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構造構成主義について現在勉強しているんですけど、構造構成主義がいまいち理解できません。
どなたか出来るだけ簡単に教えて頂けませんか。
もしくはお勧めのHPや本などがありましたら教えていただけたら幸いです。
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

たまたま,この質問を見つけたので,参考までに回答させていただきたいと思います。

それにしても,どういった経緯から構造構成主義を勉強されているのか,
とても興味があります(授業関係じゃないですよね…)。

 構造構成主義の概要を一口でいうと,以下のようになります。

人間科学における信念対立という「呪」を解くには,相反する認識論をも包含することが可能な原理を整備する必要がある。「構造構成主義」は,信念対立を超克するために体系化されたメタ理論である。

 要約するということは,分かる人にしか分からなくする,ということでもあり,また複雑なものを簡単理解することはとても難しいので,以下の本をお薦めします。

◆著書
・『構造構成主義とは何か』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4762824 …
↑構造構成主義の全貌は,これに全て書かれています。251頁。

構造構成主義の発達研究バージョンが以下です。
・『構造構成的発達研究法の理論と実践』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4762824 …

そのより具体的な研究バージョンが以下です。
・『母子間の抱きの人間科学的研究』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4762823 …

 なお,fuku-jamさんのご回答は,僕の数年前の発表をもとに書いていただいているのかなと思います。その意味では,正確にノートをとっていただけているようにも思います。現在の「構造構成主義」は「人間科学」というより広い範囲に対象が拡張され,かつ「統一」ではなくて,「分かり合うための原理」として体系化されています。

 そして「構造構成」には二つの営為領域からなり「哲学的構造構成」と「科学的構造構成」があります。

 構造主義,社会的構築主義(Social Constructionism),構成主義(Constructivism)といった思想を止揚し,包摂する次世代の人間科学のメタ理論(原理)となっています。


『構造構成主義とは何か』

<目次>
1章 人間科学の「呪」
2章 人間科学の「呪」の解き方
3章 哲学的解明の基礎ツールとしての現象学的思考法
   -判断中止と還元
4章 中核原理の定式化-関心相関性
5章 「言葉」を相対化する思考法
   -ソシュール言語学と記号論的還元
6章 人間科学の科学論の確立-構造主義科学論
7章 構造概念の定式化-構造存在論を通して
8章 人間科学の方法論の整備
9章 他の思潮との差異化
   -構造主義,社会的構築主義,客観主義,
    そして構成主義
10章 構造構成主義-全体像と思想的態度
11章 構造構成主義の継承実践


ご参考までに,池田清彦氏が公刊に寄せてくださった文章を転記しておきたいと思います。

<池田清彦氏 絶賛!!>
 私が『構造主義科学論の冒険』(毎日新聞社)を上梓してから十五年の歳月が流れた。この本はその二年前の一九九八年に出版した『構造主義生物学とは何か』(海鳴社)で展開した考えを科学論に応用したもので,いわば構造主義生物学から導かれた系(コロラリー)のひとつである。このなかで私は,帰納主義,反証主義,規約主義等々を包摂し,止揚した新しい科学論を構築し得たと秘かに自負した。二,三の好意的な書評が出たとはいえ,しかし,日本の主流の科学論・科学哲学界は私の本を完璧に無視した。『構造主義生物学とは何か』の出版で,傍流の学者が一般向けに書いた本は,内容のいかんを問わず,いずれにせよ学界からは無視されることを学んでいた私は,落胆もしなければ,腹も立たず,自分の理論の優位性を疑うこともなかった。

 私は理論の完成度に自信を持っていたので(という意味は,メタ理論としてはこれ以上考える余地がなくなったので),構造主義科学論に関係する本を,その後もいくつか出版しはしたが(『科学はどこまでいくのか』筑摩書房,一九九五年,『科学とオカルト』PHP新書,一九九九),もはや,理論をより洗練させようとの意図を持たなくなっていた。私の関心は,ネオダーウィニズム批判とそれに代わるべきオールタナティブ理論の構築,新しい分類理論の提唱,リバータリアニズムの理論的基礎づけ,生命の形式の探求等々に移っていった。

 その間に毎日新聞社の『構造主義科学論の冒険』は版を重ね,一九九八年に出版した講談社学術文庫版も順調に版を重ねて,一定の読者数を獲得したように思われたが,相変わらず,職業的学者が書く科学論や科学哲学の本や論文に,私の構造主義科学論が引用されることはなかったように思う。しかし,こういった学界とは無縁な人の中には,私の科学論を面白がってくれる人もチラホラ現われて,そういったものを目にするたびに,私はちょっと誇らしいような嬉しいような気分になった。

 そんな時に出現したのが本書である。送られてきた草稿を読んで,私は不思議な気分になった。メンデルが一八六五年に発表した遺伝の理論は長らく無視され,一九〇〇年になって再発見されるのだが,メンデルは一八八四年にすでに亡くなっていて,自分の理論の再発見を知ることはなかった。もし,メンデルが生きながらえて,自分の理論の再発見を報されたらどんな気分になっただろうか。そう西條剛央さんの書いた本書を読んで,私は不遜にも,生きながらえて自分の理論の再発見の報を聞いているメンデルもかくありなん,という気分になったのである。

 私は本書を読みながら,十五年前に『構造主義科学論の冒険』を書いていた時の心躍りを想い出し,きっと西條さんも本書を書きながら,新しい理論を自ら構築する者だけが味わえる昂揚感を味わったに違いないと思い,なつかしいような,ちょっとうらやましいような気持ちになった。

 構造主義科学論を,帰納主義,反証主義,規約主義を止揚したメタ理論として構想した私は,この理論が具体的な研究プログラムとして役立つかもしれない,なんて考えたことはなかった。本書を読んで,なるほど,構造主義科学論の基本的スタンスは,諸学を束ねる結束点としての人間科学にこそ相応しいのかもしれないと思い,西條さんの慧眼に舌を巻いている次第である。

 私は『構造主義科学論の冒険』に先立つ『構造主義生物学とは何か』のあとがきに次のように書いた。

 「あれもよし,これもよしといった形での現状追認のニヒリズムに陥らずに,しかも一元主義と同型的な論理構成にならずに,多元主義を擁護するためのメタレベルの思想を構築することは,大げさに言えば,現代思想が直面している最大の課題であると私には思われた。本書は第一義的には,構造主義生物学の方法論的な基礎を述べたものであるが,同時にこの課題を解決しようとする試みでもある。」

 これを書いた時点では,このマニフェストは単なる大言壮語に過ぎなかったが,本書を読むと,人間科学という具体的なディシプリンの中でひょっとすると実現可能かもしれないという曙光が見えてきたような気がする。私が構造主義科学論の構想を発表して以来,西條さんが現われるまで,誰も私の理論を具体的な道具として使おうという人は現れなかったし,私自身もどう使っていいかわからなかった。作った本人は玉だと強がってみても,誰にも顧みられずに打ち捨てられたままであれば,科学論の歴史の片隅にころがっているただの石ころに過ぎない。

 西條さんはこの石ころを磨いて玉にして,さらにそれを加工して,「構造構成主義」という商品にしようとしているのだと思う。願わくば,沢山の人がこの商品の価値を認めて,使い勝手のいい道具として愛用してくれますように。
                二〇〇四年師走
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 十分な回答にはなっていないと思いますが,詳しい内実は,『構造構成主義とは何か』を参考に勉強していただければ幸いです。

参考URL:http://plaza.rakuten.co.jp/saijotakeo0725/
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心理学には様々な考え方・とらえ方があり、それぞれを指示する学者達がお互いにいがみ合ったり無視し合ったりしています。


こうなると「そもそも心理学とは何か」という疑問が起こります。

これを克服するため心理学を統一する動きも見られるのですが、その統一の方法が間違っている可能性もあるために、うまく事がすすみません。

そこで従来の統一の方法の原理的な問題点をとらえ、どういったやり方で統一すればいいのかを考えます。

これを可能とする認識論的な基盤を確立し、それを構造構成主義といいます。
認識論を構造主義と構成主義との関係において位置付け、それを踏まえて心理学の公理を定めます。

この段階で「心理学とは何か」に対する答えを提示することが可能となります。


以上、私のノートをまとめてみました。
これより詳しい事は申し訳ありませんがわかりません。
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