No.4ベストアンサー
- 回答日時:
一応、「経験者」と言うことにしました。
既に回答されたもの対する補足orコメントにします。
今までの議論で、潮汐力の作用はわかったとします。(質問者の意図からは少しはずれていると思いますが、、、)
つまり、地球・月を力学的システムと考えるとしますと、月が地球に及ぼす潮汐力で、地球の自転にブレーキがかかります。そのブレーキの殆どは、潮の満ち引きで発生しますので、潮汐の名の由縁になっているのでしょう。
記憶によれば、潮汐による最大のブレーキはカリブ海だったと思います(余談ですが)。
地球の自転エネルギーは、ブレーキによって失われて行きます。クリーンエネルギーとして、潮汐発電も考えられるくらいですからね。
失われたエネルギーは、最終的には、絶対温度3度の宇宙空間に放出されて行くのでしょう、、、
物理(ひかないで下さいね)を学んだことがあれば、保存則をご存知だと思います。
もっとも有名なのは、エネルギー保存ですよね。潮汐力によって失われた地球の自転エネルギーは、エネルギー保存則により、地球を暖め、そして宇宙空間に流出していくわけです。
実は、忘れてしまっているかもしれませんが、もう一つ非常に重要な保存則があるのです。そう、角運動量保存則です。ちょっと知名度は低いですが、エネルギー保存と同じく厳密に保存されるものです。
地球・月システムにおいて、ある角運動量の値があれば、それは以後同じ値を取り続けます。
潮汐力で地球自転は遅くなります。で、角運動量はどうでしょうか?地球の自転が遅くなりますので、地球の自転による角運動量は減少します。
地球・月システムを考えた場合、角運動量は保存されないといけませんが、地球の自転の角運動量が少なくなるわけですので、その減少した角運動量を地球・月システムのどこかで補っているわけです。
まー、もっとも、エネルギー同様に角運動量が宇宙空間に逃げる事もあります。エネルギーの場合は、輻射(電磁波)として放出されますが、角運動量は、、、
ちょっと頭が痛くなるかもしれませんが、その担い手は重力波(重力子)です。でも、確かに地球・月の回転により重力波は出ますが、極めて少しです。全く問題にならないくらい少しです。つまり、角運動量は逃げ場がない!
まー、ちゃんと方程式を立てて解けばよいのですが、角運動量を考えると地球・月それぞれの自転による角運動量と、地球と月の公転による角運動量があるわけです。
月が地球に及ぼす潮汐力で、地球の自転エネルギーは減少しますが、それはどこかの角運動量を増やすことに一定に保たれます。
力学をやればわかりますが、地球を中心に考えて月の軌道角運動量を調べれば、離れた方が月の軌道角運動量は増加します。確かに、離れたら月の軌道スピードは落ちますが、それ以上に距離が長くなることによって、角運動量は増加します。
そうなんです(ちゃんした式を使わず、口だけで説明していますが)、自転が遅くなった分だけ、地球と月の角運動量に転化しています。
そして、月は地球から(別に地球を中心にする必要はありませんが)遠ざかっているのです。
最終的には、地球と月は同じ面を見せ合って回ることになります(そうなるには、現在の宇宙の年齢よりも、、、)。計算すればわかりますが、安心してください。月がどこかに飛んで行くことはありません。そこまで考えたら、もっと別のシステムな見方をしないと・・・
、、、という補足でした。
ありがとうございます。
実は質問をしてからふっと角運動量に思い当たったんですが、やっぱりそうだったんですね。
なるほど。潮汐力で遠ざかるか近づくかは、衛星の公転の方向と惑星、衛星の自転の方向の関係だけできまるわけですね。
惑星の自転の角運動量も、衛星の自転の角運動量も、軌道の角運動量になり、軌道の角運動量はほとんどが衛星が担うので、どちらにおこる潮汐力も衛星の軌道に影響をするわけですね。
どうもありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
こんばんわ。
回答するには、数式とかだと、非常に大きな話になるので、アドバイスにさせてください。
あの、まず地球の潮汐力の影響です。
人間から見れば、地球も月も”剛体”と言う印象をうけますが、実際には、ゴムボールの様に変形出来るものと考えてください。
まず、地球に働いている月の潮汐力は、海水と地殻を、赤道付近で、約1m以上、ジオイド面から持ち上げています。これを、1日で一周するんです。これだけでも、非常に大きな力です。
これで月の受ける運動エネルギーの損失が、潮汐摩擦です。
また、月は地球の回りを左回りで、約28.5日で公転しています。
そして、月自体が約28.5日で自転しています。
この事を忘れないで下さい。
月は地球に潮汐力を及ぼします。そして公転の運動エネルギーは、常に潮汐摩擦で減衰されています。
しかし、ここで、力学的な「反作用」が発生します。それが、月の軌道が外側に移動する、年間3cmの軌道の拡大になります。
言いかえれば、月が地球を引き寄せようとする力の反作用、逆方向への作用です。
ですが、過剰な潮汐摩擦のエネルギーの反作用は、さらに、月の自転を減速させ、月自身の公転が、常に自転と同期するエネルギーに振り分けられます。
つまり、月の軌道が外側に移動しても、公転が約28.4日に常に同期されてしまいますので、拡大された軌道上を約28.4日で公転する分、長くなった軌道上を速く進まないといけないので、常に公転速度が加速されいているのです。
さらに、マクロな長期的な反作用は、月の軌道半径の縮小に働きます。
本来は、「惑星の軌道要素」、ケプラーの要素などの基本要素のほかに、天体の実観測からえた要素が入りますが、数式が導入されますので、書きこめません。
ご容赦願い、参考になされます様、お願いします。
なるほど。
潮汐力は地殻にも大きく効いているんですね。
月の公転周期と自転周期が同じなのはそういうわけだったんですか。
おもしろいですね。
No.1
- 回答日時:
地球上で摩擦が起きても、「自転」のスピードが遅くなるだけで、「公転」には影響しないと思いますが。
月は地球に近づいている,という話をきいたことがあります。まあ、将来的にはおっこちるのでしょうが。
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