No.2ベストアンサー
- 回答日時:
やはり、標準的な方法はお試しになっていたようですね。
だとすると、これはバニリンのアセタール自体が不安定で調製できない可能性があります。
No.1でも、バニリンの場合には少し進みにくいかも・・・と書きましたが、-OHと-OCH3という2個の強い電子供与性置換基がついているために、ベンジル位にカルボカチオンが生じた場合に、強く安定化されることが原因の一つだと思います。
つまり、アセタールが生成する反応機構の過程において、ベンジル位にカルボカチオンが生じますが、それへのアルコールの付加がエネルギー的に不利になって進みにくいのかもしれません。特にジエチルアセタールの場合には立体的な要因も絡んでくるので困難だと思います。
プロピレングリコールをエチレングリコールに変えられれば、少しはましかもしれませんし、-OHのエステル化も、電子供与性を低下させるという意味で、もしかしたら有効かもしれませんが、大きな期待はできないと思います。
返事が遅くなってすみません。
いろいろ酸触媒を変えて行っているのですが、ガスクロのチャートでは、反応が進んだ形跡がありません。
今のところは、一段階で反応させようと思っております。
本当にいろいろ相談に乗っていただきありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
バニリンのアセタール化と言うことですが、アルデヒドからやケトンからの一般的な合成法について説明いたします。
(1)バニリンを適当量のトルエンで希釈し、それに小過剰のプロピレングリコールと、p-トルエンスルホン酸などの酸触媒を加えて加熱します。そして、トルエンとともに水を共沸によって除きます。TLC等でチェックし、バニリンが消失したところで冷却し、NaHCO3水溶液などで中和後、通常の後処理を行って、精製すればOKです。
(2)バニリンをエタノールで希釈し、オルトギ酸エチルを過剰量加え、p-トルエンスルホン酸などの酸触媒を加えます。TLCでチェックしながら、必要があれば加熱します。反応完結後の処理は(1)と同様です。
バニリンの場合には、反応が少し進みにくいかもしれません。また、(2)でのオルトギ酸エチルは省略可能かもしれません。
質問に答えていただきありがとうございます。
(1)と(2)の方法は行ったのですがなぜかうまくいきませんでした。
(1)のPGアセタールはトルエンの代わりにベンゼンを使った以外は回答のと
おりです。多分熱が足りなかったのかなと思っています。
(2)のジエチルアセタールはほぼ回答どおり試しました。
後処理を少し変えてみようかと考えております。もしくは私の方が本当は出来ているのを見落としてるのかも知れません。
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