の雅文体の背後には、ほぼ確実に『舞姫』や『文づかひ』の鴎外がいる
------

つまり、漱石が英文学の研究から執筆活動へと移っていったのも、鴎外の存在があったことが、理由の一つであったと考えることができます。


後年、両者はそれぞれに、当時の文壇から離れた場所で、それぞれに仕事をするようになります。

このことを中村光夫はこのように指摘しています(『中村光夫全集』第三巻)。ここで「彼等」というのは、漱石と鴎外の両者を指しています。

-----「鴎外と漱石」p.160-----
おそらく彼等が表面冷やかな無関心を装ひながら内心激しい憤怒に燃えてゐたのは当時の文壇といふやうな狭い世界ではなく、むしろこの文壇をひとつの象徴とする或る社会風潮であつた。いはば彼等の誇り高い教養と抜群の見識とは、当時の我国民が無意識のうちに徐々に陥つて行つた或る根深い精神の頽廃を鋭く直観した。そしてこの抗ひ難い社会の風潮に対して勝つ見込のない敵意を燃やしてゐた。…

では彼等がここで生涯を賭して闘つた敵は何かと云へば、それは一口に云つて、近代欧米文明の一面的な輸入の結果たる所謂文明開化の時潮であったと僕は信じてゐる。…明治大正を通じて我国が存立の必要から強ひられて来た欧州文明の物質的側面の急激な輸入と、その結果として我国民の精神の深所に徐々に食ひ入つた或る微妙な歪みを指すのである。
-------

当時のふたりがなぜ交友をもたなかったのかは、さまざまな事情があったことと思います。

なによりも、漱石が専業作家として活動したのは、わずか十年であったことを忘れてはなりません。成熟するまでに時間がかかり、一人前になってからわずかな時間しか与えられなかった漱石は、自分の生命を削り取って作品に結実させていった、といっても過言ではありません。

二葉亭四迷没後、一時期は同じ職場に籍を置きながら、実質的には交遊がなかった二葉亭に対して、『長谷川君と余』(『思い出す事など』所収 岩波文庫)のように、実に心情にあふれた追悼文を残した漱石ですから、たとえば鴎外が自分より先に亡くなってでもいたら、間違いなく、何らかの追悼文を残したでしょう。

こういう位置にあった鴎外と漱石が、たとえ表面的には交遊がなかったにせよ、互いに反目したり、あるいは嫉妬したり、排斥したりということは、非常に考えにくいと思います。
漱石の弟子宛ての書簡にも、鴎外の名は散見されます。
ともに意識のうちにあったのは、日本や日本の文化の行く末であったことを考えると、互いに深い敬意を抱いていたと理解してかまわないかと思います。

まず、漱石と鴎外では、実際の年齢に五歳、差があります。
しかも、漱石が執筆活動に入った時期、鴎外はすでに押しも押されもせぬ大家の位置にあったことを、まず押さえておくべきでしょう。

漱石は明治二十四年、帝大の学生だった当時、正岡子規宛に以下のような内容の手紙を書いています。
--------
鴎外の作ほめ候とて図らずも大兄の怒りを惹き、申訳も無之(これなく)、是(これ)も小子嗜好の下等な故と只管慚愧致居候(ひたすらざんきいたしをりそうろう)。元来同人の作は僅かに二短篇を見たる迄に...続きを読む

Q怠惰な人物が登場する小説を教えてください。

お世話になっております。
以下の条件(一つでも)に該当する人物が登場する小説をご存知でしたら、教えていただけませんか。
(かなり重複しますが)

・怠惰
・いい加減
・ずぼら
・面倒臭がり(…要はだらしない)
・意志薄弱
・見栄っ張り
・根性無し(反省等が長続きしない)
・現金で気分屋
・嫉妬深く、どす黒い
・ずる賢い
・故に信用されない    等

欲を言えば、上記のような部分が「憎めない」というスタンスではなく、批判的に描写されているものが好ましいです。
ご存知の方も多いと思いますが、桐野夏生氏の「OUT」に登場する「邦子」のような人物です。

分かりにくい文章で恐縮ですが、教えていただけると嬉しいです。
小説であれば、ジャンル、時代等は問いません。
どうぞよろしくお願いいたします。

Aベストアンサー

・「怠惰」といえばゴンチャロフの『オブローモフ』(のオブローモフ)が
 典型だと言われていますが読んだことがなく、岩波文庫も今は絶版中の
 ようです(たぶん肯定的)。
・『シャーロック・ホームズの冒険』のホームズの兄マイクロフトは
 頭脳鋭敏だが社会に興味が薄く無為に生きている模様。しかしホームズに
 優れた助言を与える(肯定的)。
・『戦争と平和』の前半のピエールはずぼらで放逸、酒に溺れる生活を
 送っています(憎めない)。
・団鬼六『花と蛇』に登場する千代夫人は嫉妬と邪悪さの塊(憎まれ役)。
・ブライアン・フリーマトル『死体配達人』『虐待者』のアンリ・
 サングリエ(ユーロポール理事)は嫉妬と邪悪さ(憎まれ役)。
・・・と思いつくままでしたが、近現代小説は心理的複雑さというか「ひねり」を楽しむものですから、なかなか「怠惰、ずぼら、邪悪さ・・・」の不徳をそのまま指弾するというものを見つけるのは難しいなと思いました。

Q漱石全集と夏目漱石全集

「漱石全集」が岩波から、「夏目漱石全集」がちくまから出版されていますが、どう違うのでしょうか?
文庫本で小説は全部楽しく拝読いたしました。
興味が出てきて、漱石日記、私の個人主義を(これも文庫本)読んでいます。
今は、夏目漱石の価値観や思想観などちょっとしたことでも、もっともっと知りたい気持ちでいっぱいです。

Aベストアンサー

 こんばんは。

 仰る「ちくま」が、ちくま文庫版と仮定して回答します。

岩波:正字。旧かな。文字通りの「全集」。

ちくま:新字。新かな。難しい漢字などはひらがなにしてある。文学と評論のみ。

 『漱石日記』は岩波文庫版でしょうか。これは、新字、新かな、難しい漢字はひらがなに直してありますね。
 『私の個人主義』は、講談社文庫版かな。

 漱石の時代の雰囲気を知り、あわせて全部を見たいのであれば、#1さんの仰る通り、やはり岩波の『漱石全集』でしょう。いちばん新しいもの(第1巻が1993年)か、ひとつ前のもの(第1巻が1984年)がいいと思います。

 それからですね、
 集英社『漱石文学全集』の別巻『漱石研究年表』は、漱石の行動を、一日単位で年表にしたすごい本です。
 また、
 ほるぷ『初版本漱石文学館』は、初版本を、装丁まで忠実に復元したものです。
 また、漱石の小説は、ほとんど朝日新聞に掲載されたんですが、当時の新聞を、挿絵ごと、そのまま写真版で復元したものもあります。ゆまに書房『漱石新聞小説復刻全集』です。

 漱石のひととなりを知るには、『書簡』がお勧めです。漱石は書簡の名手で、素晴らしい手紙を数多く残しています。岩波文庫の、抜粋の『漱石書簡集』から入ってみてもいいかもしれません。

 漱石の全集は、たくさん出ていて、その歴史は、日本の全集の歴史を象徴してるといわれているんです。これを書くのに、青英舎『漱石全集物語』を参考にしましたが、そんな本が出るほどなんです。

 復刻版は、かなり大きな図書館でないとないかもしれません。最初は、岩波版『漱石全集』か、岩波文庫の漱石作品がいいと思います。

 ご参考になれば。

 こんばんは。

 仰る「ちくま」が、ちくま文庫版と仮定して回答します。

岩波:正字。旧かな。文字通りの「全集」。

ちくま:新字。新かな。難しい漢字などはひらがなにしてある。文学と評論のみ。

 『漱石日記』は岩波文庫版でしょうか。これは、新字、新かな、難しい漢字はひらがなに直してありますね。
 『私の個人主義』は、講談社文庫版かな。

 漱石の時代の雰囲気を知り、あわせて全部を見たいのであれば、#1さんの仰る通り、やはり岩波の『漱石全集』でしょう。いちばん新しいもの...続きを読む

Q100人の登場人物がいる話題の本の名前は??

最近話題(らしい)の本(文庫?)で、100人の人間が登場して、人生観や宗教観みたいなものを考えさせてくれるという内容のものです。頼まれたはいいけど、さっぱり何の本なのか分かりません。助けてくださーい!!

Aベストアンサー

以前にこのサイトで出た質問

No.183554 世界がもし100人の村だったら
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=183554

No.183558 もしも世界が100人の村だったら
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=183558

の回答でもふれられていた、

「世界がもし100人の村だったら」
著者 池田 香代子
再話 C.ダグラス・ラミス/対訳
ISBN4-8387-1361-4
本体価格 838円
マガジンハウス刊

という本ではないでしょうか?

参考URL:http://www.magazine.co.jp/regulars/books/


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