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 スリップストリームの原理がわかりません。正確に言うと、スリップストリームから抜けた後に、何故前方を走行していた車を抜くことができるのか(よく漫画等でこのような表現があるけれど)わからないのです。
 前方を走るクルマの後ろを走っていれば、空気抵抗が減少して、少ない力で走れるのはわかります。だけど、その後に、横に出たら、前方を走るクルマと同じ空気抵抗を受けるわけじゃないですか。その場合、エンジンの性能が同じだとして、なぜ最高速度が前方のクルマを上回ることができるのか。
 「スリップストリームを使うと、前方のクルマと比較して少ない力で走れるので、燃費の向上が期待できる」というのならわかるのですが。その結果ピットインする回数が少なくなるとか。
 繰り返しになりますが、何故最高速度が上がって、前方を走るクルマを抜くことができるのでしょうか。
 お手数ですが、ご回答宜しくお願いします。
 

A 回答 (6件)

理由としては簡単です。


スリップストリームに入った後続車は、空気抵抗が少なく
なっているのを利用して勢いを付けられます。そして、
ある程度のスピード差ができたところでスリップから
抜け出して、その勢いを利用して前の車を抜く訳です。
当然、スリップから出た瞬間に、前走車と同じ空気抵抗を
受けますので、その分失速してしまいます。ですので、
スリップから追い抜きをかけるのは、コーナーの手前、
つまり、ストレートエンドと言う事になります。何故か
と言うと、あまり早いタイミングで抜いてしまうと、
抜かれた前走車が、抜いた後続車のスリップを利用して
また抜き返して来る事があるからです。実際、CARTの
オーバルコースや、長いストレートのあるレース、バイク
のレースなどでは、抜き返しが見られる事があります。
ちなみに、スリップを使うと、確かにパワーロスが少なく
なる分だけ、燃費は有利になります。『だったら、ずっと
スリップを使って、最終コーナーで抜けばいいじゃん』と
思われるかも知れませんが、そうも行かない事情があります。
と言いますのも、レースマシンは市販車と較べて、非常に
特殊な車です。まず、エンジンを冷やす為のラジエターに
市販車にはある電動ファンがありません。スリップの中
では、ラジエターに当たる風が来ませんから、十分な
冷却が得られません。したがって、あまり長時間スリップ
に入り続けてしまうと、エンジンがオーバーヒートして
しまいます。F1などのエンジンだと、即エンジンブロー
ですね。また、車に風が当たらないと言う事は、当然、
ウイングにも風が当たらないと言う事でもありますので、
本来ならウイングで発生するハズのダウンフォース(空気
の力を利用して車を地面に押し付ける力)が得られません
ので、そのままコーナーに入ってしまうと、曲がる事が
できずにコースアウトしてしまう事になりかねません。
1991年のF1鈴鹿グランプリで、アイルトン・セナの後ろ
を走っていたナイジェル・マンセルが、車間を詰め過ぎて
ダウンフォースを失い、1コーナーでコースアウトし、
そのままリタイヤしてしまい、セナのチャンピオンが
決定した事がありました。
さらに、ブレーキにも風が当たらないので、ブレーキが
フェード(オーバーヒートして利かなくなる現象)が
起きてしまいますね。
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この回答へのお礼

皆さんご回答有り難うございました。代表して(?)kenkenkentさんの欄に記入させていただきます。
 私がまず疑問に思ったのは、前走車の後ろから出た瞬間に同じ空気抵抗にさらされるため、どんなに余力を残していても、同じスピードしかでないのではないか、ということでした。なので、zohさんの回答「スリップストリーム内で加速しながら、スリップスト
リームから抜け出る」で目から鱗が落ちた気分でした。でも結局は同じ空気抵抗にさらされるので、速度が前走車を上回るのは一瞬なのかなぁと思っていたところへ、kenkenkentさんの回答「しかけるのはストレートエンド」を読んでさらに鱗が落ちました。
 皆さん重ねて有り難うございました。

お礼日時:2001/09/27 00:10

 スリップストリーム原理の補足です。


 スリップストリームを語る際、一つとして、前車(ここではA車とします)の後ろを走行するにより、後車(ここではB車とします)は空気抵抗を少なくすることができます。
 マラソンなどの長距離走や自転車レースなどトップレーサーがむやみに先頭に立たず、集団の中に入り、前を走るレーサーを”風よけ”として使います。
 これはみなさんが語るように一つの大きな要因です。
 
 もう一つの要因は、極端に車速が上がる自動車レースの場合、A車が空気を掻き分けた後に気圧が低下するエリアが生じ、それにより生じた負圧により(掻き分けられた空気は気圧が低下したエリアへ戻ろうとする気流が発生します。)、B車が引っ張られるというオイシイ効果が発生します。

 これはご家庭で簡単な実験でも確認できます。
 まずメモ用紙程度の物(なければコピー用紙などでも構いません。)とうちわを用意します。
 次に紙を縦に3cm、横に6cmに切り、それを半折りにして立てます。
 次に(上から見て”く”の字に)立てた紙の右側にうちわを添えます。(うちわは立てた紙になるべく近づけます。その方がより効果が現れます。うちわがない場合、自身の手でも構いません。)
 これで準備完了。
 あとはうちわを勢いつけて、右に引いてください。
 すると左側の立てた紙はそれに引っ張られるように右に動くはずです。
 これが負圧による効果です。

 この主な二つの要因が重なります。

 確かにスリップストリーム効果はオイシく見えますが、反面それを利用しようとすると危険なリスクを負います。
 F1などのフォーミュラカーの場合で説明します。
 走行中はウィングなどシャーシ全体に絶えず空気(風)を当てることによりダウンフォースを稼ぎ、あれだけのスピードを出しているにもかかわらずコーナーを曲がっていきます。
 スリップに入るとB車が受けられるはずの空気がA車により掻き分けられダウンフォースが減少し、B車は走行する上でとても不安定になります。
 抜き差しや、そういったリスキーな刺激が求められると言う意味でもカーレーサーが高速コースを好む所以でしょう。

 一点、注意文を添えておきます。
 このスリップストリーム現象は、何もレースに限っての場合だけではありません。
 高速道路上でも発生しています。 
 A車にあたるものがトラックなど大型である場合、B車にあたるものがバイクなど小型である場合、B車はA車に近づけば近づくほど引っ張られ、事故につながる一つの要因になってしまいます。
 それ以外でもドライバーの皆さんは交通事故にならないよう、マナーを持って走行しましょう。
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前の車を追い抜くためにピッタリと後ろにくっついて空気抵抗を減らすという技ですが、後ろの車は全開で走っているために、そのまま走っていると前の車にぶつかってしまいます。


そこで、スリップストリーム(以下SS)に入っている状態でアクセルを少し戻します。戻してもSSに入っている状態なので、マシンは減速せずに進んでいます。
そして、追い抜くために、マシンを左右どちらかにふります。その時、アクセルは少し戻した分余力があります。
SSのおかげで能力以上のスピードが出ているので前のマシンに並ぶことが出来ます。その時に、少し戻していたアクセルを再び踏み込むことによって、更なるスピードを引き出せます。
こうやって、SSを利用して前のマシンを追い抜くことが出来るのです。
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AとBという車があって、それぞれ最大100馬力あると仮定します。



Aが前方を走っていて、時速200キロ、100馬力を使っています。

BがAのスリップストリームに入った場合、速度は同じ時速200キロですが
Bは空気抵抗が少ない分、100馬力を使う必要がありません。

例えばスリップストリームの効果で、
Bが200キロ出すのに必要な馬力を90馬力とした場合、
残りの10馬力が余剰馬力となります。

このおかげで、スリップストリームから出た直後に10馬力の余剰馬力分の
加速が可能となります。
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私の意見もzohさんと同じです。


その通りだと思いますよ!
要するに、同じ性能でフル加速したら後ろの車が有利ですからね!
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おおざっぱな言い方ですが、「スリップストリームから出るときに勢いをつけて出ているから」です。

スリップストリームから完全に出てそれから加速するのではなく、空気抵抗の少ないスリップストリーム内で加速しながら、スリップストリームから抜け出るから、同じ性能のマシンでも速くなる、と言うわけです。

詳しい解説は専門家の方のフォローを待ちましょう。間違っていたらご指摘お願いします。
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