天使と悪魔選手権

真夏になって日ざしが強くなりましたが、
先日、気が付いてみると、100円ショップでほんの去年新品購入したばかりのCD用収納ケースが、もう黄色くなっていました。

大体昔のプラスチックだと十年ぐらいして黄色くなるので、そろそろ寿命でもしかたないかな、と納得していましたが、どうも最近のプラスチックは黄色くなるのが早いような気がして疑問に思いました。

そこで初心に帰って横変の仕組みを教えていただければ嬉しいな、と思いました。

黄色くなったプラスチック、というのは、いったいどんな変化が発生しているんでしょうか?

黄色くなったからといってもすぐに壊れてしまうようなことも実用上ではないので、好奇心をそそられます。

はずかしながら夏休みオトナ相談室でどうぞ宜しくお願いします^^;

A 回答 (3件)

黄色くなる原因は樹脂の種類によるかもしれませんが、恐らくポリマーの中に2重結合が連続していくつか発生すると、黄色くなるのではないでしょうか。

黄色くなると、だいたい分子量が低下していて、機械的な特性も劣化しています。樹脂の中に紫外線吸収剤すると、劣化は少なくなるのですが、コストアップになるので、添加しないことも多いようです。
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この回答へのお礼

なんと分子量が減ってしまってるんですねえ。

>コストアップになるので、添加しないことも多いようです。

なるほど100円ショップの品物で顕著に感じたのは多分このためですね!

どうもありがとうございました!

お礼日時:2005/08/07 17:49

プラスチックの種類によって、劣化の速度や黄変の程度は異なるでしょうが、原因としては光と空気中の酸素だと思います。


光によって、ポリマーの結合(おそらくはC-H結合)が切断され、その変わりにC-O結合が形成されることが引き金になるのだと思います。
それに引き続いて、C=C二重結合ができたり、さらにはC-C結合の切断が起こり、No.1のご回答にもありますような低分子化が起こったり、劣化が起こったりするのだと思います。ポリマーの中に酸素が入り込んでしまうようなことも起こるかもしれません。

ただ、色の劣化については想像がつきません。No.1のご回答のようなものかもしれませんし、もっと別の要因かもしれません。言い訳をしますと、有機化合物の色というのは結構やっかいで、極めて微量で正体不明の化合物が原因で着色することもあり、その構造を知るのが困難であることもよくあります。今回に関しても、ポリマー自体によるものなのか、着色剤によるものなのか、はたまたポリマー中の微量の添加物や不純物によるものかもわかりませんし、難しい問題だと思います。

なお、上で述べましたことは、小生の想像によるものであり、確認できているわけではありませんのでご承知おき下さい。
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この回答へのお礼

>ポリマーの結合(おそらくはC-H結合)が切断され、その変わりにC-O結合が形成され

なるほど、ひとくちにプラスチックの劣化といっても、そういう組成の変化も起きているんですね!

>有機化合物の色というのは結構やっかいで

なるほどそうなんですねえ。
素人目にも、「高分子」などという単語を聞くだけで何だか得体の知れない複雑さを感じてしまいます^^

とても勉強になりました。
どうもありがとうございました!!

お礼日時:2005/08/07 18:13

ものはやや白濁した無色透明のプラスチックでしょうか?


(不透明の白、とかだと、顔料に話が飛びますので・・・)

上記の前提通りだとすると、恐らくポリプロピレン(PP)ではないかと思います。
だとすると、一番考えられるのは、樹脂用の酸化防止剤ではないでしょうか。
(No.2の方がお答えの通り、酸素と光は樹脂劣化の大きな要因ですので、その作用から樹脂本体を守るために添加されます)

フェノール系(ヒドロキノン系を含む)の酸化防止剤は、光で励起した一重項酸素(活性酸素)などとの反応でフリーラジカル(遊離基)を発生するのですが、確かこれが淡黄色~淡桃色に発色したように思います。
また、このラジカルが他の酸化防止剤の分子と反応することで共役系がのびた化合物になって、黄色になる(元々持っていた紫外線領域の吸収帯が長波側にシフトし、青色光領域に吸収を持つようになる)可能性もあります。


・・・と、小難しい話をしてしまいましたが、要は「樹脂の代わりに活性酸素と戦ってくれたものたちの残骸」が、ああして黄色くなっている、ということです。
ホラ、ばい菌と戦った白血球の死骸は黄色い膿になりますけど、あれと同じですね(違)

参考URL:http://www.scas.co.jp/analysis/pdf/tn098.pdf
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この回答へのお礼

>上記の前提通りだとすると、恐らくポリプロピレン(PP)ではないかと思います。

あ、そうですそうです!
今、手元でひっくり返してみたら、やはりポリプロピレンと材質明示がしてありました!

>光で励起した一重項酸素(活性酸素)などとの反応で

巷の常識論でよく、日光に当ると紫外線でやられてしまうと聞きますが、活性酸素が励起する一因もあるんですねえ!

>また、このラジカルが他の酸化防止剤の分子と反応することで

高分子化合物では色んな連鎖反応が起きている可能性を念頭におくべし、というわけですね。

>黄色い膿になりますけど、あれと同じですね(違)

いやあこの猛暑で湿疹が体中化膿してしまい連日痛みとかゆみで気が狂いそうなんですが、実に身を持って理解出来ました!!

どうもありがとうございました!!!

お礼日時:2005/08/07 18:36

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